即興曲第2番 (ショパン)
即興曲第2番 嬰ヘ長調 作品36 は、フレデリック・ショパンが1839年に作曲したピアノ曲。翌年出版され、献呈先はない。
構成
5つの部分とコーダからなる変奏曲形式で書かれており、嬰ヘ長調のピアニスティックな響きと自由そのものの遠隔調への転調、夢想的で落ち着いた曲想が特徴。
冒頭は低音での夜想曲風の旋律。
第2部はニ長調の低音付点リズム。右手も低い音域で雄大に歌う。非常に巧妙な転調のあとヘ長調で第3部が始まる。
第4部は滑らかな音階進行を基調にした原調による変奏。右手のパッセージが快く流れる。
識者によってはベートーヴェンのピアノソナタ第24番(テレーゼソナタ)との類似性をしばしば指摘されている。いずれも優雅で形式にとらわれない点が共通している。