コビトイノシシ

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コビトイノシシ
コビトイノシシ
コビトイノシシ Sus salvanius
保全状況評価
CRITICALLY ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: ウシ目 Artiodactylca
亜目 : イノシシ亜目 Suina
: イノシシ科 Suidae
: イノシシ属 Sus
: コビトイノシシ S. salvanius
学名
Sus salvanius (Hodgson, 1847)
シノニム

Porcula salvania Hodgson, 1847

和名
コビトイノシシ
英名
Pygmy hog

コビトイノシシ(小人猪、Sus salvanius)は、動物界脊索動物門ウシ目(偶蹄目)イノシシ科イノシシ属に分類されるイノシシ。

分布

インド北東部、ブータンバングラデシュに分布する可能性もあり。

形態

体長50-71cm。尾長2-3.5cm。体高25-30cm。体重6-10kgとイノシシ科最小種。尾は短く、先端に房状の体毛がない。全身が褐色や黒褐色の体毛で覆われる。

耳介は小型。頭部に疣はない。

乳頭の数は左右に3つずつ。

分類

小型であることや前臼歯の数、乳頭の数が他のイノシシ属の構成種とは異なることから本種のみでコビトイノシシ亜属(Porcula)を形成する説もある。

生態

水辺にある草丈が200-300cmと高いサバンナに生息する。4-20頭からなる群れを形成し生活する。約0.25平方キロメートルの行動圏を持ち、足の臭腺から分泌される液でマーキングを行う。

食性は雑食で、植物の茎、根、昆虫類などを食べる。

繁殖形態は胎生。妊娠期間は100-200日。4-5月に2-6頭の幼獣を産む。寿命は10-12年。

人間との関係

開発による生息地の破壊などにより生息数は激減している。一時は絶滅したと考えられていたが、1971年に再発見された。インドでは野生個体を捕獲し、飼育下で繁殖させる試みが進められている。しかし主な生息地である保護区の一部に統制の及ばない地域があり、密猟などが懸念されている。

関連項目

参考文献

  • 今泉吉典監修 D.W.マクドナルド編 『動物大百科4 大型草食獣』、平凡社1986年、57、58-59頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ4 インド、インドシナ』、講談社2000年、41、151-152頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 動物』、小学館2002年、86頁。

外部リンク