コンテンツにスキップ

クレズマー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クレズマー
Klezmer
現地名 קלעזמער
様式的起源
文化的起源 東ヨーロッパにおけるアシュケナージ系ユダヤ人の儀式、特に結婚式
使用楽器 標準的なオーケストラ楽器、アコーディオンツィンバロム
テンプレートを表示

クレズマー(כליזמר、Klezmer)は、東欧ユダヤ(イディッシュ)、アシュケナジム民謡をルーツに持つ音楽ジャンルのひとつ。有名な曲に「ドナドナ」や映画『シンドラーのリスト』(スティーヴン・スピルバーグ監督)の音楽などがある。

概要

[編集]

語源

[編集]

東欧ユダヤ人固有の言語イディッシュ語で「クレツメル」、英語「クレズマー」、最近はクレズマーと呼ぶ人が増えてきているもののクレッツマーと呼ぶ人も少なくない。語源ヘブライ語の「容器」(クリ)と「歌」(ゼメル)の合成語で、「楽器」が元の意味。音楽と、それを演奏する楽師の両方を指す言葉だが、当初は軽蔑的な意味を含んでいた。

起源と継承

[編集]

起源は、中世ヨーロッパ、ルネッサンス期にまでさかのぼると言われる。ユダヤ教の結婚式で演奏される宗教的な器楽で、シナゴーグなど聖域で演奏された。旋律や音階は、ハザン(先唱者)の朗誦する祈祷歌に由来する。旋律は祭事で朗誦されるようなユダヤ教起源のものから、離散地の他の音楽文化から影響を受けたものまで様々である。クレズマーが発展したきっかけは、18世紀半ばに東欧で発祥したユダヤ教「ハシディズム(敬虔派)」において、特に歌い踊ることにより、神との合一(ドゥヴェクート)に至る手段として、音楽が重視されたことによる。東欧離散地のシュテットル(ユダヤ共同体)の結婚式において発展した。クレズマーは宗教儀式の結婚式のための神聖な音楽であり、楽しみのための世俗の音楽とははっきり区別される。19世紀から20世紀の世紀転換期にポグロム(反ユダヤ的暴動)が頻発したことで、多くの東欧ユダヤ人が米大陸へと移住するが、それに伴い、クレズマー音楽も新大陸へと活動の場を移した。東欧各地のクレズマー音楽は、ナチスによるホロコーストにより壊滅した。新大陸へと継承されたクレズマー音楽は、米国の音楽文化や商業主義の影響を受けつつ激変する。1970年代にはかつての伝統は影を潜め、世俗化・大衆化が進んで廃れたが、1970年代末にWalter Zev FeldmanやAndy Statdmanにより復興運動が興る。1980年代を通じて移民二世によるリバイバルが推進された。伝統的奏法の研究やワークショップによる普及活動が実を結び、1990年代には復活を遂げる。リバイバル初期のグループに、Frank LondonのKlezmatics、Alan Bern, Michael AlpertらのBrave Old Worldなどがある。


関連映画

[編集]

脚注

[編集]

注釈

[編集]

出典

[編集]

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]