それでも地球は動く
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「それでも地球は動く」(それでもちきゅうはうごく、イタリア語:E pur si muove または Eppur si muove エップル・スィ・ムオーヴェ)は、イタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが、1633年に開かれた2回目の異端審問(宗教裁判)の際につぶやいたとされる言葉。
ガリレオは1632年、地球が動くという旨を書いた著書『天文対話』を発刊した。それに対する罪で1633年に裁判が開かれ、有罪が告げられ、地動説を放棄する旨の異端誓絶文を読み上げた後につぶやいたとされる。
日本語には「それでも地球は動いている」「それでも地球は回る」「それでも地球は回っている」などと訳されることもある。ただし、「E pur si muove」は直訳すれば単に「それでも動く」であり、「地球」(Terra)という語は含まれていない。仮に「地球」という語を入れれば「E pur la Terra si muove」となる。
発言の実否 について[編集]
- ガリレオはこの言葉をつぶやいていないとする説
- 裁判で有罪判決が出た状況からして、ガリレオはこの言葉をつぶやいておらず、後に彼の弟子が地動説の宣伝効果を得ようとして、彼がつぶやいたという情報を捏造したというもの。
- 青木靖三は1976年の著書で、「それでも地球は動く」は後の伝記作家による創作と記している[1]。
- ギリシア語でつぶやいたという説
- ガリレオは周りの人たちがわからないように、あえてギリシア語でつぶやいたという説もある。その言葉をイタリア語に訳すと「E pur si muove」となったという。
ガリレオは異端誓絶文に署名する直前、独り言を言っていたようで、「それでも地球は動く」はその独り言の一部とも考えられている。
脚注[編集]
- ^ ことばの旅人 それでも地球は動いているガリレオ・ガリレイ、朝日新聞be、2004年1月24日。(インターネットアーカイブのキャッシュ)
関連項目[編集]
- 地動説
- 天動説
- ジュゼッペ・バレッティ - 文芸評論家。自著『Italian Library』の中で「それでも地球は動く」という言葉を初めて記した。
- And Yet It Moves - 「それでも地球は動く」という言葉の英語表記をタイトルとしたゲームソフト。