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コリャーク語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コリャーク語
нымылан
話される国 ロシアの旗 ロシア
地域 カムチャツカ地方
民族 コリャーク人
話者数 1,670人(2010年)
言語系統
表記体系 キリル文字
言語コード
ISO 639-3 kpy
Glottolog kory1246[1]
消滅危険度評価
Severely endangered (Moseley 2010)
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コリャーク語(コリャークご、: Koryak language)は、チュクチ・カムチャツカ語族に属する言語である。話者はカムチャツカ地方に居住するコリャーク人である。

チュクチ語に近縁な言語で、これに加えアリュートル語ケレク語と共にチュクチ語派、さらにカムチャッカ語派イテリメン語と共にチュクチ・カムチャツカ諸語を形成する。ただし最後のイテリメン語については別系統であるとの論議もある[2]

1960年代までは、近縁のアリュートル語がコリャーク語の下位方言として位置づけられていた。

コリャーク人は通常、トナカイ飼育コリャーク(Reindeer Koryak)と定住型の海洋コリャーク(Maritime Koryak)の二つのグループに分けられ、ロシア語ではそれぞれの自称に基づき、Chawchu及びNymylansと呼ぶ。

コリャーク語は方言分岐が多く、現在では別言語とされるアリュートル語の方言も文献によってはコリャーク語の一方言とされてきた。そのため、文献によってどの方言がアリュートル語に属すかコリャーク語に属すかといった分析が分かれる。本稿では、アリュートル方言(Alutor propeer dialect, sobstvenno alyutorsij dialekt)、カラガ方言、パラナ(レスナヤ)方言をアリュートル語、それ以外をコリャーク語として扱い、話者が多く主要な方言であるチャウチュ(チャウチュヴァン)方言を中心に記載する。

方言

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チュクチ語派には、いくつかの近い方言によって表されるチュクチ語と、かつて「コリャーク語」という名称でまとめられていた複数の「言語=方言」が属する。コリャークの言語=方言は、(歴史的起源の意味で)遊牧コリャーク(チャウチュヴァン、コリャーク語 cawcəw「トナカイが豊富な」)の方言と、(半)定住コリャーク(ヌイムラン、コリャーク語 nəməlʔən「定住者」)の方言に分けられる。この伝統的区分は比較歴史研究のデータとも一致しており、それによれば原音素*dの対応に基づきチュクチ語派は次の三つの群に分類される(チュクチ語:riŋek、コリャーク語チャウチュヴァン方言:jiŋek、アリュートル語:tiŋek「ハエ」)[3]

  1. r 方言(チュクチ語
  2. j 方言(遊牧コリャークの方言──コリャーク語チャウチュ方言(чавчувенский)、アプカ方言(апукинский)、パレン方言(паренский)、カメン(カメンスコエ)方言(каменский)、イトカン方言(итканский)、ケレク語
  3. t 方言(定住コリャークの方言──アリュートル語、アリュートル語パラナ(レスナヤ)方言(паланский)、アリュートル語カラガ方言(карагинский))

1958年までアリュートル語はコリャーク語の方言と見なされていたが、スコリク(П. Я. Скорик)がこれを独立した言語として区別することを提案した。アリュートル語とコリャーク語の話者間の相互理解は著しく困難であり、ときには不可能である。

分類[4]

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コリャーク語は方言分岐が高い[5][6]。方言の分類には文献によって差異があり、カラガ方言とパラナ(レスナヤ)方言はアリュートル語の一部とされることもコリャーク語の一部と分類されることもある[7]

Stebnickij (1937)

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Stebnickij (1937)は、コリャーク語を以下の9つに分類した。この分類には当時コリャーク語の一方言とされていたアリュートル語を含む[8]

  • イトカン(Itkana)
    • Itkana
  • パレン(Paren)
    • Paren
  • カメンスコエ (カメン、Kamenskoe)
    • Tylqoy, Mikino[9](1940年代に閉鎖されたMikino村の方言), Shestokovo, Lytvaty, Ornochek, Mamech, Manily, Kamenskoe, Talovka
  • アプカ(Apuka)
    • Apuka, Pakhachi
    • かつてトナカイ飼育コリャークであったが、その生活様式を海洋コリャークに変更した[10]
  • アリュートル(Alutor)[11]
    • Olyutorka, Kultushinoe, Tilichiki, Wywenka (Vyvenka), Khailino, Wetwey, Kichiga, Anapka, Tymlat, Rekinniki, Podkagernoe.
  • カラガ (Karaga)
    • Karaga, Dranka
  • ウカ (Uka)
    • Uka, Ivashka
  • パラナ(Palan)
    • Lesnaya, Kinkil, Palana, Kakhtana, Woyampolka
  • チャウチュヴァン(チャウチュ、Chawchu, Chawchəvan, Cavcuvenskij: kpy-cav)

