ニュージーランドの総督
ニュージーランドの総督(英: The Governor-General of New Zealand、マオリ語: Te Kawana Tianara o Aotearoa)は、ニュージーランドの総督。ニュージーランドにて国家元首であるニュージーランド国王(イギリス国王)の代理を務める人物。1841年にウィリアム・ホブソンが副王として任命されたことが始まりであり、1917年以降は現在の職名を採用している。
総督の任命
ニュージーランドの首相に指名され、ニュージーランド国王に任命された人物が総督に就任する。
2011年8月31日からはジェリー・マテパラエが第20代ニュージーランド総督を務めている。任期は5年。
総督としての職務
ニュージーランド総督には立憲君主(ニュージーランド国王の代理)としての職務、祭礼・儀礼の職務、地域社会への職務がある。
ニュージーランド国王の代理として議会や首相に対して権限を有し、祭礼・儀礼上の職務として公式行事、式典への出席、海外からの来賓との接見を行う。
地域社会への職務として、学校訪問、ニュージーランド国内で催される年間約400のスポーツ、芸術、文化行事へ出席がある。
総督として有する権限
- 議会の解散権
- 内閣の任命権
- 内閣の解散権
- 首相の任命権
- 首相の解任権
- 首相による選挙公示の謝絶権
- 法制定同意への謝絶権
- 国防軍の最高指揮権
立憲君主制のニュージーランドでは議会が立法権を持ち、首相と内閣府が行政権を持つため、ニュージーランド国王またはニュージーランド総督が政治に直接関与することはできない。
総督の解任権
ニュージーランドの首相はニュージーランド総督を解任できる解任請求権を持つ。
ニュージーランド国王はニュージーランド首相の解任請求権により、ニュージーランド総督の解任手続きを取ることができるが、ニュージーランド総督が解任された実例は存在しない。
総督公邸
総督の公邸はウェリントンニュータウン地区にあるガバメントハウス。オークランドにも公邸を持ち、ニュージーランド国王訪問時には宿舎として使用される。