旭化成陸上部
旭化成陸上部(あさひかせいりくじょうぶ)は、宮崎県延岡市に本拠地を置き、旭化成の実業団陸上競技部である。
概要
監督はOBでモスクワ・ロサンゼルス五輪マラソン日本代表の宗猛が2008年4月から2014年3月まで務めていた。後任はOBでコーチを務めていた西政幸が昇格し、宗猛は総監督に就任。
1992年のバルセロナ五輪で銀メダルを獲得した森下広一の他、宗茂・宗猛兄弟、谷口浩美、川嶋伸次など数々のオリンピック・世界選手権代表を輩出した社会人の名門チームである。
全日本実業団対抗駅伝競走大会(通称:ニューイヤー駅伝)では第9回大会に初優勝を飾ったのをきっかけに、3連覇を2度、6連覇を2度達成するなど他の実業団を引き離し、21回の優勝を飾っている。
特に90年代は圧倒的な強さを誇り、1996年の第40回大会で鐘紡(現・カネボウ)に僅か1秒差で優勝を逃したのを除けば、全ての大会で優勝を飾っている。ちなみに、この時優勝していれば、前人未到の10連覇を達成していた。
しかし2000年代以降は、富士通・コニカミノルタ・日清食品グループといった新たな実業団が台頭し、中々優勝出来ずにいる。特に2009年の第53回大会では、富士通や日清食品グループとゴール直前までデッドヒートを演じたが、僅か1秒差の3位に終わり、10年振りの優勝を逃した。
なお、多くの実業団に強力な外国人選手が所属している中、中国電力等と共にあえて外国人選手を擁することなく、日本人選手だけで戦っている。
2015年に双子の村山兄弟(村山謙太・村山紘太)をはじめとする、大学駅伝で名を馳せた有力選手7人が一同に入部するという大型補強を行った。
設立・沿革
1946年創部。当初は長距離種目のみならず、トラック・フィールド種目も行っていたが、1983年4月に長距離種目に一本化された。
1990年より延岡市で行われているゴールデンゲームズinのべおかの運営にも深く関わっている(創設当初は主催、現在は協賛)。
主な所属選手・スタッフ
- 顧問:宗茂、松居龍、小林友二、高山茂樹
- 部長:真野勝文
- 副部長:坂本修一、平野敬一
- 総監督:宗猛
- 監督:西政幸
- コーチ:川嶋伸次、山本佑樹、佐藤智之、小島忠幸
- トレーナー:弓削裕
- 海外担当マネージャー:清家直一
- マネージャー:楠光代
男子
- 【主将】佐々木悟(2008年~)
- 白石賢一(2001年~)
- 足立知弥(2004年~)
- 堀端宏行(2005年~)
- 大西智也(2009年~)
- 丸山文裕(2009年~)
- 深津卓也(2010年~)
- 松尾良一(2010年~)
- 出口和也(2011年~)
- 鎧坂哲哉(2012年~)
- 八木勇樹(2012年~)
- 志方文典(2014年~)
- 本田匠(2014年~)
- 茂木圭次郎(2014年~)
- 村山謙太(2015年~)
- 村山紘太(2015年~)
- 大六野秀畝(2015年~)
- 有村優樹(2015年~)
- 市田孝(2015年~)
- 市田宏(2015年~)
- 吉村大輝(2015年~)
※( )内は所属期間
女子
- 2010年3月末をもって2人いた部員がそろって退部したため、現在女子の部員はいない[1]。
輩出した五輪・世界選手権メダリスト
男子
- 谷口浩美 - 1991年東京世界陸上マラソン金メダリスト
- 森下広一 - 1992年バルセロナ五輪マラソン銀メダリスト
- 佐藤信之 - 1999年セビリア世界陸上マラソン銅メダリスト
女子
- 安部友恵 - 1993年シュトゥットガルト世界陸上マラソン銅メダリスト
- 千葉真子 - 1997年アテネ世界陸上1万メートル銅メダリスト
過去の主な所属選手
- 廣島庫夫
- 廣島日出国
- 岩下察男
- 宗茂 ※現顧問
- 宗猛 ※現総監督
- 佐藤市雄
- 児玉泰介
- 弓削裕 ※現トレーナー
- 亀鷹律良
- 米重修一
- 西政幸 ※現監督
- 谷口浩美
- 森下広一
- 川嶋伸次 ※現コーチ
- 佐保希
- 大崎栄
- 高尾憲司
- 小島宗幸
- 小島忠幸 ※現コーチ
- 山本佑樹 ※現コーチ
- 榎木和貴
- 森下由輝
- 永田宏一郎
- 瀬戸口賢一郎
- 久保田満
- 清水将也
- 渡辺史侑
- 佐藤智之※現コーチ
- 大野龍二
- 岩井勇輝
- 幸田高明
- 東野賢治
- 木下潤也
脚注
- ^ 名門・旭化成陸上部、女子選手不在に… - スポニチアネックス(2010年4月1日)
参考文献
- 「激走」旭化成陸上競技部50年史(1996年)