このほか、Gin (kpy-gin)、Xatyrskij (kpy-xat)なども存在する。上記のうち、イトカン方言とウカ方言はほとんど資料が存在しない。

Maltseva (2010)

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Maltseva (2010)は、音韻的差異に基づきコリャーク語とアリュートル語を以下の7つに分類した[13]

  • コリャーク語
    • チャウチュ (Chawchu)
    • カメンスコエ (Kamenskoe): Itkana, Paren, Kamenskoe
    • アプカ (Apuka)
  • アリュートル語
    • アリュートル (Alutor proper): Alutor, Kultushino, Wywenka (Vyvenka), Anapka, Kichiga, Tyamlat
    • カラガ (Karaga): Karaga
    • パラナ (Palana): Palana, Lesnaya
    • レキンニキ (Rekinniki): Rekinniki, Podkagernoe

アリュートル語との音韻的差異

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Stebnitskij (1934)では、上述のうちウカ方言を除いた7方言に当時コリャーク語の下位方言と考えられていたアリュートル語を加えた8方言を、二つの音韻的特徴を基準に分類した:①j方言 vs. r (t~r)方言、②e方言 vs. e~a方言 vs. a方言。大まかに①は地理的な南北に、②は地理的な東西に対応する。

コリャーク語方言の区分[14][15]
e方言(西) e~a方言 a方言(東) [16]
j方言(北) パレン方言

イトカン方言

チャウチュ方言 カメンスコエ方言

アプカ方言

jajaŋa「家」

jajol「キツネ」

r(t~r)方言(南) パラナ(レスナヤ)方言 - カラガ方言

アリュートル方言

raraŋa「家」

tatol/tatul「キツネ」

[16] elek 「夏に」

wejem 「川」

(wejem 「川」) alak 「夏に」

wajam「川」

①の区分の例外としてパレン方言では、チャウチュ方言の/j/に/s~c/ [s~t͡ʃ]が対応することも指摘されている。

a方言のカメンスコエ方言は、母音間の子音が脱落することがある(zaaŋa「家」、waam「川」)[17]。これはチュクチ語でも同様に観察されるという。

アリュートル語は、大きく3つの方言に分けられ、それぞれアリュートル方言(Alutor Proper dialect, sobstvenno alyutorsij dialekt)、カラガ方言(Karaga dialect, Karaginskij)、パラナ(レスナヤ)方言(Lesnaya dialect, Palana)がある[18]。一部研究者はカラガ方言とパラナ(レスナヤ)方言を、アリュートル語ではなくコリャーク語の一部と分類することもある[19]

母音調和

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チュクチ語派の言語は一般に、強母音 (dominant vowel) /e1, a, o/と弱母音 (recessive vowel) /i, e2, u/の二系列の母音が交替する母音調和の体系を持つ。コリャーク語では、a方言のカメンスコエ方言、アプカ方言、e方言のパレン方言に厳密な母音調和体系がみられる[20]。e~a方言のチャウチュ方言では母音調和が三系列に変化していることが報告されている[21]。a方言のアリュートル語アリュートル方言では母音調和が全く守られないが、カラガ方言やパラナ(レスナヤ)方言では母音調和が存在する[22]

子音弱化

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パラナ方言およびカラガ方言では、音節末位置の/v/が弱化し/w/に交替する(ivə-k「言う(こと)」→ɣ-iw-lin「彼(女)が言った」)[23]

開始相(inchoative)および持続相(durative)を標示する接尾辞 -lqiv は、アリュートル方言では語末位置でしばしば語末子音 v を失い、またパラナ方言およびカラガ方言では形態素末位置(しばしば結果相(resultative)の標識の前)で同様に子音を失う[24]

コリャーク語とアリュートル語の音韻的差異は以下のようにまとめられる。

コリャーク語とアリュートル語の音韻的差異[25]
母音調和 v/w交替 v削除
チャウチュ方言 Yes Yes No
カメンスコエ方言
パレン方言 -
アプカ方言 -
アリュートル方言 No No 部分的にYes
パラナ方言 Yes Yes Yes
カラガ方言

アリュートル語との形態統語的差異[26]

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格標識

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アリュートル語(アリュートル方言、パラナ方言、カラガ方言)には、コリャーク語の諸方言に存在する方向格(allative)と奪格(ablative)の標識を欠く。方向格の意味を表すのには与格(-ŋ)が用いられる。奪格の意味を表すには、動作の出発点は場所名詞を場所格 -k または与格 -ŋ に置き、特定の自動詞 (t)kur-/(t)kor-「~から来る」を伴わせて表される。コリャーク語アプカ方言では、アリュートル語アリュートル方言と同様に動作の出発点が沿格(Prolative)で標示されることがある。

