鉄芽球性貧血
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鉄芽球性貧血(てつがきゅうせいひんけつ、sideroblastic anemia)とは、鉄が有っても使うことが出来ずに起こる貧血。
概念
骨髄異形成症候群の一種。FAB分類の「環状鉄芽球を伴う不応性貧血(RARS)」の事。
病態
赤芽球内のミトコンドリアにおいて、鉄を利用してヘモグロビンを合成をする過程に異常があり。
分類
- 先天性鉄芽球性貧血
- X染色体性鉄芽球性貧血
- 常染色体性鉄芽球性貧血
- 後天性鉄芽球性貧血
- 原発性鉄芽球性貧血
- 続発性鉄芽球性貧血
原因
先天的なものと後天的なものがある。後天的な鉄芽球性貧血では、原発性のもの(骨髄異形成症候群など)と続発性のものがある。続発性鉄芽球性貧血の原因として、白血病、関節リウマチなどの基礎疾患によるものとクロラムフェニコール、鉛中毒、慢性アルコール中毒などの薬物性、中毒性のものがある。
症状
正常なヘモグロビンが出来ずに貧血に陥る。
合併症
鉄が利用できないため、ヘモジデローシスを引き起こす。軽度の黄疸も起こる。
検査
診断
小球性低色素性貧血で血清フェリチンの増加とTIBCの減少があり、塗沫標本で環状鉄芽球が20%以上証明されれば鉄芽球性貧血と診断する。
治療
鉄を利用する過程に異常があるため、いくら鉄を摂取しても改善しない。むしろヘモジデローシスを助長させるため避けるべきである。同様の理由から輸血も最低限にとどめる。
アルコールなどの発症に関与するものの摂取を避け、ピリドキシンを投与する。ヘモジデローシスの治療にはデフェロキサミンを投与する。
予後
慢性に進行し、ピリドキシンに反応しない場合は難治性となる。長期にわたるとヘモジデローシスが進行し、それによる肝機能障害や心不全などの危険性が高まる。
診療科
参考文献
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関連項目
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外部リンク
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