サメビタキ
サメビタキ | |||||||||||||||||||||||||||
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保全状況評価 | |||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) ![]() | |||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Muscicapa sibirica Gmelin, 1789 | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
サメビタキ | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Dark-sided flycatcher Siberian flycatcher Sooty flycatcher |
サメビタキ(鮫鶲、学名:Muscicapa sibirica)は、スズメ目ヒタキ科サメビタキ属に分類される鳥類の一種である。種小名sibiricaは「シベリアの」の意。
分布[編集]
アフガニスタン、インド北部、インドネシア、カザフスタン、カンボジア、シンガポール、タイ王国、大韓民国、中華人民共和国、朝鮮民主主義人民共和国、日本、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオス、ロシア東部
夏季にアフガニスタン、ヒマラヤ山脈、シベリア東部、サハリン、カムチャツカ半島などで繁殖し、冬季はユーラシア大陸南部、インドネシア、フィリピンへ南下して越冬する。日本では基亜種が夏季に北海道、本州中部以北で繁殖(夏鳥)し、本州西部以南では渡りの途中に飛来する(旅鳥)。四国でも繁殖の記録がある。
形態[編集]
全長13.5cm。体重12.5-17.5g。雌雄同色である。背面は暗灰褐色、腹面は白い体羽で覆われる。腹面には薄褐色の縦縞が入るが、エゾビタキほど明瞭ではない。尾は背面よりやや暗色で、翼は黒褐色である。眼の周囲の羽毛はやや汚れた白色。足は黒褐色。
分類[編集]
4亜種に分かれるとされる。
- Muscicapa sibirica sibirica Gmelin, 1789 サメビタキ - など
生態[編集]
温帯地域では亜高山帯の針葉樹林に生息するが、亜寒帯地域では平地の針葉樹林に生息していることもある。渡りの時期には、市街地の公園でも観察されることがある。群れは形成せず、単独もしくはペアで生活する。
食性は主に動物食で、昆虫類などを食べる。樹上から飛翔している昆虫目掛けて飛翔し、捕食する。また、秋の渡りの時はミズキの実を食べたりもする。
繁殖形態は卵生。繁殖期に縄張りを形成する。日本では亜高山帯針葉樹林(北海道では平野でも)で繁殖する。高木の樹上に苔や地衣類(サルオガセなど)などで皿状の巣を作り、日本では6-8月に1回に3-5個の卵を産む。雌雄とも抱卵する。
「チュリチュリ チチチチ」などとさえずるが、鳴き声が小さくあまり目立たないため、むずがっているようにも聞こえる。地鳴きは「ツィー」「ジッ ジッ」など。
関連項目[編集]
参考文献[編集]
- 『原色ワイド図鑑4 鳥』、学習研究社、1984年、30頁。
- 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科9 鳥III』、平凡社、1986年、157頁。
- 『小学館の図鑑NEO 鳥』、小学館、2002年、97頁。
- 山渓カラー名鑑『日本の野鳥』、山と渓谷社
- 真木広造他 『日本の野鳥590』 平凡社
外部リンク[編集]
- IUCN 2008 Red List - Home Page -
- BirdLife International 2008. IUCN 2008 Red List - Muscicapa sibirica. IUCN 2008. 2008 IUCN Red List of Threatened Species.