双数

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コリャーク語を除くチュクチ語派は、のカテゴリとして双数を持つ。アリュートル語パラナ方言は、一般名詞に双数を欠き、複数標識-u/-wwiを代わりに用いる。また、一人称二人称の代名詞には双数が存在するが、三人称代名詞にはこれを欠く(muri 「我々二人」、turi「あなたたち二人」)。これに対しアリュートル方言ではすべての人称代名詞に双数系を持つ(muri 「我々二人」、turi「あなたたち二人」、ətti「彼(女)ら二人」)。

コリャーク語チャウチュ方言、カメンスコエ方言、パレン方言には、完了相において三人称主語の双数を標示する屈折接尾辞が存在する。アリュートル語アリュートル方言にも完了相における三人称双数主語の活用形があるが,双数形の代わりに三人称複数形がしばしば用いられる。

アスペクト標識

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コリャーク語およびアリュートル語の諸方言には、異なる不完了相標識が存在する。コリャーク語チャウチュ方言およびアプカ方言では周接辞 ku/ko⟩...⟨ŋ が、不完了相を標示する。コリャーク語カメンスコエ方言では接尾辞 -jkə(n)、コリャーク語パレン方言、アリュートル語アリュートル方言・パラナ方言・カラガ方言では接尾辞 -tkə(n) が用いられる。

接周辞n⟩...⟨qin/qenを持つ動詞形は、性質の述語化を行う属性叙述を表すために用いられ、チュウチュ方言ではよく見られるがアリュートル語アリュートル方言では頻度がやや低い。アリュートル方言では三人称複数においてこの形式の接尾辞部分がn⟩...⟨laŋin に置き換わる。

開始相/持続相標識

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開始相・持続相を表す標識として、二種類の接辞が用いられる。チャウチュ方言、カメンスコエ方言、パレン方言、アプカ方言では接尾辞-ŋvoが用いられ、アリュートル方言、カラガ方言、パラナ方言では-lqi(v)が用いられる。

カメンスコエ方言はチャウチュ方言と同じ開始相に-ŋvoを用いるが、不完了相の標示にはアリュートル語にみられる-jkənを用いる。

コリャーク語とアリュートル語の形態統語的差異は以下のようにまとめられる。

コリャーク語とアリュートル語の形態統語的差異[27]
方向格/奪格の有無 双数 不完了相の標識 開始相の標識
ku/ko⟩...⟨ŋ -jkən -tkən
チャウチュ方言 Yes Yes Yes -ŋvo
カメンスコエ方言 Yes Yes
パレン方言 Yes
アプカ方言 Yes
アリュートル方言 No 限られる Yes -lqiv
パラナ方言 Yes -lqi(v)
カラガ方言 Yes

アリュートル語との語彙的差異[28]

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否定の小辞

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否定の小辞はコリャーク語とアリュートル語の間で異なる語彙ujŋe/ujŋa、allə/elleを持つ。カラガ方言ではチャウチュ方言ともアリュートル方言とも異なる語彙ammə, emを持つ。

間投詞

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チュクチ語と同様に、コリャーク語やアリュートル語では「はい」を表す語彙が男女で異なる。パレン方言とカラガ方言は不明である。

「こんにちは」を表す語彙は、チャウチュ方言とパラナ方言で男女間で差異がみられる。

人を指す名詞

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「父、子供」を意味する名詞は、チャウチュ方言とカメンスコエ方言で共通語幹を持ち、それぞれenʲpič及びkmiŋənである。

「若い女性」を意味する名詞は、チャウチュ方言とカメンスコエ方言で共通語幹elʲʕaを持ち、アリュートル方言、パラナ方言、カラガ方言で別の語幹lʲaŋi/lʲaŋeを持つ。チュクチ語とパレン方言はさらに異なる語幹ŋevəsqetqejŋe、wəsqatを持ち、アリュートル方言のŋavəsqapilʲ「少女」と同源である。

自然を指す名詞

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「星」を表す語について、チャウチュ方言は「見る」を意味する動詞から派生した語幹lʲəlʲapəčʕənのみをもち、他の方言は独自の語幹aŋaj/aŋar/eŋej/eŋerを持つ。

「雨」を表す語についてはアリュートル方言では三つの独立した語幹arɣin/lʲəʔilʲ/ ɣateɣənを持つ。パラナ方言では、チャウチュ方言に類似した語幹とアリュートル方言に類似した語幹muqamuq, erɣinの二つを持つ。

