グラディアヴェルク

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ドイツバート・ケーゼン
ドイツ、バート・ザルツウフレン
18世紀の概略図

グラディアヴェルクドイツ語: Gradierwerk、もしくは Leckwerk)は、を含んだ温泉などの塩水からミネラル塩の濃度を下げ、水を蒸発によって飛ばし塩を製造する施設である。

この施設は、壁のような木製の枠と枝(一般的にスピノサスモモ)の束からなる。この枝は、時が経つとともにミネラル塩に覆われるため5-10年毎に交換する[1]。ミネラルは枝にとどまり、塩分が濃くなった塩水(鹹水)は下に溜まる。そして塩釜で最後の水分を飛ばして製塩する。

また、この施設周辺はミネラルを含んだ潮風と同様に健康に良いとされ、観光客が健康目的で訪問する。クアパークドイツ語版と呼ばれる湯治施設が併設されることがある。

一覧[編集]

主に、ドイツポーランドオーストリアに見られる。16世紀にバート・キッシンゲンで作られ、ドイツ式重商主義のもと広く建設された[2]

ギャラリー[編集]

紋章

他の塩の生産地で使用される塩の結晶を象った塩 (紋章)ドイツ語版、職人が使う塩鉤ドイツ語版などの紋章のように、グラディアヴェルクも紋章として取り入れられている。

出典[編集]

  1. ^ Affelt, Waldemar: Wooden masterwork of saline in Ciechocinek, Poland Archived 2011-09-07 at the Wayback Machine., in: Santiago Huerta (ed.): Proceedings of the First International Congress on Construction History: Madrid, 20th–24th January 2003, Instituto Juan de Herrera, Madrid 2003, ISBN 84-9728-070-9
  2. ^ Fred Kaspar und Peter Barthold, "Salinen - Großbauten und bautechnische Leistungen des 18. und 19. Jahrhunderts.", Westfalen (ドイツ語), Münster, vol. 81, 2003, pp. 121 – 184

関連項目[編集]