代数・幾何
代数・幾何(だいすう・きか)は、1982年から施行された高等学校学習指導要領において、ベクトル及び行列について理解させ、それらを活用する能力を養うとともに、図形について座標やベクトルを用いて考察する能力を伸ばし、二次曲線や空間図形についての理解を深めることを目的とした数学の科目の一つである。大学の初年次で履修する線形代数の高校生版という雰囲気であった[1]。1994年度から施行された学習指導要領に伴い、廃止された。学習指導要領に示された内容は次のとおりである。
目標
ベクトル及び行列について理解させ、それらを活用する能力を養う。また、図形について座標やベクトルを用いて考察する能力を伸ばし、二次曲線や空間図形についての理解を深める[2]。
内容
(3) 行列
[用語・記号] A-1
内容の取扱い
- 内容の1.については,二次曲線の標準形の方程式について,グラフの概形や焦点を取り扱う程度とする.
- 内容の3.のアの行列の乗法については,2x2行列までを取り扱うものとする.
- 内容の4.のアについては,平行,垂直などの位置関係を中心に,三垂線の定理を導く程度の内容を取り扱うものとする.
現行課程との関連性
2012年度から施行された現行課程では数学Cは廃止され、1971年頃から高等学校で指導されていた行列という単元そのものが消えた。 1994年から施行された課程では大体において「数学B」と「数学C」に相当する。ベクトルでは平面の方程式は扱われなかった。行列は「数学C」において、3次元まで扱われるが連立方程式の扱いにとどまり一次変換は扱われなかった。 2003年度から施行された課程では大体において「数学B」と「数学C」に相当する。ベクトルは「数学B」、二次曲線と行列は「数学C」である。ただし、空間における直線・平面・球の方程式は発展的な内容として扱われている。この課程では一次変換が部分的に復活した。