その他の語彙

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「また(again)」を表す語は、チャウチュ方言、カメンスコエ方言、パレン方言が同一語幹ɣəmle, ɣəmleŋ/ɣəmlaŋ/ɣəmləŋを持ち、他の方言では別の語幹numal, ləɣəmmen, innəkが使用される。

「話す」を表す語は、カメンスコエ方言、パレン方言が同一語幹məɣəmɣatikən, məɣəmɣetəkを持ち、アリュートル方言、パラナ方言、カラガ方言が別の語幹を共有する。さらにチャウチュ方言などに、ivək「話す」と副動詞接尾辞-ŋに由来するevəŋ/ewəŋ/ewaŋ「話しながら」の特別な形態がある。

コリャーク語とアリュートル語の語彙的差異は以下のようにまとめられる。

コリャーク語とアリュートル語の語彙的差異[29]
否定 「はい」(女性/男性) 「こんにちは」(女性/男性) 「父」 「子供」 「若い女性」 「星」 「雨」 「また」 「話す(不定詞)」 話しながら」
(チュクチ語) ujŋe ii/eej jeti, jetti ətləɣən nenenə, kmiŋən ŋevəsqetqej eŋer, aŋatləŋən[30] iliil, ilil, iləʔil neme wetɣawək
チャウチュ方言 ujŋe[31] ii/ee mej/ʕamto enʲpič kmiŋən elʲʕa lʲəlʲapəčʕən muqemuq ɣəmle, ɣəmleŋ wanʲavatək evəŋ/ ewəŋ
カメンスコエ方言 ujŋa ii/oo mej enʲpič kmiŋən elʲʕa aŋaj, lʲəlʲapəčʕən muqamuq ɣəmlaŋ məɣəmɣatikən[32] evəŋ
パレン方言 ujŋa[33] - ammej - - ŋewəsqat eŋej - ɣəmləŋ məɣəmɣetək ewaŋ[34]
アリュートル方言 allə aŋ, wa/ ɣo mej əlləɣən unʲunʲu, unʲəʔu lʲaŋi aŋar arɣin, ilʲəʔilʲ, ɣateɣən numal aŋinməsʔatək, kʲərvilʲʔatək -
パラナ方言 elle[35] wa/wo mej[36]/ amto[37] enʲpič, əlləɣən kmiŋən, unʲunʲu lʲaŋe, ŋevəčqat eŋer muqamuq, erɣin ləɣəmmen eŋinməlʲʔatək, məŋečuk evəŋ
カラガ方言 ammə, em - mej, meffe[38] əlləɣən nʲenʲeʔu lʲaŋe eŋer erɣin innək kʲərvilʲʔatək -

文字

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拡張キリル文字を使用する。

А а Б б В в В' в' Г г Г' г' Д д Е е
Ё ё Ж ж З з И и Й й К к Ӄ ӄ Л л
М м Н н Ӈ ӈ О о П п Р р С с Т т
У у Ф ф Х х Ц ц Ч ч Ш ш Щ щ Ъ ъ
Ы ы Ь ь Э э Ю ю Я я

音韻

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チャウチュヴァン方言は、ロシア本土のセヴェロ-エヴェンスク(Severo-Evensk)地区のものとカムチャッカ半島のもので音韻・音声的特徴が若干異なる[39]。本稿では、前者の音韻・音声解釈を参考に記載する。

音節構造[40]

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音節構造は(C1)V(C2)である。Cは子音(consonant)、Vは母音(Vowel)である。()は音節形成の非必須要素である。声調は見られない。コリャーク語では、次の三つの音節構造は許されない:①母音の連続(ヒアートゥス)、②語頭または語末のニ子音連続、③語中(形態素境界)の三子音連続。基底(音韻レベル)でこれらの違反が生じた場合、声門閉鎖音/ʔ/の挿入、シュワー/ə/の挿入、母音・子音の削除によって表層(音声レベル)でこれを回避する。例えば、基底レベルでは、語頭で例外的にCCV-及びCCVC-も存在するが、表層レベルで子音が連続することは許されないため、CC間には/ə/が挿入されCəCV-及びCəCVC-で実現される。アリュートル語と同様に、母音で始まる音節は単語の初めにのみ現れる。コリャーク語では表層で単音節語は許容されない。

アクセント規則[41]

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アクセントは弁別的でなく、母音の長化及び強勢として実現される。アクセントは以下の規則に従う。

