なみあし

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なみあしは身体操作法、動作法の一つ。

木寺英史が中心となって提唱している。歩行を中心とした動作法で、身体への負担が少ないにもかかわらず、高いパフォーマンスを発揮・維持できると主張している。

特徴[編集]

最大の特徴は、筋力(内力)ではなく、重力をはじめとした外力を最大限に活用することである。

なみあしにおいて、利用する「外力」は主に以下の2つがある。

  • 身体に常に作用している重力
  • 膝を屈曲させた直後に発生する、瞬間的な地面反力

そのために、伸展動作ではなく、膝の屈曲動作や股関節の外旋を重視・多用する。

また、提唱者の木寺は第3の外力として「不可視的要素」(気)も挙げている[1]

中心技術[編集]

多くの動作法・技術によって構成されるが、中心となる技術は以下の4つである。

  • 膝関節の抜き 膝関節を瞬間的に屈曲させ、抜重する。
  • 足関節の背屈(抜き) 底屈(蹴る動作)は用いず、ただ身体を支えるだけ。
  • 股関節の外旋 膝、足関節の抜きを容易にするために、膝を外側に回すように股関節を操作する。
  • 踵荷重 重心を移動させずに踵に荷重すれば、身体は前向きに倒れようとするので、前進する際には踵を踏むようにする。(後退する場合は爪先荷重)

習得法[編集]

上述のように、筋力に頼らない動作法なので、いわゆる筋力トレーニングは不要である。

しかし、現代人にとっては、一般的ではない動作感覚および股関節の広い可動域・柔軟さが必要なので習得にはある程度の時間が必要である。

動作[編集]

地面に接している足(支持脚)と同側の腰が押し出されるので、腰が回転していないように見える。

古武術や伝統芸の身体動作と共通点が見られるが、それらに端を発しているのではなく、「合理的な動作法」を追求する中で一致した結果である。

剣道との関わり[編集]

提唱者の一人である木寺は元々剣道を実践している中で、なみあしを着想したため、剣道への活用が最も進んでいる。

なみあしを利用した剣道は

  • 左足を意識的に引きつけなくても、自然に前に振り出される。
  • 右足前でも左足前でも打突できるようになる。
  • 踏み込み足ではなく、摺り足や開き足を使った足捌き・打突ができるので使える業の種類が多くなる。
  • 左踵が下がる。顕著な場合は床に着く。(床に左踵がつくことは一般的には最も嫌われる。[2]
  • 筋肉(特に下腿)への負担が少ないため、アキレス腱断裂をはじめとした障害が少ない。

などの特徴がある[3]

構え方や動作が現代で一般的な剣道と異なるところが多く、日本剣道協会のように独自の流派を打ち立てているように勘違いされることもあるが、あくまでも全日本剣道連盟の剣道の範疇で実施されている。

脚注[編集]

  1. ^ 木寺英史『進化するナンバ 実践 常足剣道』、MCプレス、2006年4月15日発行、202-214頁
  2. ^ 中野八十二『剣道上達の秘訣』、体育とスポーツ出版社、1985年5月1日発行、17頁
  3. ^ 木寺英史『進化するナンバ 実践 常足剣道』、MCプレス、2006年4月15日発行、185-200頁

外部リンク[編集]