サンセベリア

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サンセベリア
Sansevieria trifasciata1.jpg
サンセベリア(フクリンチトセラン)
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: キジカクシ目 Asparagales
: キジカクシ科 Asparagaceae
亜科 : スズラン亜科 Nolinoideae
: チトセラン属[1][2] Sansevieria
: アツバチトセラン S. trifasciata
学名
Sansevieria trifasciata
Prain[3]
和名
アツバチトセラン、サンセベリア[4]
英名
Snake Plant

サンセベリア(学名:Sansevieria trifasciata)は、スズラン亜科新エングラー体系などではリュウゼツラン科、APG IIIではキジカクシ科)チトセラン属の多年草。標準和名はアツバチトセラン[4](厚葉千歳蘭)。適切な読み方ではないが、慣用的にサンスベリアとも呼ばれる。

園芸用の観葉植物としてよく流通しており、フクリンチトセラン(覆輪千歳蘭、学名:S. trifasciata cv. 'Laurentii')、マルバチトセラン(丸葉千歳蘭、学名:S. trifasciata cv. 'Hahnii')などの品種が知られている。

ただし、同属の別種も観賞用に栽培されており、類似の名で呼ばれることがあるので注意を要する。

特徴[編集]

主な原産地はアフリカナイジェリアコンゴ民主共和国[3]の乾燥地帯である。地中からロゼット状に立ち上がるは肉厚で先がとがる。 その他タンザニアやエチオピア等も有名である。

多肉植物あるいは観葉植物として扱われる。草本で、は地下にあって横に這い、葉だけを地上に出す。種によっては根出葉が多少ロゼット状になって、草らしい形に見えるが、S. trifasciata などは、横に這う茎から、少しずつ間を開けて葉をつけ、それが地上に長く直立するので、板のような葉だけが立ち並んだ姿となる。葉に緑色の濃淡による横縞模様があるのが虎の尾蘭の名前の由来である。

葉の間から花茎が出て目立たない小さな花が咲く。花・の細い茎の基部には蜜腺があり、透明な小さな蜜の玉が下がる。

日本に持ち込まれたのは明治の中程から末までの頃とされ、長く本属では本種のみが栽培されてきた。ただし昭和初年に導入された本種の黄色覆輪品であるフクリンチトセラン(ローレンチー S. trifasciata 'Laurentii')の方がより多く普及している[5]

利用[編集]

葉を鑑賞するために観葉植物として栽培され、斑入りなどの園芸品種が多い。多肉植物だけに乾燥に強く、水不足で葉がしおれることはあってもなかなか枯死しない。また、日照不足に強いのも特徴である。ただし低温と過湿には弱く、水のやりすぎなどで根腐れを起こすと葉が黄白色に変色して抜け、枯死してしまう。

冬は室内に入れ、水は与えない方がよい。根っこが水を吸わないため、根腐れを起こすことがある。土から出して(根を日光などに当てないように)良く乾燥させ新聞紙などでくるみ、暖かい場所で越冬させることができる。 暖かくなってきたらまた地面に挿すと成長し始める。葉が多く出るようになったら株分けで増やすことができる。葉挿しでも根着くが、斑入り品種では斑がなくなってしまう。葉挿しのやり方は、綺麗な傷んでいない元気な葉を5センチぐらいの間隔で切り、上下を間違えないようにそのまま地面に挿せばよい。ただ株分けで増やす場合、葉先に触れると葉が傷んでしまうので注意が必要である。

園芸品種など[編集]

多くの園芸品種がある。代表的なもののみ挙げる[6]

  • フクリンチトセラン S. trifasciata 'Laurentii':原種と形態的にはほぼ同じで、葉の両側に黄色の覆輪が入る。また葉面の模様も規則正しい。
  • キフチトセラン S. trifasciata 'Craigii' :葉の縁に黄色の斑が入る点では上記品種に似るが、より小型で葉幅が広い。
  • ハーニー S. trifasciata 'Hahnii' :矮小型の代表的なもの。1939年代にフクリンチトセランの枝変わりとして生じた[7]。葉は長さ20-25cmほどにしかならず、葉が互いに重なって広がり、はっきりしたロゼット状となる。この品種の覆輪など更に葉変わりした品種もある。

本種の葉から取れる繊維はアフリカなどでは利用されており、それを目的とする本種を使った種間交配品も存在する[8]

脚注[編集]

  1. ^ 邑田仁監修・米倉浩司著『維管束植物分類表』北隆館、2013年4月25日、56頁、ISBN 978-4-8326-0975-4
  2. ^ 大場秀章編著『植物分類表』アボック社、2009年11月2日(2010年4月20日初版第2刷(訂正入))、513頁、ISBN 978-4-900358-61-4
  3. ^ a b "Sansevieria trifasciata". Germplasm Resources Information Network (GRIN). 2012年8月15日閲覧. 
  4. ^ a b 米倉浩司・梶田忠「アツバチトセラン」『BG Plants 和名−学名インデックス(YList)』、2003年-。(2015年5月9日閲覧)
  5. ^ 浅山他(1977),p.152
  6. ^ 園芸植物大事典(1994),p.1099-1100
  7. ^ 浅山他(1977),p.152
  8. ^ 堀田他編(1989),p.949

参考文献[編集]

  • 『園芸植物大事典 2』、(1994)、小学館
  • 堀田満他編、『世界有用植物事典』、(1989)、平凡社
  • 浅山英一他、『原色図譜 園芸植物 温室編』、(1977)、平凡社