チェロソナタ (ラフマニノフ)

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終楽章の一部

セルゲイ・ラフマニノフの《チェロ・ソナタ ト短調》作品19は、1901年に作曲されたチェロとピアノのためのソナタピアノに大役が課せられている。

ラフマニノフは1900年までの3年間を、あまり生産的でなく過ごした。このような状況に至ったのは、《第1交響曲》が初演の後で酷評されてからだった。それからのラフマニノフは鬱病に苛まれ、ニコライ・ダーリ博士の催眠療法を受けている。1900年にラフマニノフは《ピアノ協奏曲 第2番》に取り組んだ後、速やかに《チェロ・ソナタ》に着手したのであった。

本作は、作曲者の友人アナトーリー・ブランドゥコーフに献呈され、1901年11月24日にブランドゥコーフと作曲者自身のピアノによってモスクワで初演されている。ブランドゥコーフは《悲しみの三重奏曲 第1番》(1892年完成)の初演者でもあった。

楽曲は以下の4楽章から成る。

  1. レント – アレグロ・モデラート
  2. アレグロ・スケルツァンド
  3. アンダンテ
  4. アレグロ・モッソ

ロマンティックな雰囲気は、とりわけアンダンテ楽章において顕著である。一方、第2楽章はずっと荒々しく、旋律的な部分と好対照をなしている。

ロシアのピアニストアルカーディ・ヴォロドスは第3楽章をピアノ独奏用に編曲しており、録音も残している。

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