桜井好朗

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桜井 好朗(さくらい よしろう、1931年9月17日 - 2014年5月8日)は、日本国文学者文学博士名古屋大学論文博士・1977年)。椙山女学園大学名誉教授。元佛教大学教授。花井純一郎筆名詩人。1960年代から、中世日本紀中世神話研究において先陣を切った。

略歴

人物・研究

  • 1960年代から、中世日本紀中世神話研究において先陣を切った。
  • 中世史、中世文学をベースに、隠者宗教芸能など対象は幅広い。
  • 塚本邦雄など現代歌人についても論考がある。筆名・花井純一郎で詩歌も作った。
  • 芸術選奨文部大臣賞を受賞し、東京大学出版会から書籍を数冊出版しているように、東京大学の教授になる話があったが、地元の椙山女学園大学の研究環境を好み、自らのペースで、国文学にとらわれない広い領域の研究を続けた。
  • 椙山女学園大学短期大学部の桜井ゼミは「大学院レベル」の研究指導がされていた。[2]
  • 子供がいなかった。夫婦ふたりの生活だった。

受賞歴

1982年 芸術選奨 文部大臣賞受賞『中世日本文化の形成-神話と歴史叙述』(東京大学出版会 1981年4月)

著書

  • 『隠者の風貌 隠遁生活とその精神』塙書房(塙選書) 1967年
  • 『日本の隠者』塙書房(塙新書) 1969年、新版1986年 / オンデマンド版2005年
  • 『中世日本人の思惟と表現』未来社 1970年
  • 『花井純一郎詩歌集 祝祭空間』母岩社 1972年
  • 『中世日本の精神史的景観』塙書房 1974年、新版1986年
  • 『神々の変貌 社寺縁起の世界から』東京大学出版会 1976年9月1日、新版2009年 / ちくま学芸文庫 2000年3月
  • 『吉野の霧 太平記』平凡社名作文庫 1978年7月 / 吉川弘文館(読みなおす日本史)2016年
  • 『中世日本文化の形成 神話と歴史叙述』東京大学出版会 1981年5月1日
  • 『空より参らむ 中世論のために』人文書院 1983年6月
  • 『中世日本の王権・宗教・芸能』人文書院 1988年10月
  • 『祭儀と注釈 中世における古代神話』吉川弘文館 1993年9月
  • 『儀礼国家の解体 中世文化史論集』吉川弘文館 1996年6月
  • 『中世日本の神話と歴史叙述』岩田書院 2006年10月

編著・共著

  • 『古典と現代』中央公論社 1974年2月28日、共著者に山崎正和梅原猛ほか
  • 『一休・蓮如』(日本名僧論集 第10巻)吉川弘文館 1983年4月
  • 『神と仏 仏教受容と神仏習合の世界』春秋社(大系仏教と日本人)1985年、新版2000年 共著者に上野千鶴子ほか
  • 『椙山女学園大学短期大学部二十周年記念論集』椙山女学園大学短期大学部 1989年
  • 『冥顕論 : 日本人の精神史』法藏館 2012年3月

脚注

  1. ^ 「桜井好朗先生 ご逝去の知らせ」斎藤英喜ブログ
  2. ^ 「桜井好朗先生のこと。」斎藤英喜ブログ

関連項目

外部リンク

吉川弘文館「桜井好朗」