  • 単音節語:(音声形で単音節語は存在しない)
  • ニ音節語:二音節語ではアクセントは一般に第一音節に置かれる。第一音節が開音節の場合、シュワー/ə/を除く母音は長く発音される。
    • 第一音節末がシュワー/ə/の場合、第二音節にアクセントがおかれる。
    • 二音節語の母音がどちらもシュワー/ə/の場合、アクセントはどちらかの音節に置かれる。
  • 三音節以上の語:第二音節の母音がシュワー/ə/でない場合、最終音節を除く偶数音節ごとにアクセントがおかれる。
  • 三音節以上の語:第二音節の母音がシュワー/ə/の場合、第一音節にアクセントがおかれる。
  • 三音節以上の語:母音がどれもシュワー/ə/の場合、アクセントは第二音節に置かれる。

母音[42]

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チャウチュヴァン方言には6つの母音が認められる。

チャウチュヴァン方言の母音音素
前舌母音 中舌母音 後舌母音
狭母音 i [i~ɪ~e] u [u~ʊ~o]
中央母音 ɛ [e~ɛ~æ] ə [ə~ʌ] o [o~ɔ]
広母音 a [a~ɑ]

子音[43]

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チャウチュヴァン方言には18個の子音が認められる。すべての閉鎖音は無声である。口蓋化歯茎音tʲ, nʲ, lʲは、それぞれt', n', l'と表記されることもある。

チャヴチュヴァン方言の子音音素
両唇音 唇歯音 歯茎音 後部歯茎音 硬口蓋音 軟口蓋音 口蓋垂音 咽頭音 声門音
破裂音 p [p~pʰ] t [t~tʲ], tʲ [tʲ] k [k] q [q] ʔ [ʔ]
鼻音 m [m] n [n~nʲ], nʲ [nʲ] ŋ [ŋ]
側面接近 l [l], lʲ [lʲ]
破擦音 c [t͡ʃ]
摩擦音 v [v] ɣ [ɣ] ʕ [ʕ]
接近音 w

[w˔~w~]

j

[d͡ʒ~j]

/p/は/i/の前で口蓋化する。Zhukova (1972:9)では/p/は/e/の前で口蓋化されるとしている。/t/は/k/の直前で硬口蓋化する。/w/は音節初頭では[w˔]、語末を除く音節末では[w]、語末では[w̥]で実現する。/v/の対立は、及び/ɣ/との対立は語末で中和される。/v/は語末で/w/との対立が中和し、[w̥]で実現する。音節末の/j/は[j]で実現する。/ɣ/と/w/の対立は語末で中和され、[w̥]で実現される。/ʕ/は音節初頭でのみ実現し、摩擦は弱い。

音韻規則[44]

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コリャーク語には、様々な音韻規則が存在する。これらは子音連続の回避、母音連続の回避、単音節語の回避などを動機として起こる。

母音調和

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他のチュクチ・カムチャッカ諸語同様、コリャーク語には母音調和が存在する。コリャーク語では、母音が基底において強母音(dominant vowel: e1, a, o, ə1)と弱母音(recessive vowel: i, e2, u, ə2)に分けられる。e1とe2はともに音声的に[e]、ə1とə2はともに音声的に[ə]で実現されるが、音韻的な挙動は異なる。強母音と弱母音は一語中に共起しない。語幹・接辞という形態素の位置の如何にかかわらず、語中に強母音が存在していれば、語内の全ての弱母音は対応する強母音と交替する(/i/→/e/, /e2/→/a/, /u/→/o/)。語幹及び接辞の母音が/ə/のみであった場合、それが強母音ə1か弱母音ə2かは語彙的に区別される。コリャーク語では、チュクチ語と異なり母音調和の規則に従わない例も多く見いだされる。例として、母音/a/の中和によって、強母音/a/と弱母音/i/の語中での共起が生じることがある。

呉人(2020)では、コリャーク語のうちチャウチュヴァン方言ではすべての形態素が基底で三系列に分かれ、異系列の形態素は表層(音声形)で一語中に共起せず、系列による支配力の強さが異なることが示されている。この分析では、表層(音声形)で実現される音素は基底で4つの形態音素であることが示されている。

シュワー/ə/の挿入

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コリャーク語では主に形態素間の子音連続を避けるため、子音間にシュワー/ə/を挿入する。語頭または語末では/ə/が2つの子音の間に挿入され、語中では一般に3つの子音連続の2番目のあとに挿入される。名詞語幹が-母音+/ŋ/で終わる語に位格接尾辞/-k/がつく場合、または動詞語幹が-母音+/ŋ/で終わる語に不定詞接尾辞/-k/がつく場合は、語末に/ə/を挿入する。ただし、これは義務的な規則ではなく、ŋとkの間に/ə/が挿入される場合もある。一方で、ŋとkの間に/ə/が義務的に挿入される形態素もある。/ə/は、形態素境界だけでなく、語幹の子音連続を避けるために挿入される場合がある。

