アラレ石

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霰石
霰石
霰石
分類 炭酸塩鉱物
化学式 CaCO3
結晶系 斜方晶系
へき開 一方向に完全
モース硬度 4
光沢 ガラス光沢
無色、白色
条痕 白色
比重 2.9
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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アラレ石(アラレいし、霰石、aragonite、アラゴナイト)は、鉱物の一種。スペインアラゴン州周辺で双晶が多く出たことからアラゴナイトと命名された。組成は炭酸カルシウム(CaCO3) で、化学的には方解石と同じだが異なる結晶構造を持つ(同質異像)ため、地球科学では区別する。

性質

スペイン産のアラレ石の三連双晶。三方向の条線が見える

比重2.9。モース硬度4。斜方晶系へき開は一方向である。六角柱状の三連双晶になりやすい。二枚貝の殻の主成分。鍾乳洞においてはサンゴ状の鍾乳石となる事があり、『山サンゴ』(Flos Ferri)と呼ばれている。

常温常圧では、方解石のほうが安定である。このため、もともとアラレ石として生成した結晶が長い年月の間にアラレ石仮晶の方解石となっている場合がある。空気中で加熱することで方解石に相転移する。方解石より比重が大きいため、高圧下では方解石より安定となる。また、常圧下であってもマグネシウムイオン、硫酸イオンなどの存在下で生成する。方解石がマグネシウムなどのカルシウムよりイオン半径の小さい物質を不純物として含みやすいのに比べ、アラレ石はストロンチウムなどのカルシウムよりイオン半径の大きい物質を含む傾向がある。

霰石グループ

参考文献

関連項目

外部リンク