コンセイインコ

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コンセイインコ
保全状況評価
CRITICALLY ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: オウム目 Psittaciformes
: インコ科 Psittacidae
: Vini
: コンセイインコ V. ultramarina
学名
Vini ultramarina (Kuhl, 1820)
和名
コンセイインコ
英名
Goupil's lorikeet
Marquesas lori
Ultramarine lori
Ultramarine lorikeet

コンセイインコVini ultramarina)は、オウム目インコ科に分類される鳥類

分布[編集]

フランスマルキーズ諸島固有種

形態[編集]

全長14cm。上面や額は青い羽毛で覆われ、尾羽に近くなるほど淡青色になる。頭頂から後頸にかけては暗青色の羽毛で覆われる。頬から胸部にかけては白い羽毛で覆われ、暗青色の斑紋が入る。胸部は暗青色、腹部は白、尾羽基部の下面(下尾筒)は緑青色の羽毛で覆われる。

虹彩は黄褐色。嘴の色彩はオレンジ色で、先端が黒い。後肢の色彩はオレンジ色。

生態[編集]

標高500m以上の原生林に生息する。ペアもしくは小規模な群れを形成し生活する。

食性は植物食傾向の強い雑食で、花やその蜜、花粉果実昆虫類などを食べる。

繁殖形態は卵生。6-8月に樹洞(折れた幹、ココナシの実に空いた穴、他の鳥類の古巣を用いた例もある)に巣を作り、1回に2個の卵を産む。飼育下では雛は孵化してから8週間で巣立った例がある。

人間との関係[編集]

クマネズミによる捕食などにより生息数は激減している。かつては低地にも生息していたが、クマネズミによる捕食により生息することはまれになった。元来の生息地であるウア・プ島やヌク・ヒヴァ島では近年の観察例が無く絶滅した可能性もある。1940年にウア・フカ島、1991年にファトゥ・ヒヴァ島といった同じマルキーズ諸島のネズミのいない島へ移入され、ウア・フカ島は1991年における生息数は1,000-1,500羽、ファトゥ・ヒヴァ島は1997年における生息数は51羽と推定されている。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ8 太平洋、インド洋』、講談社2001年、93、206頁。

外部リンク[編集]