声門破裂音/ʔ/の挿入

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語幹の重複などで絶対格単数を形成する際に基底(音韻レベル)で母音連続が存在する場合は、声門破裂音/ʔ/の挿入によってこれを回避する。

母音削除

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母音連続での削除
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コリャーク語は、表層レベルでの母音連続は許容されない。音韻レベルにおいて形態素の連結によって母音連続が生じた場合は、音声レベルで一方の母音を削除することでこれを回避する。

母音連続の一方がシュワー/ə/である場合、シュワー/ə/は常に削除される。母音連続の双方がシュワー/ə/でない場合、最初の母音が円唇母音であれば二番目の母音を削除し、最初の母音が非円唇母音であれば最初の母音を削除する。ただしこの規則は厳密でなく、削除される母音が語彙的に決まっている場合がある。また、接辞の種類によって生じる母音連続は削除によって回避され、接頭辞・接周辞に由来する母音連続は接辞側が、接尾辞に由来する母音連続は語幹側が削除される。

否定の接周辞e2⟩…⟨ke2の母音e2は、語幹初頭の母音がシュワーでない場合は常に削除される。所有の接尾辞-inは語末の母音を削除し常に保存される。過去の接頭辞ɣe2-の母音e2は削除され語幹初頭の母音が保存される。現在の接周辞ku⟩…⟨ŋの母音uは削除され語幹初頭の母音が保存される。語彙的接辞-u「食べる」の母音uは保存され、語幹末母音は削除される。語彙的接辞te2⟩…⟨ŋ「作る」の母音e2は削除され語幹初頭の母音が保存される。

名詞語幹末母音削除
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単数絶対格の語末の母音は削除される。この削除規則によって語末に子音連続が生じる場合、シュワーが挿入される。ただし、語の音節構造がCVCV、VCV、VCCV、CVCCVなどの二音節語の場合、母音削除により一音節語になることを避けるため、母音は削除されないか/ə/に縮退する。この規則はロシア語からの借用語でも同様に働く。

一方で、ロシア語からの借用語で閉音節で終わる語の語幹末に母音が挿入される場合や、基底形で/j/で終わる語の音声形がiやeで終わる場合で、単数絶対格に語末の母音が存在する場合がある。

子音削除

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名詞語幹末子音削除
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二音節以上の語で名詞語末に/-nv/を持つ語は、単数絶対格で/v/を削除する。また、基底で単音節の名詞で語末に/-nv/を持つものは、/v/を削除し/ə/を挿入する。

語幹頭子音削除
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動詞語幹が/t, n, l, c, j/で始まる語頭の子音連続を持つ場合は、シュワー/ə/が挿入されず、最初の子音が削除される。一般的でないが、この規則は名詞に対しても散発的に生じる。

歯茎音/t, n, l/の口蓋化

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歯茎音/t, n, l/は、/tʲ, nʲ, lʲ, c/が隣接した位置か離れた位置に存在する場合、口蓋化されて/tʲ, nʲ, lʲ/になる。この口蓋化は主に逆行的に起きるが、順行的に起きる例外もいくつか存在する。また、接周辞e2⟩...⟨ki「~なしで」は、不特定の条件下で語幹の子音を口蓋化する。パラナ方言では/l, n/の口蓋化が順行的・逆行的に起きる。

子音同化

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逆行子音同化
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/t, j, q/は、後ろに/l, m, ŋ/が続くとき逆行同化をおこす。また、類似の現象として、Zhukova (1972: 26)では/t/に/n/が続くとき/nn/になると報告されているが、Kurebito (2004)では形態素境界の/tn/は/t/が脱落して/n/に、形態素中の/tn/は逆行同化して/nn/になるとしている。同じチュクチ・カムチャッカ諸語チュクチ語では、このほかに/p, k, ŋ, ɣ/が/m, w, p, s, j, q, ŋ/に後続される際に逆行同化を起こす例が報告されているが[45]、コリャーク語ではこれは起こらない。

相互同化
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相互同化 (Mutual assimilation) は/jj/→/cc/、/jt/→/cc/、/tj/→/cc/、/jj/→/nnʲ/で生じる。

順行子音同化
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/j/は/l/に続くとき順行同化し/lʲ/になり、さらに先述した口蓋化によって直前の/l/も/lʲ/になる(/jl/→/lʲlʲ/)。/n/は/lʲ/に続くとき順行同化し/lʲ/になる(/nlʲ/→/lʲlʲ/)。

