ポピニカ

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ポピニカは、ポピー(現 バンダイボーイズトーイ事業部)から発売されていたキャラクター玩具

概要

名称は「ポピーのミニカー」を略したもので、1972年よりキャラクター専門のミニカーとして発売された。子供たちが手にとって遊べる玩具として開発されており、亜鉛合金を用いたダイカストパーツを多用した頑丈な商品である。アニメ設定に忠実な模型ではなく、プロポーションやデザインは玩具としてのアレンジがなされているほか、原作にないギミックを盛り込むことが常である。

ダイカストパーツとABS樹脂パーツでつくられた、ずっしり重たい玩具が子供たちの憧れの的となり、さまざまな玩具展開がなされ、特にポピニカライダーマシンは男の子を中心に大人気となった。

1983年にポピーがバンダイに統合された後も、「ポピニカ」のブランド名はバンダイがメインスポンサーである特撮ヒーロー番組の玩具に残された。

沿革

1970年代以前、子供向けのアニメ番組や特撮番組を支えていたのは、菓子メーカーや薬品メーカー、家電メーカーだった。しかし1970年代以降、これらのメーカーが子供向けの商品から大人向けの高級商品へと主力を移し、提供する番組も子供向け番組から大人向けのドラマのような番組に移行し、アニメ番組や特撮番組から次々と撤退した。

代わってポピニカや超合金のヒットにより、玩具メーカーがアニメのスポンサーになる意欲を高めた。その後、超合金はさまざまなアニメ作品・特撮作品のキャラクターの玩具化を一手に引き受ける一大ブランドとなり、「ポピニカ」と「超合金」はキャラクター玩具の代名詞となるほど浸透して10年以上に亘るロングセラー商品となった。

なお、「ポピニカ」のブランド名が使われるようになったのは1973年7月以降であり、それ以前は「ミニミニ〜」と呼称されていた。

1972年6月、最初の製品として『仮面ライダー』のミニミニサイクロン号を発売。

1973年には『仮面ライダーV3』のハリケーンや『マジンガーZ』のホバーパイルダー、『人造人間キカイダー』のサイドマシーンなどが登場。1974年には100万個売れたという記録も残した。その後「仮面ライダーシリーズ」が一時的に不振になるものの、『秘密戦隊ゴレンジャー』や、ポピニカ5台が合体して巨大ロボットの超合金となる『超電磁ロボ コン・バトラーV』などで盛り返す。『超電磁ロボ コン・バトラーV』、『超電磁マシーンボルテスV』では5つそろえるとロボットに合体させる事ができるものが登場した。

当初、ポピニカは単体の玩具として発売されていた。ロボットアニメと特撮ヒーロー番組の主流が「変形・合体」に移ると、さまざまなギミックを仕込んだデラックスポピニカ(DXポピニカ)が発売されることになった。

レースアニメが多数放送された1977年、『激走!ルーベンカイザー』や『アローエンブレム グランプリの鷹』などに登場のマシンをリアルに再現して発売。『グランプリの鷹』の「DXトドロキスペシャル」は、初のDXポピニカである。

アニメ・特撮以外では一般向け映画『トラック野郎』シリーズに登場するデコトラ「一番星号」などもポピニカシリーズにラインアップされていた。

1980年代以降、消費者の嗜好がアニメやロボットから離れ、また原材料が高騰したため、アニメポピニカは衰退する。ポピーも1983年にバンダイグループに統合された。

「超合金魂」人気を受け、2000年からは大人向けの新カテゴリ「ポピニカ魂」がスタート。「ビッグスケールポピニカ魂」を含め、2009年までに6商品が発売された。

2010年頃からはアポロ11号スペースシャトルのような実在の乗物を題材とした新ブランド「大人の超合金」の登場や、「ビッグスケールポピニカ魂」で発売されていた『宇宙戦艦ヤマト』が新仕様で「超合金魂」として発売されるなど、ポピニカと超合金との境界は曖昧になりつつある。

関連項目