浮き
浮き(浮子、うき)とは、水面に浮かべることで、目印、物体の保持に用いるものである。浮標(ふひょう)。フロート(float)、ブイ(buoy)とも。ただし、前後関係なしに英語で単にフロートと言う場合、パレードなどに用いられる「山車」を指すことも多い。
釣りにおける浮き
釣り糸の途中に取り付け、釣り針を一定の水深に保つとともに、魚が釣り針の餌を食べていること、魚が釣り針に掛かったことを知るために用いる。また、釣り針の餌を含む仕掛けを遠投する役割を持つことがある。浮きは用途によりさまざまな形状がある。平常時の浮きの姿勢を保つために、釣り糸の途中に錘(オモリ)を取り付けることがある。
種類
- 棒浮き(右図左)
- 玉浮き(右図中央上)
- 流れの速い釣り場でも使いやすくなっている。浮力が比較的大きいものが多い。セル玉と呼ばれることがある。
- 唐辛子浮き(右図中央)
- 水中浮き
- 名前の通り水中で使う浮き。上の潮は止まっているのに下の潮は動いている時等によく用いられる。また仕掛けの重さが少し増えるため若干遠くへ飛ばしやすくなる。
この他に、メジナ(グレ、クロ)釣りで使用される円錐ウキなどがある。この円錐ウキに代表される道糸を浮きの中を通すしくみのものを総称して中通しウキと呼ぶことがある。他にも、大物を釣るときに使うチヌウキや、ヘラブナを釣るときに使うヘラウキや、タナゴなどの小さい魚の食いつきまで分かるタナゴウキ、感度の高い発泡ウキなどがある。中通しウキの一種でシモリウキがあり、渓流で釣るときなどに使われる。
- 電気ウキ
- 上記のような形状による区別ではなく、浮きに発光機能が搭載されたもの。浮き用途に開発された細長いリチウム一次電池を使用し、豆電球やLED等で浮きが発光する仕掛けになっている。夜間の釣りにおいて暗闇でも浮きの動きが確認できる。
日本での歴史
現在、釣りの主流になっている『立ち浮き』は江戸時代末期から明治時代にかけて始まったもので、それまでは『寝かせ浮き』が使われていた。『立ち浮き』を広めた人物の一人が初代馬井助こと菅原寅次郎で、彼は京都で床屋と新内節の師匠の傍ら、小間商いとして浮きを作っていた。彼は生涯、浮き作りを本職にはしなかったが、彼の次男、菅原与一は高等小学校を卒業後職を転々とした後、父が亡くなった昭和6年に26歳で浮き職人となった。二代目馬井助と呼ばれる彼の作品は個性豊かな形状と研ぎ出し仕上げなど本格的な美しい漆塗りで関西だけではなく関東でも注目され、中には、蒔絵などを施した作品や干支を題材にした揃いのものなど、芸術品とも呼べる浮きを作った。そのため、二代目馬井助の浮きは、現在、高値で取引される事が多い。
漁業における浮き
網などを海中に保持するために用いられる。
水洗トイレにおける浮き
洗浄用水タンク中に、一定の水量になると元栓を閉めるための浮きがある。参考URL[1]
艦船の停泊用の浮き
艦船は、港湾の都合によっては岸壁に着岸せず、沖のブイに船体を繋いで停泊する場合がある。かつては大型艦船はほとんどがブイに係留された。小型船で岸と艦とを行き来する。
海洋学におけるブイ
沖合いにおいて海洋観測のプラットホームとして使用したり、海流の流れを知るためにブイが用いられる。海洋気象ブイを参照。
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