隣接する子音の同化の表は以下の通り。

コリャーク語における子音の同化
先行子音\後続子音 m ŋ n t l j
t nm nn/n[46] ll cc
l lʲlʲ
lʲlʲ
j cc ll cc/nnʲ[47]
q

子音交替

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動詞語幹初頭の/ɣ-/は、CVが後続するとき/w-/に子音交替する(シュワー/ə/や子音連続が後続する場合、子音交替は起きない)。また、類似の/ɣ/→/w/の子音交替として、名詞/veɣ-ti/「爪(双数絶対格)」のみ同様の規則で子音交替が起きる({vew})。

使役-他動詞接周辞(causative-transitive circumfixes)のn⟩...⟨e2t, n⟩...⟨e2wの第一要素/n/は、語頭で/j/に変化する。同様の語頭の/n/→/w/の子音交替は、いくつかの動詞語幹の語頭でも生じる({np-k}「置く(-こと)」、{niŋl-k}「投げる(-こと)」など。)。

また、動詞語幹の語頭の/c/は、/j/に交替することがある({cɣe2l-k}「這い上がる-(こと)」、{cʕe2le2l-k}「絡まる-(こと)」)。

名詞

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コリャーク語の名詞の文法範疇には数・人称有生性がある。数には単数・双数・複数があり、これらは絶対格でのみ区別される。ただし、有生のクラスに属する名詞は斜格においても単数と複数の区別がなされる。格には11の格、絶対格、場所格、道具格、与格、方向格、沿格、奪格、接触格、原因格、様態格、髄格がある。統語における格標示は能格型であり、自動詞主語と他動詞目的語が絶対格をとり他動詞主語が能格をとる。

コリャーク語の名詞は、能格がどのような形式的標示を受けるかにより大きく4つに分類される。

  1. 独自の能格標識-nanを持つ名詞(クラスA)
  2. 能格と場所格が同じ標示(-k)を受け、同時に有生の標示(単-ne, 複-jəka)を受ける名詞(クラスB)
  3. 能格として任意に場所格も道具格もとり、有生の標示も任意である名詞(クラスB/C)
  4. 能格に道具格(-te)が援用され、有生の標示を受けない名詞(クラスC)
コリャーク語の名詞クラス[48]
クラスA クラスB クラスB/C クラスC
能格標識 -nan -ne-k/-jəka-k -ne-k/-jəka-k~-te -te
名詞の種類 人称代名詞 固有名詞

疑問人称代名詞

親族呼称

人間名詞

指示代名詞

疑問代名詞

親族名称

動物名詞

無生物名詞

クラスA

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クラスAには唯一、人称代名詞が含まれる。人称代名詞は、能格形において単数、複数の区別がされるが双数の区別はされない。コリャーク語の人称代名詞の能格形を以下に示す。

コリャーク語の人称代名詞の能格形
単数 複数
一人称 ɣəm-nan mocɣ-ə-nan
二人称 ɣ-ə-nan tocɣ-ə-nan
三人称 ə-nan əcɣ-ə-nan

クラスB

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クラスBには人間及び家畜の固有名詞、疑問人称代名詞、親族呼称が含まれる。家畜には犬の呼称しか確認されていない。

コリャーク語のクラスBの格変化表
単数 双数 複数
絶対格 -∅ -nte -o
場所格 -na-k -jək
与格 -na-ŋ -jək-ə-ŋ
方向格 -na-jtəŋ -jəka-jtəŋ
沿格 -na-jpəŋ -jəka-jpəŋ
奪格 -na-ŋqo -jəka-ŋqo
接触格 -na-jite -jəka-jite
原因格 -na-kjit -jəka-kjit
様態格 -u -u
コリャーク語のクラスBの格変化表
単数 双数 複数
絶対格 meki meki-nti meki-w
場所格 mik-ne-k mik-jək
与格 mek-na-ŋ mek-jək-ə-ŋ
方向格 mek-na-jtəŋ mek-jəka-jtəŋ
沿格 mek-na-jpəŋ mek-jəka-jpəŋ
奪格 mek-na-ŋqo mek-jəka-ŋqo
接触格 mik-na-jite mik-jəke-jite
原因格 mik-na-kjit mik-jəke-kjit
様態格 mik-u mik-nu

クラスB/C

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普通人間名詞、指示代名詞、疑問代名詞meŋin「どの」などは任意に有標の標示を受けるクラスBとクラスCの中間的な存在である。

数詞

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コリャーク語では「6」、「7」、「8」は五進法だが、「10」以降は10進法であり、この点でチュクチ語と異なる。

