大貫惇睦

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大貫 惇睦(おおぬき よしちか、1947年9月1日 - )は、日本の物理学者大阪大学名誉教授。21世紀COEプログラム「究極と統合の新しい基礎科学」拠点リーダー。理学博士東京大学、1976年)。

専門は物性物理学で、特に重い電子系の物性を実験的に研究している。最大の業績として、絶対零度でも磁気秩序を起こさないCeCu6という物質を発見したことがある。

通常、磁性を持つ不純物が含まれる金属物質は、近藤効果により低温で電気抵抗が増していく。これに対しCeCu6は、逆に絶対零度の極低温で電気抵抗が減少するというユニークな特性を持つ。この特性から、CeCu6は重い電子系の典型物質とされ、重い電子系の超伝導磁性の性質を調べる上で貴重な研究材料となった。

略歴[編集]

受賞歴[編集]

著書[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 株式会社ローソンエンタテインメント. “大貫惇睦|プロフィール|HMV&BOOKS online”. HMV&BOOKS online. 2023年1月3日閲覧。
  2. ^ a b 大貫惇睦名誉教授が「瑞宝中綬章」を受章されました”. 大阪大学 (2020年11月6日). 2023年6月29日閲覧。
  3. ^ 令和2年秋の叙勲 瑞宝中綬章受章者” (PDF). 内閣府. p. 5 (2020年11月). 2023年2月19日閲覧。
先代
二宮正夫
日本物理学会会長
第65代:2009年 - 2010年
次代
永宮正治