パワーコンディショナー

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パワーコンディショナー(パワコン)は、太陽光発電システムや家庭用燃料電池を利用する上で、発電された電気を家庭などの環境で使用できるように変換する機器であり、インバータの一種である。ソーラーパネルなどから流れる電機は通常「直流」であり、これを日本の一般家庭で用いられている「交流」に変換することで、通常利用可能な電気にすることができる。

太陽光発電システムにおける役割[編集]

太陽光発電システムでは、まずソーラーパネルで発生した電気が接続箱に集められ、逆流防止ダイオード・直流側開閉器を介して、直流電流となった電気がパワーコンディショナーへと供給される。 このとき、入力されるこの回路の電圧を一定にするために昇圧器(ストリングスコンバータ)を間に入れる場合や、昇圧器自体がパワーコンディショナーに内蔵されている場合もある。これにより、屋根等に設置するソーラーパネルの枚数や出力にある程度の幅をもたせて、システムを組むことが可能となっている。

日本の場合、家庭用に供給されている電力は通常100Vの交流電圧となっているため、当然、家電製品もそれを前提に設計されており、ここに電圧や電流の不安定な電気が流れてきたら家電製品にも悪影響を与えてしまう。そこで、ランダムな電圧と量で入力されてくる電気を、安定した出力にできるように調整するのがパワーコンディショナーである。言わば発電機の管理者的役割を果たしていると言える。パワーコンディショナーで調整された電気は「屋内分電盤」とよばれるところに送られ、家庭内へ送られていく。

売電システムを取り入れている場合、家庭内で電力が不足している場合、パワーコンディショナーから出力された電気は家庭内に供給され、余っている場合は電力量計を通じて外に送られて「売電」される。また、停電時でも日射があれば、パワーコンディショナーの自立運転機能で通常の電気系統とは別に電気を供給し、完全な停電状態を回避することができる。

変換効率[編集]

変換効率とは、ソーラーパネルで発電された電気を、パワーコンディショナーが家庭用の電力に変換する際の効率のことである。パワーコンディショナーの変換効率が高いほど、電力計等で計られる発電量も多くなり、家庭内で使える電力が増える。逆に言えばいくらソーラーパネルから出力される電力が多くても、変換効率が悪ければそれがボトルネックとなってしまう。例えば、210W(0.21kW)の電池モジュール20枚、計4.2kWを変換効率が94.5%のパワーコンディショナーにつないだ場合、4.2kWX94.5%=3.969kWとなる。

ただし、ソーラーパネルからの入力は、パワーコンディショナーの容量で制限されてしまう。例えば、パワーコンディショナーの容量が4.0kWの場合。ソーラーパネルが4.2kWのものを設置しても、4.0kW以上は発電できない。 太陽光発電システムでより多くの電力を得るためには、光エネルギーを直流の電気エネルギーに変換(発電)する太陽電池セルの効率向上と、発電した直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナの効率・容量すべての向上が必要なのである。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]