神戸電鉄6500系電車
神戸電鉄6500系電車 | |
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6501F(2019年10月20日長田駅付近) | |
基本情報 | |
運用者 | 神戸電鉄 |
製造所 | 川崎重工業車両カンパニー |
製造年 | 2016年 - |
運用開始 | 2016年5月21日 |
主要諸元 | |
編成 | 3両編成(2Ⅿc先頭車両 1T中間車両) |
軌間 | 1,067 mm |
電気方式 |
直流1,500V (架空電車線方式) |
最高運転速度 | 80 km/h |
設計最高速度 | 100 km/h |
起動加速度 | 3.0 km/h/s |
減速度(常用) | 3.3 km/h/s |
編成定員 | 354名 |
全長 |
18,290 mm (先頭車) 18,140 mm(中間車) |
全幅 | 2,700 mm |
全高 | 4,030 mm |
車体 | ステンレス |
主電動機 | 全閉式かご形三相誘導電動機 |
主電動機出力 | 140 kW × 4個 |
駆動方式 | WNドライブ |
編成出力 | 1,120 kW |
制御方式 | 三菱電機製SiC適用MOSFET素子VVVFインバータ制御 |
制御装置 | MAP-144-15VD283 |
制動装置 | MBSA形電気指令式電磁直通ブレーキ(電力回生・発電ブレーキ付き)・保安ブレーキ |
保安装置 | 神鉄形ATS 防護無線 |
神戸電鉄6500系電車(こうべでんてつ6500けいでんしゃ)は、2016年に登場した神戸電鉄(神鉄)の通勤形電車。
本記事では、編成単位で表記する必要がある場合は有馬・三田・粟生方の先頭車の車番を代表し、6511編成の様に表記する。
概要
既存車両の1000系列の代替として、2015年6月9日に導入を発表[1][2]、2016年5月21日より営業運転を開始した[3]。製造は川崎重工業で、2010年の6000系以来の導入となる[2]。
車体・車内
外観は6000系を踏襲し、ステンレス車体で片側3扉とした[4]。構体と台枠はステンレスであるが、先頭車の前頭部は普通鋼を使用している[4]。
編成定員は354名、うち座席定員は117名である[2]。座席に大型袖仕切りを採用し、急ブレーキや衝突時の乗客の保護を高めている[4]。座席間の仕切板にはスタンションポールが新設され、高齢者の座席からの立ち上がりの負担軽減などが配慮されている[4]。つり革は従来の高・低の2段に加え、更に低い段を追加した3段階で設置された[4]。
主幹制御器は従来のツーハンドル式を採用、ワンマン運転を考慮した機器配置となっている[5]。
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車内全景
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車内案内表示装置
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座席
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運転台
主要機器
台車は従来車と同様、軸梁式でダイレクトマウント構造の空気ばね方式とし、駆動方式はWN継手によるカルダン駆動方式を採用した[6]。
制御装置は、SiC適用のMOSFET素子による2レベルVVVFインバータ制御装置(三菱電機製MAP-144-15VD283)の採用で省エネルギーを図り[7]、1C4M方式のユニットを両先頭車に搭載する[7]。主電動機は定格出力140kWの全密閉かご形三相誘導電動機を採用、高効率化による電力損失の低減や低騒音化、保守性の向上が図られた[7]。
車内案内表示器は扉上に1両あたり3箇所を千鳥配置、親会社である阪急新1000系などで採用されている32インチハーフサイズの大型ディスプレイの採用により視認性の向上を図っている[7][2]。停車駅や扉の開く方向の案内のほか、駅間では2画面に分割して旅客案内と映像の再生を行う[7]。インバウンド対応として日本語・英語・中国語・韓国語の4ヶ国語で表記される[7]。
車内灯は色温度5000ケルビンのLED灯を採用、前照灯もLED灯を採用して視認性向上と長寿命化を図った[7]。また、標識灯や計器灯など他の照明設備についてもLED灯としている[7]。
これらの環境面が配慮された機器類の採用によって、消費電力は抵抗制御の1000系と比べ約60%低減された[2]。
車種構成
Mc-T-Mcの3両編成で、Mc車は6500形、T車が6600形である[4]。6500形にVVVFインバータ・電動空気圧縮機 (CP)が、6600形には静止形インバータ (SIV)が搭載されている。パンタグラフは電動車の連結部寄りに付けられている。
形式 | 6500形 | 6600形 | 6500形 |
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車種 | Mc1 | T | Mc2 |
機器 | VVVF,CP | SIV×2 | VVVF,CP |
編成表
2021年4月1日現在の編成[8]。
← 有馬温泉・三田・粟生 新開地・ウッディタウン中央 →
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竣工 | 備考 | ||
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Mc1 | T | Mc2 | ||
6501 | 6601 | 6502 | 2016年2月29日[9] | |
6503 | 6602 | 6504 | 2017年2月1日[10] | |
6505 | 6603 | 6506 | 2018年2月1日[11] | |
6507 | 6604 | 6508 | 2018年3月12日[11] | |
6509 | 6605 | 6510 | 2019年2月15日[12] | 国家試験用メーター装備 |
6511 | 6606 | 6512 | 2019年3月5日[12] | |
6513 | 6607 | 6514 | 2020年2月27日[13] |
脚注
- ^ 2016年春 新型車両「6500系」を導入します - 神戸電鉄、2015年6月9日
- ^ 神戸電鉄6500系が営業運転を開始 鉄道ニュース(railf.jp)、2016年5月23日
- ^ a b c d e f 「神戸電鉄「新型車両6500系」の紹介」『SUBWAY』210号、44頁。
- ^ 「神戸電鉄「新型車両6500系」の紹介」『SUBWAY』210号、45頁。
- ^ 「神戸電鉄「新型車両6500系」の紹介」『SUBWAY』210号、46頁。
- ^ a b c d e f g h 「神戸電鉄「新型車両6500系」の紹介」『SUBWAY』210号、47頁。
- ^ ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表 2021』交通新聞社、2021年、p.173。
- ^ ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表 2016』交通新聞社、2016年、196頁。
- ^ ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表 2017』交通新聞社、2017年、195頁。
- ^ a b ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表 2018』交通新聞社、2018年、196頁。
- ^ a b ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表 2019』交通新聞社、2019年、195頁。
- ^ ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表 2020』交通新聞社、2020年、p.202。
参考文献
- 吉田秀人「神戸電鉄(株)「新型車両6500系」の紹介」『SUBWAY』210号(2016年8月)、日本地下鉄協会。44-47頁。
外部リンク
- 神戸電鉄6500系、新型車両を2016年春導入! 川崎重工が製造、1000系を置換え - マイナビニュース