グレッグ・ハーディ
基本情報 | |
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本名 |
グレゴリー・マッカール・ハーディ (Gregory McKarl Hardy) |
通称 |
ザ・プリンス・オブ・ウォー (The Prince Of War) |
国籍 | アメリカ合衆国 |
生年月日 | 1988年7月28日(35歳) |
出身地 | テネシー州ミリントン |
所属 | アメリカン・トップチーム |
身長 | 196cm |
体重 | 120kg |
リーチ | 205cm |
階級 | ヘビー級 |
バックボーン | 総合格闘技 |
グレッグ・ハーディ(Greg Hardy、1988年7月28日 - )は、アメリカ合衆国の男性総合格闘家。元アメリカンフットボール選手。テネシー州ミリントン出身。アメリカン・トップチーム所属。
2010年から6シーズンに渡りNFLのカロライナ・パンサーズ、ダラス・カウボーイズでディフェンシブエンドとしてプレーし、プロボウルにも出場したトップ選手であったが、私生活のトラブル(後述)をきっかけに引退に追い込まれ、総合格闘家へ転身した異色の経歴を持つ[1]。
来歴
高校時代はアメリカンフットボールのほか、バスケットボールや陸上競技の選手としても活躍した。卒業後はミシシッピ大学に進学し、通算39.5ロスタックル、26.5サックを記録[1]。2007年にはオールアメリカンセカンドチームに選出された[1]。
NFL時代
カロライナ・パンサーズ
2010年、NFLドラフト6巡目(全体175位)でカロライナ・パンサーズに指名されて入団。翌シーズンからスターティングメンバーに定着すると、2013年にはチーム記録タイの15.0サックを記録し、プロボウル、オールプロセカンドチームに初選出された。
しかし、2014年5月13日、元交際相手へのドメスティックバイオレンスの容疑で逮捕され、有罪判決を受けて60日間の執行猶予と18ヶ月の保護観察処分を命じられた[2]。同年の開幕戦には出場したものの、第2週以降はロスター除外リストに登録され、シーズンの残り全試合を欠場した[3]。ハーディは陪審員による裁判を求めて上訴したが、後に被害者との和解案が合意に達し取り下げられた[3]。
ダラス・カウボーイズ
2015年、フリーエージェントになったハーディは、ダラス・カウボーイズと1年1,310万ドルの契約を結んだが、前年の事件によりNFLから10試合の出場停止処分(後に4試合へ軽減)を課され、シーズンの序盤戦を欠場した[4][5]。チームに復帰した後もミーティングへの遅刻やチームメイトとの口論などトラブルが続き、シーズン終了後に放出された[6]。
2016年9月26日、コカイン所持の容疑で再び逮捕され、5,000ドルの保釈金を払い釈放された[7]。
総合格闘家への転身
2016年10月、ハーディは総合格闘家に転身する意向を明かした[8]。それまで本格的な格闘技の経験はなかったが[8]、翌年11月からアマチュア総合格闘技に参戦すると、3試合連続で1Rノックアウト勝利を収めた。
2018年6月12日、Dana White's Contender Seriesでプロデビュー。同じ元NFL選手のオーステン・レーンと対戦し、1R開始早々に左右のフックをクリーンヒットさせ、わずか57秒でKO勝利を収め、UFCとの契約を勝ち取った[9]。試合後にデイナ・ホワイトは、ハーディがUFC本大会に出場する前に数試合経験を積ませるプランがあることを明かした[10]。
2018年8月7日、再びDana White's Contender Seriesに参戦。テバリス・ゴードンと対戦し、試合開始から17秒でTKO勝ち。
UFC
2019年1月19日、UFCデビュー戦となったUFC Fight Night: Cejudo vs. Dillashawでアレン・クラウダーと対戦。1R終盤からスタミナ切れを起こすと、2Rに片膝をついた体勢のクラウダーの頭部に膝蹴りを当てる反則を犯し、失格負け[11]。
2019年10月18日、UFC on ESPN: Reyes vs. Weidmanでベン・ソソリと対戦し、判定勝ちを収めるも、ハーディがラウンド間のインターバルに喘息の吸入器を使用したためノーコンテストに変更された。
2019年11月9日、UFC Fight Night: Zabit vs. Kattarでヘビー級ランキング7位のアレキサンダー・ヴォルコフと対戦し、0-3の判定負け。
2020年12月19日、UFC Fight Night: Thompson vs. Nealでマルチン・ティブラと対戦し、パウンドで2RTKO負け。
2022年3月5日、UFC 272でセルゲイ・スピバックと対戦し、パウンドで1RTKO負け。3連敗となり、この試合を最後にUFCからリリースされた。
戦績
プロ総合格闘技
総合格闘技 戦績 | ||||||
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13 試合 | (T)KO | 一本 | 判定 | その他 | 引き分け | 無効試合 |
7 勝 | 6 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 |
5 敗 | 3 | 0 | 1 | 1 |
勝敗 | 対戦相手 | 試合結果 | 大会名 | 開催年月日 |
× | セルゲイ・スピバック | 1R 2:16 TKO(パウンド) | UFC 272: Covington vs. Masvidal | 2022年3月5日 |
× | タイ・トゥイバサ | 1R 1:07 TKO(左フック→パウンド) | UFC 264: Poirier vs. McGregor 3 | 2021年7月10日 |
× | マルチン・ティブラ | 2R 4:31 TKO(パウンド) | UFC Fight Night: Thompson vs. Neal | 2020年12月19日 |
○ | モーリス・グリーン | 2R 1:12 TKO(左ジャブ→パウンド) | UFC Fight Night: Hall vs. Silva | 2020年10月31日 |
