日本2.5次元ミュージカル協会

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日本2.5次元ミュージカル協会(にほんにてんごじげんミュージカルきょうかい)とは、2014年3月23日に設立された、2.5次元ミュージカルの発展と品質向上、海外発信を目的に活動する一般社団法人である[1][2][3][4]

概要

2014年3月23日に行われたAnimeJapan 2014のビジネスセミナーで設立が発表され、2.5次元ミュージカルの更なる発展と品質向上、さらには海外発信の推進を目指して活動する事業者団体として設立されることになった[1][3][5]

代表理事の松田誠により大きな目的は

  • 国内のマーケットの活性化を目指す事
  • 2.5次元ミュージカルコンテンツを世界へ発信する事を目標

と設立主旨が説明され

  • カタログ化(ライツビジネスの推進)、海外のコンベンションの参加・公演やライセンスビジネス
  • 世界の若者の文化の標準

を目的に我々のミュージカルを輸出すると語っている[1][6]

役員

理事は、年間で20演目の舞台を国内外で制作しているホリプロ、ライブ運営を専門としているエイベックス・ライヴ・クリエイティヴ、アニメ制作会社のぴえろなど7社の代表が務めている[5]

2.5次元ミュージカル

2.5次元ミュージカルとは、漫画アニメゲームなどを原作・原案にして、2次元世界観を舞台にショー的な要素を加えたライブエンターテインメント[1][6]。2次元の漫画・アニメと3次元の舞台の中間として、ファンの間で自然発生的に2.5次元と名付けられたとされている[7][8]

日本では『テニスの王子様』や『美少女戦士セーラームーン』などの漫画作品[5]舞台ミュージカル化されて上映されている[1][8]

漫画を原作とした舞台は1974年宝塚歌劇団によって『ベルサイユのばら』が上演されているが、あくまで演目の一つに過ぎず、追従する劇団はなかったが[1]2000年の前後から『美少女戦士セーラームーン』や『姫ちゃんのリボン』など少女漫画を原作とした舞台以外にも、『テニスの王子様』『NARUTO』『忍たま乱太郎』『弱虫ペダル』など、少年漫画を原作とした舞台が急速に拡大しており[7][8]2010年に30本強、2012年は58本、2013年には70タイトルが上演され、観客動員数も2011年の約57万人に対して、2013年は約160万人と、動員数も増加している[1][6][7][8][9]

2.5次元ミュージカルはこれまでの舞台芸術やミュージカルと比べ

  • 出演俳優の知名度に左右されるスターシステムと異なり、個性のあるキャラクターやストーリーなど作品自体にファンが付いている。
  • パッケージ販売やパブリックビューイングによる映像の2次利用や関連グッズによる収益など、知的財産権によるビジネスが可能。

という点に特徴がある[7]

また、舞台化する原作について

  • 女性人気が高いこと。
  • 出演キャラクターが多く、それぞれに個性がありファンがつきやすいこと。

ことが挙げられ、観劇者の多くは女性だとされる[7]

協会活動

漫画やアニメ以外にもゲームを原作とするための働きかけや、海外へのツアーや現地の俳優を使ったライセンス公演のサポート、Japan ExpoAnime Expoなどへの出展[10]、関連ビジネスのオープンセミナーなどが行われている[10]

一般向けには、2.5次元ミュージカルの情報を発信するメーリングリストを運営している。

2014年には上海視覚芸術大学上海戯劇学院で、演劇・ミュージカルを学ぶ学生向けの、日本のミュージカル市場や日本2.5次元ミュージカル協会の展望についての講義を行うと説明した[10]

脚注

  1. ^ a b c d e f g “【AJ2014】『DEATH NOTE』、『NARUTO -ナルト-』のミュージカル化構想も語られた! 『一般社団法人 日本2.5次元ミュージカル協会』設立発表レポート!”. アニメイトTV. (2014年3月23日). http://www.animate.tv/news/details.php?id=1395560276 2014年3月23日閲覧。 
  2. ^ “「一般社団法人 2.5次元ミュージカル協会」設立!クールジャパン事業の一環として世界を視野に市場活性化を目指す”. トーキョーアニメニュース. (2014年3月18日). http://tokyo-anime-news.jp/?p=22106 2014年3月23日閲覧。 
  3. ^ a b “日本2.5次元ミュージカル協会設立へ AnimeJapan 2014新情報で明らかに”. アニメ!アニメ!. (2014年2月8日). http://animeanime.jp/article/2014/02/08/17386.html 2014年3月23日閲覧。 
  4. ^ ビジネスセミナースケジュール(animeJapan2014公式サイトより)”. 2014年3月23日閲覧。
  5. ^ a b c “美穂も賛同!日本漫画原作の舞台を世界へ”. テレ朝news. (2014年3月23日). http://web.archive.org/web/20140324001200/http://news.tv-asahi.co.jp/news_geinou/articles/hot_20140323_100.html 2014年3月24日閲覧。 
  6. ^ a b c “日本が誇る最強・最新コンテンツ“2.5次元ミュージカル”、いよいよ協会設立”. アニメ!アニメ!. (2014年3月23日). http://animeanime.jp/article/2014/03/23/17994.html 2014年3月24日閲覧。 
  7. ^ a b c d e “「2.5次元ミュージカル」世界へ 漫画・アニメ原作舞台を「世界標準のエンタメに」”. ITmedia. (2014年5月30日). http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1405/30/news105.html 2014年6月23日閲覧。 
  8. ^ a b c d 「くらし✧解説」世界発信!2.5次元ミュージカル”. 2014年6月23日閲覧。
  9. ^ 高浩美 (2014年6月9日). “一般社団法人 日本2.5次元ミュージカル協会代表理事 松田誠特別インタビュー”. アニメ!アニメ!. http://animeanime.jp/article/2014/06/09/19009.html 2014年6月23日閲覧。 
  10. ^ a b c “日本2.5次元ミュージカル協会 オープンセミナーで活動方針、展開を明らかに”. アニメ!アニメ!. (2014年6月2日). http://animeanime.jp/article/2014/06/02/18914.html 2014年6月23日閲覧。 

関連項目

外部リンク