とり野菜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
とり野菜

とり野菜(とりやさい)は、石川県地方の鍋料理である。とり野菜鍋とも呼ばれる。

調味味噌であるとり野菜みそを使用し、鍋に肉や野菜などの身近な食材を入れて食べる家庭料理である[1]締めうどん中華麺を入れることがある。

とり野菜みそ[編集]

とり野菜みそは、大豆米麹から作る味噌を基本とした調味味噌である。鍋に使用する以外にも、魚や肉を漬けて焼き物にするなどの使い方もされている。石川県内のスーパーなどで一般に販売されるほか、通信販売も行われている。製造販売するまつやによると、北前船廻船問屋を営んでいたまつや初代当主の松屋和平が、「厳しい航海を無事に乗り切るためには、船上で栄養価の高い食事を摂らせることが必要不可欠」と願い、考案されて作られたと言われている。なお、当時の北前船航海は長く過酷なことが多く、身体を壊す船乗りが多かったと言われている。「とり野菜」の「とり」は鶏肉のことではなく、不足しがちな野菜や栄養を「摂る」という意味からきているという[2]

2015年2月26日日本テレビ系列で放送されたバラエティ番組秘密のケンミンSHOW』によれば、とり野菜みそは「鍋の素」の元祖であり、鍋の締めは雑炊が定番という[3]

2017年夏から漫画家東村アキコを起用したテレビCMによって認知度が上がった結果、売上は前年同月比より2-3割程度増えたという[4]。また、「鍋の素の完成度を高めすぎると、特定の食材しか合わないようになる」という理由から、どんな食材にも合うようにここ10年ほどの間にも数回、味を微調整しているという[5]

コラボレーション商品[編集]

マルサンアイ
2012年に鍋スープ「とり野菜みそ 豆乳鍋スープ」を発売[6]
山崎製パン
2017年に惣菜パン「ランチパック みそ&たまご(とり野菜みそ使用)」を発売[6]
イトメン
2013年にカップラーメン「イトメン とり野菜みそらーめん」を発売[6]

とり白菜[編集]

同じ石川県の鍋料理であるとり白菜[7]も「とり野菜」と呼ばれることがある。とり白菜は、鍋に鶏肉とハクサイを入れて加熱し、生卵入りの醤油だれにつけて食べる料理である。2010年石川県庁が公表した、地元住民が食べ親しんでいる「各市町の地域特産料理」では、かほく市の地域特産料理として「とり野菜」と「とり白菜」がそれぞれ挙げられている[8]

脚注[編集]

  1. ^ 「紀文・鍋白書」2009年度版「47都道府県のタウン誌が選ぶ!注目のご当地鍋」 Archived 2010年3月28日, at the Wayback Machine.
  2. ^ まつやのとり野菜みそ:とり野菜みそについて Archived 2015年1月20日, at the Wayback Machine.
  3. ^ ケンミンの秘密 | カミングアウトバラエティ 秘密のケンミンSHOW(2015年2月26日放送分)
  4. ^ 北陸新幹線開通をチャンスと捉えた - 日経トレンディネット
  5. ^ スープが冷たいうちに豚バラ肉を投入!? - 日経トレンディネット
  6. ^ a b c コラボ商品にも積極的 あのランチパックまで! - 日経トレンディネット
  7. ^ 石川県観光連盟「ほっと石川 旅ネット」 Archived 2012年5月5日, at the Wayback Machine.
  8. ^ 「県内における地域特産料理の情報発信について」2010年10月7日 石川県観光推進課[リンク切れ]