アーサー・D・リトル

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アーサー・D・リトル
Arthur D. Little
Arthur D Little logo
Arthur D Little Building.jpg
マサチューセッツ州ケンブリッジのアーサー・D・リトル ビルディング
設立 1886年
代表者 Ignacio Garcia Alves, Global CEO
従業員数 1,000名(スタッフ数 - 世界)
外部リンク http://www.adlittle.com/
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アーサー・D・リトル(Arthur D. Little)は、アメリカ合衆国ボストンで設立された、世界最古の経営戦略コンサルティング会社である。1886年マサチューセッツ工科大学科学者で、酢酸塩の発見者でもあるアーサー・デホン・リトルによって設立された。かつてはボストン・コンサルティング・グループ創設者のブルースヘンダーソンも所属していた。

「“Side-by-Side”、常に顧客とともにあること」をコンセプトとして、クライアントの“腹に落ちる”成果を出すことを目標としている。


概要[編集]

1886年の設立当初より、「技術をいかにビジネスや社会に応用するか。」という現在のMOT(Management of Technology)に近いビジョンを掲げていた。創業者のバックグラウンドによる影響もあり、技術力を中心としたマネジメントのコンサルティングに強みを持つ。
具体的には技術をコアコンピタンスに掲げる企業に対する全社戦略・事業戦略や技術経営(MOT)を中心とした事業を行っており、具体的には TIME(TELECOMMUNICATION, INFORMATION, MEDIA & ELECTRONICS), Auto, Energy & Utilities, Chemicals, Consumer Goods and Retail, Healthcare , Manufacturing, Private Equity, Public Services, Travel & Transportationなどのクライアントに対してコンサルティング活動を行っている。[1]

グローバルでは、約1,000人のコンサルタントがコンサルティング活動に従事している。主な戦略系コンサルティング会社の競合として、マッキンゼーボストン・コンサルティング・グループベイン・アンド・カンパニーA.T.カーニーローランド・ベルガーが挙げられることが多い。


沿革[編集]

創業者のアーサー・デホン・リトル博士
アーサー・D・リトル ビル 入口

1886年マサチューセッツ工科大学(MIT)の化学者であったアーサー・デホン・リトル博士は、当時リッチモンド製紙に勤めていたバーモント大学出身のロジャー・B・グリフィン博士と共に、MIT内にリトル&グリフィン社を設立した。リトル&グリフィンは論文「製紙の化学」執筆に取り組むも[2]、完成前にグリフィンが1893年に実験事故で亡くなってしまう。

1900年、次にリトルはMITのウィリアム・ホルツ・ウォーカー博士と共同でリトル&ウォーカーを設立。だが、1905年ウォーカー博士がMITの応用科学研究所所長に就任し、解散となる。

リトル自身は事業を継続、1909年にアーサー・D・リトル社を正式に設立した。彼はコンサルティング手法の実践と研究を続けると共に、1893年1916年まで、MITで製紙化学について教鞭をとった。

1911年、アーサー・D・リトルはゼネラルモーターズ社の最初の研究開発ラボを設立させる。これがアーサー・D・リトルの経営コンサルティング部門の設立と経営コンサルティング業界の誕生につながった。 [3]

1917年、マサチューセッツ州ケンブリッジ、MIT新キャンパスの隣にアーサー・D・リトル・ビルディングを建築しそこへ移転。この建物は1976年アメリカ合衆国国家歴史登録財に登録されている。[4]

日本法人[編集]

1978年昭和53年)設立。古くは製造業の技術経営戦略立案を中心に、近年では多岐に渡る業界のクライアントに対して全社戦略・グローバル戦略の提案機会も多い。

 アーサー・D・リトル・ジャパン株式会社
Arthur D. Little Japan, Inc.
Arthur D Little logo
Shiodome City Center 2012.JPG
アーサー・D・リトル・ジャパンが入居する汐留シティセンター
種類 株式会社
略称 ADLジャパン
本社所在地 105-7133
東京都港区東新橋1丁目5番2号 汐留シティセンター33階
設立 1978
業種 サービス業
事業内容 戦略コンサルティング
代表者 原田裕介
外部リンク http://www.adlittle.jp/
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主な出身者[編集]

主な出版物[編集]

  • ロナルド・S・ジョナシュ/トム・サマラッテ著、アーサー・D・リトル訳『イノベーション・プレミアム 企業価値最大化の条件』(2000 東洋経済新報社)ISBN 978-4492530979
  • ピーター・S・モーガン、エリック・ホービング、ヘンク・シュミット、アーノウド・V・D・スロット著、アーサー・D・リトル訳 『変革の陥穽』(2001 東洋経済新報社) ISBN 978-4492521212
  • 小久保厚郎著 『研究開発のマネジメント』(2001 東洋経済新報社) ISBN 978-4492531167
  • 森洋之進、田中宗英、菅原天意著 『目覚めるキヨスク』(2004 中央経済社) ISBN 978-4502589102
  • 森洋之進著 『<戦略的>知的財産マネジメント実践ガイド』(2005 企業研究会)
  • 技術経営コンソーシアム監修 三菱総合研究所編(原田裕介共著)『標準MOTガイド』(2006 日経BP社) ISBN 978-4822245009
  • アリン・フリーマン著、アーサー・D・リトル訳『スローン・コンセプト 組織で闘う 「会社というシステム」を築いたリーダーシップ』(2007 英治出版) ISBN 978-4901234993
  • ロバート・ゴーフィー、ガレス・ジョーンズ著、アーサー・ディ・リトル・ジャパン訳 『なぜ、あなたがリーダーなのか?』(2017 英治出版) ISBN 978-4862762344
  • アーサー・ディ・リトル・ジャパン著 『モビリティー進化論』(2018 日経BP社) ISBN 978-4822258283

脚注[編集]

  1. ^ Industries”. Arthur D. Little. 2017年4月17日閲覧。
  2. ^ Little, A.D.; Griffin, R.B., "The Chemistry of Paper-Making, together with the principles of general chemistry; a handbook for the student and manufacturer", New York : Howard Lockwood & Co., 1894.
  3. ^ The Birth of Management Consulting”. 2018年6月20日閲覧。
  4. ^ MIT libraries ADL An Exhibit”. 2018年6月21日閲覧。