遮断機

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JR西日本の踏切遮断機(腕木式)。右側は大口遮断桿を採用。

遮断機(しゃだんき)とは、踏切などにおいて優先される交通を確保するためなどに用いられる、通行を制限するための装置である。有料道路の料金所や有料の駐車場で車両を一時停車させる場合にも用いられる。

概要

遮断機は、遮断桿と遮断桿を昇降させる機構部から成り立ち、大きく分けると手動式と自動式に分類できる。日本では踏切警報機とあわせて電動自動式がほとんどであるが、開閉を係員の手動によって行うものや、踏切通行者が取り扱うものも存在する。

電動自動式のものは落雷などによる過電流などでの誤作動、故障などを防ぐためにリレーを使用しており、停電などにより無電源となったときは自動的に遮断棒が降下する仕組みとなっている。また、電気素子記録も行っている。

遮断方式

屈折形遮断桿(伊賀鉄道

腕木式

最も多く採用されている遮断方式である。踏切道の両側もしくは片側から踏切道を遮断する。遮断桿の長さには限界があるため、道幅が広い場合や地形的に理由により、「屈折形遮断桿」が採用されている踏切もある。

遮断桿は主にが使われてきたが、近年では繊維強化プラスチック(FRP)を使ったものが主流となっている。日本では、ほとんどが黒と黄の縞模様であるが、最近では踏切事故防止のため、遮断桿の幅を大きくした「大口遮断桿」や赤白模様の遮断桿も使用されている。なお、海外の踏切では赤白模様が最も多く使われている。

なお、遮断桿が降り自動車が踏切内で立ち往生した場合には、そのままゆっくり遮断桿を押すように車両を進めていけば遮断桿が斜めに上がる「遮断桿折損防止器」が設置されている場合がある。この場合は容易に脱出することが可能である。

遮断桿が折れた場合は、安全確認のため列車が遅延してダイヤが乱れたりする場合が多い。

昇開式遮断機(名古屋鉄道

昇開式

昇開式はワイヤーが上下に動くことによって踏切道を遮断する。ワイヤーには踏切標板が取り付けられている。

腕木式では遮断できない幅の広い踏切道や、交通などに設置されているが、「屈折形遮断桿」の普及などにより、数は少なくなってきている。

重力式

常に踏切道を遮断しているもので、通行者が自力で遮断桿を持ち上げる。社員専用通路などで使用されている。

関連項目