カルパス (ソーセージ)

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カルパス

カルパスは、細身のセミドライソーセージまたはドライソーセージの一種[1]を指す、日本独自の総称。もとは特定の業者の商標であったが、普通名称化した。

概要[編集]

化学者の佐々木酉二が、北海道日高町の食肉加工業者[どこ?]のために考案した名称である。佐々木によれば、その業者が日本でドライソーセージを販売するにあたって商品名を検討した際、ロシア語で「ソーセージ」を意味するカルバサー: колбаса、ラテン翻字:kolbasa)を用いることを提案したが、そのままでは語感が悪く、食感がバサバサしていると誤認させかねないため、それを少し変えて「カルパス」と命名したものである[1]。なお、ロシアの一般的なカルバサーは牛肉・豚肉・鶏肉などを原料とするセミドライソーセージで、近隣諸国などで発音の近似した同様のものがみられる(ポーランド語キェウバサポーランド語版ハンガリー語コルバースハンガリー語版など)。

上記の業者が東京都にあるロシア料理レストラン「ロゴスキー」に納入したことをきっかけに一般に認知されるに至った[1]

このように、元は商品名としての造語であるが、その業者は商標登録を行わなかったため、細身で短く切り分けられたドライソーセージを指す一般名詞として浸透した。「Calpas」と綴られることもある。

主に酒のつまみ駄菓子として扱われ、各社から一口サイズ大ないし鉛筆ほどの長さにカット・個包装されたものが袋入りで販売されている。

脚注[編集]

  1. ^ a b c 佐々木 (1980), p.250

参考文献[編集]

関連項目[編集]