埼玉新都市交通2020系電車
埼玉新都市交通2020系電車 | |
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2020系21編成・グリーンクリスタル(加茂宮駅にて) | |
基本情報 | |
製造所 |
三菱重工業(21 - 23編成) 三菱重工エンジニアリング(24編成 - )[1] |
主要諸元 | |
軌間 | 1,650mm |
電気方式 | 三相交流50Hz 600V 3線鋼体架線(非接地) |
最高運転速度 | 60km/h |
設計最高速度 | 70km/h |
起動加速度 | 3.5km/h/s (0.97m/s2) |
減速度(常用) | 3.5km/h (0.97m/s2) |
減速度(非常) | 4.5km/h (1.25 m/s2) |
編成定員 | 260人(座席114人・立席146人) |
車両定員 |
先頭車38人(座席13人・立席25人) 中間車46人(座席22人・立席24人) |
自重 |
先頭車:10.8t 中間車:10.0t (満車重量18t以下) |
編成重量 | 66t |
編成長 | 8,000mm |
車体長 | 7,550mm |
車体幅 |
先頭車:2,610mm(バックミラー間寸法) 中間車:2,480mm |
車体高 | 3,240mm |
車体 | アルミニウム合金 |
台車 | ボギー台車(T-smover) |
主電動機 | 誘導電動機(交流三相かご形・自己通風式)125kW(装備数 6台/編成) |
主電動機出力 | 125kW |
歯車比 | 1:6.833 |
編成出力 | 750kW |
定格速度 | 40.4km/h |
定格引張力 | 3.4kN |
制御方式 | IGBT素子VVVFインバータ制御 |
制御装置 | 東洋電機製造製RG697-B-M(コンバータ/インバータ式、装備数2台/編成) |
保安装置 | 高周波連続誘導式ATC(二重系構成) |
埼玉新都市交通2020系電車(さいたましんとしこうつう2020けいでんしゃ)は、2015年(平成27年)11月4日より営業運転を開始した埼玉新都市交通のAGT(新交通システム)用電車。
概要
2020系は、既存の1010系の置き換え及び1050系の取り換え準備のために導入が行われてきた2000系に続いて、残った1010系3編成の置き換えを目的として、同社で初めて三菱重工グループ製[3]の車両を導入したものである。2016年度グッドデザイン賞受賞[4]。
2015年11月と2016年2月、6月にそれぞれ1編成、計3編成を導入して、1010系を置き換えた。この3編成まで、購入に際して自治体とJR東日本の経営支援を受けた[5]。以後は自力調達となり、2019年2月には各所に改良を施した第4編成[1]、2020年2月に第5編成を導入[6] して、1050系2本を置き換えた。
概説
車体
編成はゴムタイヤ式2軸車の6両編成。
外観は、並走する新幹線との調和性の高い、未来感のあるデザインを目指して設計された。車体は2000系のステンレス製から、アルミ製オートダブルスキン構体に変更され、1両あたり1トン超の軽量化が図られた。
車体断面は、理想的なシートの傾きを基準に、最も車内を広くできる形状として、六角形になっている。前面デザインや客用ドア周りも六角形を強調した配色になっている。
客用ドアは同社初となる外吊り式ワイドドアを採用した。ドアには下部にも窓をつけ、下方の景色を望めるようにした。
台車には三菱の最新式「T-smover」(軽量・高耐久性・低振動・低騒音・メンテナンスの容易性を備えた台車)を採用している。24編成では、人体に負荷をかける周波数を分析し、台車まわりを再設計した。
行先表示器には、2000系同様LED式の表示器が使われ、前面運転台窓上のほか、側面にも設置されている。24編成以降はフルカラーLEDを採用している。
第1編成(21編成)の前面塗装には、埼玉新都市交通のコーポレートカラーであるグリーン(グリーンクリスタル)を基調とし、ホワイト、ブラックをあしらった。側面はブラック、シルバー、グリーンが採用されており、22編成ではオレンジ(ブライトアンバー)が、23編成ではピンク(ピュアルビー)、24編成では黄色(ゴールデントパーズ)、25編成は紫色(トワイライトアメジスト)が採用された。
