バルタサル・グラシアン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
バルタサール・グラシアン

バルタサール・グラシアン・イ・モラーレス(Baltasar Gracián y Morales, 1601年1月8日スペイン・サラゴサ県のカラタユー地区(Comunidad de Calatayudベルモンテ・デ・グラシアンBelmonte de Gracián)生 - 1658年12月6日サラゴサ県タラソーナ没)は、スペインの黄金世紀の哲学者神学者イエズス会司祭で、教育的・哲学的な散文を数多く残した。彼の著作の中でも、『エル・クリティコン』(El Criticón)は、『ドン・キホーテ』や『ラ・セレスティーナ』と並んで、スペイン文学における最も重要な作品の一つであるとされる。『処世神託』(『神託提要・処世の術』とも、Oráculo manual y arte de prudencia)の著者。

イエズス会神学校で教鞭を取る傍ら著述活動を始める。その著作は数々の哲学者や思想家に多大な影響を及ぼした。またスペインと、フランスとカタルーニャの連合軍との間で戦われたカタルーニャ反乱では、スペイン軍に従軍してカタルーニャで戦い、兵士達から「勝利の司祭」と呼ばれ慕われた。

著書[編集]

  • 『処世の智恵 ― 賢く生きるための300の箴言』東谷穎人訳、白水社、2011年
  • 『人生の旅人たち:エル・クリティコン』東谷穎人訳、白水社、2016年

 上記以外の邦訳書はスペイン語原典訳ではなく、英訳等から訳出されたものであり、中にはビジネス書として編集されたアンソロジーに類するものもある。

  • 『バルタザール・グラシアンの賢人の知恵』齋藤慎子訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン、2006年
  • 『賢く生きる知恵』野田恭子訳、イースト・プレス、2007年
  • 『バルタザール・グラシアンの“すごい”頭のいい生き方』佐藤喬訳、三笠書房、知的生きかた文庫、2008年(『バルタザールの悪の自分学』三笠書房、1992年を改題・文庫化)
  • 『至高の哲人バルタザール・グラシアン300の金言』金森誠也訳、PHP研究所、2009年

参考文献[編集]

  • 篠原資明「両手ききのバロック(グラシアン論)」、『言の葉の交通論』(五柳書院、1995年)所収。 
  • 金森修「カメレオンの情操―バルタザール・グラシアン論」、『自然主義の臨界』(勁草書房、2004年)所収。