ナバホ語
ナバホ語 | |
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Diné bizaad | |
話される国 | アメリカ合衆国 |
地域 | アリゾナ州、ニューメキシコ州、ユタ州、コロラド州 |
話者数 | 149,000人(1990年)[1] |
言語系統 | |
言語コード | |
ISO 639-1 |
nv |
ISO 639-2 |
nav |
ISO 639-3 |
nav |
ナバホ語(Diné bizaad)はアメリカ合衆国南西部のインディアン部族、ナバホ族の言葉。アサバスカ諸語に属する。
アサバスカ諸語に属する言語の多くはカナダ北西部やアラスカ州で話されるが、ナバホ語は地理的、言語学的に南部アサバスカ諸語に属する。
10万人以上の母語話者を持ちなお増え続けており、米墨国境以北のアメリカ・インディアンやカナダ・インディアンのファースト・ネーション内の言語の中で最多話者数言語とされる。
今でもナバホ語はあらゆる世代のナバホ族の間で広く使用されており、ナバホ族の半数が自宅でナバホ語を用いている。多くの親が子供たちに母語としてナバホ語を教えている。ナバホ族は今でも日常的に部族語を使用する数少ないアメリカインディアンである。だが、主に保留地(Reservation)外の都市部では、若者が英語教育を受けていることもあり、消滅の危機に瀕している。保居留地内でも、英語のみを使用する若者は増え続けている。
音韻
子音
両唇音 歯茎音 硬口蓋音 軟口蓋音 声門音 中線音 側面音 非唇音化音 唇音化音 破裂音 無気音 b [p] d [t] g [k] 有気音 t [tʰ] k [kʰ] (kw [kʷʰ]) 放出音 tʼ [tʼ] kʼ [kʼ] ʼ [ʔ] 破擦音 無気音 dz [ts] dl [tˡ] j [tʃ] 有気音 ts [tsʰ] tł [tɬʰ] ch [tʃʰ] 放出音 tsʼ [tsʼ] tłʼ [tɬʼ] chʼ [tʃʼ] 摩擦音 無声音 s [s] ł [ɬ] sh [ʃ] h [x] (hw [xʷ]) (h [h]) 有声音 z [z] l [l] zh [ʒ] gh [ɣ] (ghw [ɣʷ]) 鼻音 m [m] n [n] 接近音 y [j] (w [w])
母音
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声調
短母音に高 á 、低 a の2種類があり、長母音にはこの2つを組み合わせた高 áá 、低 aa 、昇 aá 、降 áa の4種類がある。
文法
他のアサバスカ諸語と同じく膠着語で語形変化が多い。
第二次世界大戦での活躍
第二次世界大戦当時のアメリカ軍において、敵に解読されない暗号をやりとりするために、ナバホ語話者が活動した。詳細はコードトーカーの項を参照。
関連用語
脚注
- ^ Ethnologue, Languages of the World. SIL.