ミッションコントロールセンター
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ミッションコントロールセンター(英: Mission Control Center; MCC)とは宇宙機を地上から管理・運営する施設。国の宇宙機関や航空宇宙企業が保有している。運用管制室と呼ばれることもあるが、定訳はないようである[1]。
MCCの主な役割は打ち上げから着陸、もしくは任務の終了までミッションを管理することである。フライトコントローラーのスタッフや他の人員は遠隔測定法を用いてミッションの状況を監視し、地上局を用いて宇宙機にコマンドを送る。
アメリカ合衆国
アメリカ航空宇宙局のミッションコントロールセンター(MCC-H)はヒューストンのジョンソン宇宙センターにあり、国際宇宙ステーション(ISS)のアメリカ担当部分やスペースシャトルを含め、NASAの全ての有人宇宙飛行を担当している。
ロシア
ロシア連邦宇宙局のミッションコントロールセンターはRKK エネルギアプラント近くのコロリョフに位置する。ISSの制御室が現在使用されている。またかつて使用されていたミールの制御室も記念として残されており、ミールが大気圏に突入する最後の数軌道がディスプレイに表示されている。
中国
北京航天指揮控制中心は神舟ミッションを含めた中国の宇宙開発の指令センターである。北京の北近郊に位置する。
その他
- MSSCT(Mobile Servicing System Control and Training):カナダのSaint-Hubert に位置し、カナダアーム2の作業をサポートする。
- Col-CC(Columbus Control Center):Oberpfaffenhofen にあるドイツ航空宇宙センターに位置し、ISSの実験モジュールコロンバスをミッションコントロールする。
- ATV-CC(ATV Control Centre):フランスのトゥールーズ宇宙センター(Toulouse Space Centre)に位置し、主にISSの無人宇宙補給機である欧州補給機のミッションをコントロールする。
- きぼう/HTV運用管制室:つくば市の筑波宇宙センターに位置し、ISSのきぼうで行われるミッション、ISSへのHTV補給ミッションをそれぞれ管理する。
- ジェット推進研究所:NASAの無人機を全て管理している。
- ESOC(European Space Operations Centre):ESAの人工衛星や無人探査機を担当している。
- SDC(Boeing Satellite Development Center Mission Control Center[2]):ボーイング社所有。カリフォルニア州のエルセグンド に位置する。
- ASOC(Lockheed Martin A2100 Space Operations Center[3])ロッキード・マーティン所有。ペンシルベニア州のニュータウン に位置する。
- SS/LMCC[4]:カリフォルニア州のパロアルトに位置する。
- TISSC(Titov Main Test and Space Systems Control Centre):ロシアのKrasnoznamenskに位置するミッションコントロールセンター。
関連項目
- Control center solutions
- Flight controller
- Launch status check
- LEOP(Launch and Early Orbit Phase)
参考文献
外部リンク
- 「きぼう」を支える体制(JAXA)
- 宇宙ステーション運用棟(JAXA)
- HTV運用管制室(JAXA)