大和三山

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大美和の杜展望台より

大和三山(やまとさんざん)とは、奈良県(旧・大和国)の奈良盆地南部、飛鳥周辺にそびえる3体の山々の総称。1967年(昭和42年)12月15日歴史的風土保存区域に指定[1]、各山も歴史的風土特別保存地区に指定、2005年(平成17年)7月14日、国の名勝に指定された。

万葉集では「香具山は畝火(うねび)ををしと耳成(みみなし)と相あらそひき神代よりかくにあるらし古昔も然にあれこそうつせみも嬬をあらそふらしき」(中大兄皇子)と歌われている。大和三山(の神)が神代に恋争いをしたという歌である。この歌の「畝火ををし」を「畝火雄々し」と解釈し畝傍山の神は男神であるという説と、「畝火を愛し」と解釈して畝傍山は女神であるという説とがある。この歌は、中大兄皇子と弟の大海人皇子額田王をめぐっての恋争いを大和三山に託したものという説もある。

飛鳥時代持統天皇の頃には三山周辺に大規模な条坊制を取り入れた藤原京が整備され三山に囲まれた中心部に大極殿などの宮城が置かれていた。

2007年(平成19年)1月、世界遺産の暫定リスト「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」の1つとしてと登録された。

脚注

  1. ^ 国土交通省・歴史的風土保存区域及び歴史的風土特別保存地区指定状況

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