デレク・トラックス
デレク・トラックス(Derek Trucks, 1979年6月8日 - )は、アメリカ合衆国のギタリスト。 フロリダ州ジャクソンヴィル出身。オールマン・ブラザーズ・バンドのオリジナル・メンバーであるブッチ・トラックスの甥で、9歳でギターを始める。現在はオールマン・ブラザーズのギタリストである一方、自身のテデスキ・トラックス・バンドでも活動している。
著名ミュージシャンの様々なセッションにも参加し、2006年にはエリック・クラプトンのツアーにも同行した。ちなみに彼の名前「デレク」は、デュアン・オールマンが参加したクラプトンのバンド、デレク・アンド・ザ・ドミノスから取られている。
妻はブルースシンガーのスーザン・テデスキ。1997年からデレク・トラックス・バンドと共にライブ活動を行ってきたが、2010年に妻のバンドと合併及び再編成を行い、現在はテデスキ・トラックス・バンドして活動している。
プレイスタイル
微細な音程を自在に操るスライド・ギターの天才として名高い。ロックとブルース(エルモア・ジェイムズやデュアン・オールマン、BBキングなど)を基本としつつ、マイルス・デイヴィスの「So What」やジョン・コルトレーンの「Mr P.C」をカバー、サン・ラなどにも影響を受けるなどジャズ、さらにインド・アラブ音楽など幅広い音楽性を備えている。
ライブにおいては直立不動で、多彩なフレーズを涼しい顔で演奏している。2006年には、デレク・トラックス・バンドの初ライブDVD『Songlines Live』をリリース、このDVDで、当時の彼らの代表曲は一通り見ることが出来る。
使用機材
メイン・ギターは、ギブソン社のSGで、スライドバーにはデュアン・オールマンが使用していたことで有名なコリシディン(風邪薬)のボトルを愛用している。アンプはフェンダー社のスーパーリバーブで、エフェクターはまったく使用しない。シールドは、プラネットウェーブ社のカスタムシリーズを使用。最近では、ポール・リード・スミスが2009年に発表したアンプを導入している。ライブにおいてはフィンガーピッカーであり、スライドでなく押弦の時も指弾きである。チューニングは、オープンEで、通常のコード弾きもオープンEのままプレイする。
デレク・トラックス・バンド
- Derek Trucks –ギター
- Kofi Burbridge – キーボード、フルート,ヴォーカル
- Todd Smallie – ベース、ヴォーカル
- Yonrico Scott – ドラム、パーカッション、ヴォーカル
- Mike Mattison – リードヴォーカル
- Count M'Butu – パーカッション
ディスコグラフィ
デレク・トラックス・バンド
- The Derek Trucks Band (1997)
- Out of the Madness (1998)
- Joyful Noise (2002)
- Soul Serenade (2003)
- Live at Georgia Theatre (2004)
- Songlines (2006) (Legacy Recordings)
- Songlines Live (DVD) (2006) (Legacy Recordings)
- Already Free (2009)
- Roadsongs (2010)
テデスキ・トラックス・バンド
- Revelator (2011)
オールマン・ブラザーズ・バンド
- Peakin' At the Beacon (2000)
- Hittin' the Note (2003)
- Live at the Beacon Theatre (DVD) (2003)
- One Way Out (2004)
その他
- The Best of Cedell Davis (1995, Cedell Davis)
- To Cry You a Song: A Collection of Tull Tales (1996, V.A)
- Searching For Simplicity (1997, Gregg Allman)
- Tangled Up In Blues (1999, V.A)
- Blues Power : Songs Of Eric Clapton (1999, V.A)
- Whole Lotta Blues: Songs Of Led Zeppelin (1999, V.A)
- Wintertime Blues:The Benefit Concert (2000, V.A)
- Croakin’ at Toad’s (2000, Frogwings)
- Hellhound On My Trail (2001, V.A)
- Wait For Me (2003, Susan Tedeschi)
- Little Worlds (2003, Béla Fleck & The Flecktones)
- Four Chords And Seven Notes Ago (2003, Jason Crosby)
- Coast to Coast (2004, V.A)
- Hope and Desire (2005, Susan Tedeschi)
- The Best Kept Secret (2005, Jerry Douglas)
- The Road To Escondido (2006, J.J. Cale & Eric Clapton)
- Here & Gone (2008, David Sanborn)
- The Blues Rolls On (2008, Elvin Bishop)
- McCoy Tyner, Guitars (2008, McCoy Tyner)
- Back To The River (2008, Susan Tedeschi)
- The Works (2008, Jonatha Brooke)
日本公演
- 2004年 ジャパン・ブルース・カーニバルに参加する形でデレク・トラックス・バンドで初来日
- 5月17日なんばハッチ、5月20日名古屋クラブクアトロ、5月21日CLUB_CITTA'、5月23日日比谷野外音楽堂
- 2007年 Derek Trucks Band Tour 2007
- 11月25日,12月1日 エビス・ザ・ガーデンホール、11月26日,27日 LIQUIDROOM ebisu、29日 心斎橋クラブクアトロ、30日 名古屋クラブクアトロ
- 2009年 Derek Trucks Band Tour 2009
- 9月25日,26日東京国際フォーラム、28日グランキューブ、29日愛知芸術文化センター、30日NHKホール
- 2012年 Tedeschi Trucks Band Tour 2012
- 2月5日 名古屋クラブクアトロ、7日メルパルクホール大阪、8日,9日渋谷公会堂
外部リンク
- Official Site
- RadioDTB, a weekly podcast featuring live music from the Derek Trucks Band
- Turtle Vision photo gallery of Derek Trucks
- Derek Trucks Web Forum at Columbiarecords.com
- Divided time: Trucking between the bands - an interview
- Derek Trucks Band collection at the Internet Archive's live music archive