トロゴンテリーゾウ

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トロゴンテリーゾウ
化石標本
地質時代
更新世前期
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
上目 : アフリカ獣上目 Afrotheria
: ゾウ目 Proboscidea
: ゾウ科 Elephantidae
亜科 : ゾウ亜科 Elephantinae
: アジアゾウ族 Elephantini
: マンモス属 Mammuthus
学名
Mammuthus trogontherii
(Pohlig, 1885)

トロゴンテリーゾウは既に絶滅した哺乳類動物である。学名は、マンムートゥス・トロゴンテリイラテン語: Mammuthus trogontherii )。ステップマンモス英語: Steppe mammoth 、ロシア語: Степно́й ма́монт )とも通称される。

概要[編集]

更新世前期に生息した長鼻目の一種で、ゾウの仲間である。ステップマンモスとも呼ばれる。また、本種の小型種と見られる化石が日本でも見付かっており、ムカシマンモスと呼ばれている。

肩高はおよそ4.5メートル、体重は20トン近くにも及ぶと推定され、ゾウの中でも最大級である。系統的にはメリジオナリスゾウの子孫で、ケナガマンモスの先祖に当たると考えられている。先祖のメリジオナリスゾウよりも寒冷な気候に適応して長い体毛を持っていたと考えられるが、生息時代が約60万~30万年前の間氷期だった(現在発見されている化石個体から推定)ため、体毛の長さは子孫のケナガマンモスほどではなかったと考えられている。歯冠は高く、また2本の牙は非常に長い。

今日のロシアノヴォシビルスクで全身骨格が発見されている。また1980年内モンゴルで発見された「ショウカコウマンモス」(松花江マンモス Mammuthus sungari)は現在この種に該当すると考えられる。

参考文献[編集]