○ | ヨルガン・デ・カストロ | 5分3R終了 判定3-0 | UFC 249: Ferguson vs. Gaethje | 2020年5月9日 |
× | アレキサンダー・ヴォルコフ | 5分3R終了 判定0-3 | UFC Fight Night: Zabit vs. Kattar | 2019年11月9日 |
- | ベン・ソソリ | ノーコンテスト | UFC on ESPN 6: Reyes vs. Weidman | 2019年10月18日 |
○ | フアン・アダムス | 1R 0:45 TKO(パウンド) | UFC on ESPN 4: dos Anjos vs. Edwards | 2019年7月20日 |
○ | ドミトリ・スモリャコフ | 1R 2:15 TKO(パウンド) | UFC Fight Night: Jacaré vs. Hermansson | 2019年4月27日 |
× | アレン・クラウダー | 2R 2:28 失格(反則の右膝蹴り) | UFC Fight Night: Cejudo vs. Dillashaw | 2019年1月19日 |
○ | レイ・ジョーンズ | 1R 0:53 KO(パウンド) | XFN 352 | 2018年9月29日 |
○ | テバリス・ゴードン | 1R 0:17 TKO(スタンドパンチ連打→パウンド) | Dana White's Tuesday Night Contender Series | 2018年8月7日 |
○ | オーステン・レーン | 1R 0:57 KO(スタンドパンチ連打) | Dana White's Tuesday Night Contender Series | 2018年6月12日 |
アマチュア総合格闘技
勝敗 | 対戦相手 | 試合結果 | 大会名 | 開催年月日 |
○ | ライアン・チェスター | 1R 0:14 KO(右フック) | Legacy Fighting Alliance 33 | 2018年2月16日 |
○ | ケネス・ウッズ | 1R 1:36 TKO(スタンドパンチ連打) | Rite of Passage 2 | 2017年12月1日 |
○ | ジョー・ホーキンス | 1R 0:32 TKO(スタンドパンチ連打) | Rise of a Warrior 21 | 2017年11月4日 |
プロボクシング
プロボクシング 戦績 | ||||||
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2 試合 | (T)KO | 判定 | その他 | 引き分け | 無効試合 | |
2 勝 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | |
0 敗 | 0 | 0 | 0 |
戦 | 日付 | 勝敗 | 時間 | 内容 | 対戦相手 | 国籍 | 備考 |
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1 | 2022年10月8日 | 勝利 | 2R 0:14 | KO | マイク・クック | アメリカ合衆国 | |
2 | 2022年11月19日 | 勝利 | 4R | 判定3-0 | ハシーム・ラクマン・ジュニア | アメリカ合衆国 | |
テンプレート |
脚注
- ^ a b c “グレッグ・ハーディ”. UFC. 2018年6月16日閲覧。
- ^ “パンサーズDEハーディ、暴行と脅しにより有罪判決”. アメフトNewsJapan (2014年7月16日). 2018年6月16日閲覧。
- ^ a b “家庭内暴力で逮捕のパンサーズDE、上訴が取り下げに”. アメフトNewsJapan (2015年2月9日). 2018年6月16日閲覧。
- ^ “【NFL】パンサーズから放出のハーディ、カウボーイズと単年15億円契約”. CYCLE (2015年3月20日). 2018年6月16日閲覧。
- ^ “DEハーディ、10試合の出場停止処分が4試合に軽減”. スポーツナビ (2015年7月11日). 2018年6月16日閲覧。
- ^ “Cowboys head coach Jason Garrett: ‘Greg Hardy is a free agent’”. Sports Illustrated (2016年2月24日). 2018年6月16日閲覧。(英語)
- ^ “Free-agent DE Greg Hardy arrested on cocaine charge”. ESPN (2016年9月28日). 2018年6月16日閲覧。(英語)
- ^ a b Ariel Helwani (2016年10月11日). “Former Dallas Cowboy Greg Hardy transitioning to MMA, preparing for debut”. MMA Fighting. 2018年6月16日閲覧。(英語)
- ^ “【DWTNCS S02 Ep01】元NFLプロボウラー=ジャクソン、恐るべき資質を見せレインを57秒KO”. MMAPLANET (2018年6月13日). 2018年6月16日閲覧。
- ^ Mike Bohn (2018年6月13日). “Dana White details Greg Hardy plans after UFC contract, says 'no mercy' during opportunity”. MMAjunkie. 2018年10月2日閲覧。(英語)
- ^ “元NFLの超有名選手がUFCデビュー戦で反則負け”. 日刊スポーツ (2018年1月20日). 2019年1月22日閲覧。
関連項目
外部リンク
- Greg Hardy (@greghardyjr) - X(旧Twitter)
- GregHardyJr (@greghardyjr) - Instagram
- UFC 選手データ
- 通算成績と情報 NFL.com, or ESPN, or Pro-Football-Reference (英語)
- グレッグ・ハーディの戦績 - SHERDOG(英語)