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ブライトアンバーの22編成(加茂宮駅にて)
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ピュアルビーの23編成(加茂宮駅にて)
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ゴールデントパーズの24編成(加茂宮駅にて)
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トワイライトアメジストの25編成(加茂宮駅にて)
車内
座席は、ゆりかもめ7300系電車で採用されたG-Fit技術(密着性を高め、座面角度を調整し、足を投げ出しづらくした)のオールロングシートで、これまでよりフィット性が良くなった。配色は、座席は黒を基調に背もたれ中心部が緑、壁はホワイト、床下は薄いグリーンとなっている。座席の前にはスタンションポール(縦の握り棒)もこれまで通り設置された。荷棚も設置され、より利用しやすくなった。窓は2段式で、上段は内傾式窓だが下段は固定窓となっている。
各ドア上には、2000系同様LED式の情報表示機が設置されており、次駅、行先などを案内する。また、ドアブザーも装備されている。
24編成では、シートの樹脂の改良による乗り心地向上、防犯カメラ設置、手すり位置の変更を行った。
制御装置
制御装置にはこれまで通り東洋電機製造製2レベルIGBT-VVVFインバータ装置によるVVVFインバータ制御を採用しており、三相交流をコンバータにより直流に変換後、VVVFインバータ装置で三相交流に変換して誘導電動機を制御する。主電動機は交流三相かご形の誘導電動機である。
乗務員室
主幹制御器は片手ワンハンドル式で、既存の車両と同じくワンマン運転に対応している。運転台の正面には速度計などの計器類が、右側にはモニタ装置が配されている。 24編成では運転ハンドルを改善するとともに、あらゆる体形の運転士が最適な運転ポジションに位置できるように改良した。
その他
2019年(平成31年)1月16日に2000系2606号車のタイヤがパンク・バーストした事故を受け、2020年(令和2年)2月21日より、24編成から順次、タイヤ内圧監視装置の使用を開始する[7]。
歴史
関連項目
脚注
- ^ a b 埼玉新都市交通(ニューシャトル)向け 乗り心地を改善したAGT車両6両を追加納入 - 三菱重工エンジニアリング 2019年2月12日掲載
- ^ 畠山卓也; 久保厳之; 山口敏弘 (2007年9月). “埼玉新都市交通株式会社向け2000系「ニューシャトル」新車用電気品” (PDF). 東洋電機技報 第116号. 東洋電機製造株式会社. pp. pp.7-11. 2010年2月26日閲覧。
- ^ 23編成までは三菱重工業製となっていたが、三菱重工業の交通システム製品の製造は2018年1月1日より三菱重工エンジニアリングに継承されたため、24編成からは三菱重工エンジニアリング製となっている。
- ^ 「新交通システム車両 ニューシャトル2020系」 - グッドデザイン公式 2016年10月2日閲覧
- ^ 埼玉県. “埼玉新都市交通への経営支援”. 埼玉県. 2020年12月1日閲覧。
- ^ 2020系 第5弾目の25(にいごう)編成がデビューします - 埼玉新都市交通 2020年02月18日
- ^ タイヤ内圧監視装置導入のお知らせ 埼玉新都市交通 2020年02月18日
- ^ 【埼玉新都市交通】2020系 営業運転開始 - 鉄道ホビダス RMニュース、2015年11月9日
- ^ a b 埼玉新都市交通 2020系第2編成 あすから投入 - 交通新聞社 トピックスニュース、2016年2月1日
- ^ 最新型2020系第二弾 22編成がデビューします! - 埼玉新都市交通株式会社、2016年1月28日
- ^ 三菱重工エンジニアリング,ニューシャトル2020系を追加納入 - 鉄道ファン2019年2月12日
- ^ 2020系 第5弾目の25(にいごう)編成がデビューします - 埼玉新都市交通 2020年02月18日