ダルド (CIWS)

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ベネズエラ海軍マリスカル・スクレ」での搭載例
ヘリ格納庫の左右に配置された40mm連装機関砲は、煙突の斜め後方にあるRTN-20X レーダーの射撃指揮を受ける
※煙突の直後にある一回り大きな皿型レーダーはアルバトロス PDMS用のRTN-10X
中国海軍深圳」の搭載例
ヘリ格納庫上の四隅に配置された37mm連装機関砲は、ヘリ格納庫の左右に設置された347型レーダーの射撃指揮を受ける
イタリア海軍フランチェスコ・ミンベッリ」の搭載例
艦橋下部左右とヘリ格納庫上の計3基の76mm スーパーラピッド砲は、艦橋上部の左右とAN/SPG-51射撃指揮レーダーの左右に設置された、計4基のTRN-30X レーダーの射撃指揮を受ける

ダルドイタリア語: DARDO)は、イタリアのセレニア(現在のSELEX エルサグ)社が開発した近接防空システム(CIWS)[1]

概要[編集]

本システムの特徴は、(ファランクスに代表されるような)従来のCIWSが自己完結型システムを指向していたのに対し、目標捕捉レーダーと射撃指揮システム(FCS)、機銃を分散配置し、艦のシステムと統合している点にある[2]

上記の特徴から、ダルド・システムは、いわば同社のNA-10砲射撃指揮システム(GFCS)のCIWS バージョンとも表現できるものになっている。目標捕捉レーダーとしてはSバンドRAN-10S、射撃指揮レーダーとしてはXバンドのRTN-20Xが標準的であるが、大口径の76mm砲を採用する構成ではより大出力のRTN-30Xが用いられ[2]、また、中国ではRTN-20Xを山寨化した347型レーダーが用いられる[3]。なお、電子攻撃を受けている状況を想定して、電子光学(EO)式の副方位盤も組み込まれる。情報処理装置としては18ビットの電子計算機が採用されており、目標捕捉レーダーからの情報に基づき10個の目標を同時追尾可能である。交戦は全自動化も可能とされている。なお、操作コンソールはNA-10のものと類似している[1]

これらのFCSおよび情報処理装置と連動する砲熕兵器としては、下記のようにオート・メラーラ社やブレーダ・メッカニカ・ブレシャーナ社のコンパット・マウントが用いられる。


採用国と搭載艦艇[編集]

ダルド・システムと連接される砲熕兵器は、アウダーチェ級駆逐艦とデ・ラ・ペンネ級駆逐艦が76mm スーパー・ラピッド砲タイ中国の艦艇が76A式37mm連装機関砲をそれぞれ用いているほかは、全てコンパット・フォーティー 40mm連装機関砲を用いている。

 イタリア海軍

 エクアドル海軍

 タイ海軍

 ベネズエラ海軍

 ペルー海軍

 マレーシア海軍

 中国人民解放軍海軍


参考文献[編集]

  1. ^ a b Norman Friedman (1997). The Naval Institute guide to world naval weapon systems 1997-1998. Naval Institute Press. p. 307. ISBN 9781557502681. http://books.google.co.jp/books?id=l-DzknmTgDUC. 
  2. ^ a b 「対艦ミサイル防御の切札 世界の現用CIWS全タイプ」、『世界の艦船』第609号、海人社、2003年4月、 43-47頁、 NAID 40005699406
  3. ^ 陸易「中国軍艦のコンバット・システム」、『世界の艦船』第748号、海人社、2011年10月、 94-97頁、 NAID 40018965309