珪孔雀石

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珪孔雀石 chrysocolla
珪孔雀石
アメリカ合衆国ネバダ州産
分類 ケイ酸塩鉱物(フィロケイ酸塩鉱物)
化学式

(Cu,Al)2H2Si2O5(OH)4·

nH2O
結晶系 単斜晶系
へき開 なし
モース硬度 2.5 - 3.5
光沢 ガラス光沢
青色青緑色緑色
条痕 白色
比重 1.9 - 2.4
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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珪孔雀石(けいくじゃくせき、chrysocolla、クリソコラ)とは、ケイ酸塩鉱物の一種。孔雀石(Cu2(CO3)(OH)2)の炭酸フィロケイ酸に置き換わったような組成であり、孔雀石と同時に産出されることも多い。ただし、孔雀石と違って塩酸では発泡しない点から区別できる。

語源はギリシャ語で「はんだ」を意味するが、この鉱石が用いられたとは思えないことから、何か別の物と混同されたと考えられている。

成分・種類

化学組成は(Cu,Al)2H2Si2O5(OH)4·nH2O。モース硬度は2.5~3.5で不純物として含まれるケイ素の量が多いほど硬度は高くなる。比重は1.9~2.4。結晶構造は基本的には非晶質だが、X線解析により単斜晶系と判明している。

産出地

主な産出地は、イギリスロシア連邦イスラエルコンゴ民主共和国日本アメリカ合衆国チリなど。

性質・特徴

を含む鉱物が風化することによって生成するため、銅鉱床付近で産出される。宝石としてはモース硬度が低く扱いにくい。そのため、宝石として使う場合は樹脂を浸透させるなどの処置が必要となる。また、樹脂の代わりに石英が浸透したものはジェムシリカと呼ばれている。

用途

工業的には銅資源として利用される。宝石としては、樹脂を浸透させたビーズを使い、ブレスレットなどに加工される。また、石英が浸透したジェムシリカはアメリカで人気が高く、ルースとして宝飾用に使われる。

関連項目

参考文献

外部リンク