ギュスターヴ・ル・ボン

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ギュスターヴ・ル・ボン
Gustave Le Bon
ギュスターヴ・ル・ボン
生誕 シャルル=マリー・ギュスターヴ・ル・ボン
1841年5月7日
フランスの旗 フランス王国
ノジャン=ル=ロトルー
死没 (1931-12-13) 1931年12月13日(90歳没)
フランスの旗 フランス共和国
マルヌ=ラ=コケット
墓地 ペール・ラシェーズ墓地
国籍 フランスの旗 フランス
研究分野 人類学心理学社会学医学工学物理学
出身校 パリ大学
主な業績 群衆心理
集団心理
プロジェクト:人物伝
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シャルル=マリー・ギュスターヴ・ル・ボン: Charles-Marie Gustave Le Bon1841年5月7日1931年12月13日)は、フランス心理学者、社会学者、物理学者である。

人物・略歴

もともと医者として出発したが、趣味・関心が広範にわたり、1860~80年代は、ヨーロッパやアジア、アフリカを遍歴し、そのなかで考古学や人類学に関する執筆も行なっている。しだいにル・ボンの関心は社会心理学へと向かい、その群衆心理学は、20世紀前半における社会心理学に大きな影響を及ぼすまでになった。

研究業績

群衆心理学

1895年の『群衆心理』によってル・ボンは心理学者としての名声を確かなものとした。ル・ボンは、同書の中で「今われわれが歩み入ろうとしている時代は、群衆の時代である」と論じた。ここで、群衆とは、その構成員すべてが意識的人格を完全に喪失し、操縦者の断言・反復・感染による暗示のままに行動するような集合体である。そして、ル・ボンは、産業革命以後の社会現象の特徴が、人びとをこうした群衆心理下に追いやるものであると論じた。

著書

  • 1881, L'homme et les sociétés〔人と社会〕
  • 1894, Les Lois psychologiques de l'évolution des peuples〔民族進化の心理法則〕
    前田長太郎『民族発展の心理』(大日本文明協会、1910年)
  • 1895, La psychologie des foules
(大山郁夫(?)訳)『群衆心理』(大日本文明協会、1910年)
桜井成夫訳『群衆心理』(講談社学術文庫, 1993年)
元版・岡倉書房、1946年。創元社〔創元文庫〕、1952年
  • 1898, Psychologie du socialisme〔社会主義の心理〕

参考文献

  • 西部邁「群衆への闘い - ギュスターヴ・ル・ボン」『思想の英雄たち 保守の源流をたずねて』所収、角川春樹事務所〈ハルキ文庫〉、2012年、103-118頁、ISBN 978-4-7584-3629-8

関連項目

外部リンク