コリャーク語の数詞[49]
数字 コリャーク語
1 ənnen
2 ŋəcceq
3 ŋəjoq
4 ŋəjaq
5 məlləŋen
6 ənnanməlləŋen (1+5)
7 ŋəjaqməlləŋen (2+5)
8 ŋəjoqməlləŋen (3+5)
9 qonʲʕajcəŋken
10 mənɣətken
11 mənɣətək ənnen pajol[50] (10+1と余り)
12 mənɣətək ŋəcceq pajol (10+2と余り)
13 mənɣətək ŋəjoq pajol (10+3と余り)
14 mənɣətək ŋəjaq pajol (10+4と余り)
15 mənɣətək məlləŋen pajol (10+5と余り)
16 mənɣətək ənnanməlləŋen pajol (10+(1+5)と余り)
17 mənɣətək ŋəjaqməlləŋen pajol (10+(2+5)と余り)
18 mənɣətək ŋəjoqməlləŋen pajol (10+(3+5)と余り)
19 mənɣətək qonʲʕajcəŋken pajol (10+9と余り)
20 ŋəcceq mənɣətte (2*10)/ qəlikək (20)
25 ŋəcceq mənɣətte məlləŋen pajol ((2*10)+5と余り)
30 ŋəjoq mənɣəto (3*10)
40 ŋəjaq mənɣəto (4*10)
50 məlləŋen mənɣəto (5*10) 
60 ənnanməlləŋen mənɣəto ((1+5)*10)
90 qonʲʕajcəŋken mənɣəto (9*10)

動詞

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コリャーク語の動詞は、主語と目的語の人称と数が接頭辞と接尾辞によって標示される。伝統的には現在・過去・未来の三つの時制が認められており、そのそれぞれについて完了と不完了のアスペクトを区別する。

脚注

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  1. Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds (2016). “Koryak”. Glottolog 2.7. Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History
  2. Volodin eds. (2021:12–15)
  3. Kibrik et al. (2004:1-7([Stebnitsky(1937)])
  4. Nagayama (2019)
  5. Stebnickij (1937:289-290)
  6. 呉人&呉人 (2014:13)
  7. 三人称主語不完了
  8. Muravyova (2013:234–237)
  9. 永山(2007:19)
  10. Nagayama (2019:477-478)
  11. Stebnickijが挙げたAlutorは今でいうアリュートル語アリュートル方言である
  12. 呉人 (2005:35)
  13. Maltseva (2010:93)
  14. 呉人(2005)
  15. 下表の方言の分割は、地図上の分布とは異なることに注意
  16. 1 2 Stebnickij (1934:50)
  17. Stebnickij (1934:50)
  18. 永山 (2002:11)
  19. Nagayama (2010:259)
  20. Nagayama (2019:476-477)
  21. 呉人 (2020)
  22. Muravyova (2013:234–237)
  23. Nagayama (2019:477)
  24. Nagayama (2019:477-478)
  25. Nagayama (2019:491)ではewaŋだが、Nagayama (2019:493)の表ではevəŋである。
  26. Nagayama (2019:479-486)
  27. Nagayama(2019:486)
  28. Nagayama (2019:486-494)
  29. 女性から女性または男性、および男性から女性
  30. Nagayama (2019:489)には記載があるが、Nagayama (2019:492)の表では記載がない。
  31. Nagayama (2019:486)ではujŋeだが、Nagayama (2019:492)の表ではujŋaである。
  32. 三人称主語不完了
  33. Nagayama (2019:486)ではujŋaだが、Nagayama (2019:492)の表では"-"であり記載がない。
  34. Nagayama (2019:491)ではewaŋだが、Nagayama (2019:493)の表ではevəŋである。
  35. Nagayama (2019:486)ではelleだが、Nagayama (2019:492)の表ではelləである。
  36. 女性から女性または男性、および男性から女性
  37. 男性から男性
  38. チュクチ・カムチャッカ諸語は固有語に音素/f/は持たないが、Nagayama (2019:488)には特に注釈はなく"meffe [Maria Nikiforova, p.c.]."とのみ記載がある。
  39. Kurebito 2004.
  40. Kurebito (2004:142-143)
  41. Kurebito (2004:141-142)
  42. Kurebito (2004:140-141)
  43. Kurebito (2004:138-140)
  44. Kurebito (2004:120-137)
  45. Kurebito T. 1995, p. 183-186.
  46. Zhukova (1976:26)では-nn-が挙げられているが、Kurebito (2004:133)では形態素境界では-n-に簡約され形態素内部では -nn-になるとし報告している。
  47. 形態素境界/形態素内
  48. 呉人 (2001:110)
  49. 長崎 (2023:174)
  50. チュクチ語では、parol (Skorik(1961:387-390)) もしくはpacol (Dunn(1999:67, 302-305))が対応する

関連項目

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参考文献

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外部リンク

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