みかか

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JISキーボードにおいて、「N」のキーは「み」に、「T」のキーは「か」に対応する。

みかかは、日本パソコン通信スラングNTT日本電信電話)を指す言葉である。日本語キーボードにおいてかな入力モードで「N」「T」「T」とタイプすると「み」「か」「か」と入力される事に由来する[1]。転じて、電話料金を意味することもあった。パソコン通信のユーザーは初期のインターネット接続の主要なユーザーでもあり、そのままインターネットスラングにもなった[2]

パソコン通信サービスが始まった1980年代からインターネットが一般化した1990年代において、一般ユーザーのパソコン通信やインターネットへの接続手段は、低速かつ従量課金制のアナログ電話回線による接続(ダイヤルアップ接続)に限られていた。また当時の通信はNTTのほぼ独占であり競合が無いことで、通信料は諸外国と比して高額であった。そのため、長時間の接続を行うネット依存者にとってNTTからの料金請求は恐怖の代名詞であり、NTTからの請求書を「みかかからのラブレター」と形容したり[1]、「今月は繋ぎ過ぎでみかかが怖い」などといった表現が多く用いられていた。

その後、2000年頃から一般向けの高速・定額制の接続サービスが普及した事により、そうした表現が使われる事は殆ど無くなっている。しかし、今日でもインターネットの掲示板等では一種の暗号や言葉遊びとして、日本語キーボードを対応表としてアルファベットとひらがなの変換を行うことを「みかか変換」あるいは「みかか方式」と呼んでいる。

近年[いつ?]では、携帯電話の普及に伴い、(日本語キーボードとは配列が異なる)携帯電話のキーパッド(英語版)を用いたものも派生している。

また現在[いつ?]では、エヌ・ティ・ティ・スポーツコミュニティ株式会社が運営するプロサッカークラブである「大宮アルディージャ」を指すスラングにもなっている。

出典

  1. ^ a b omimi『パソコン通信「暗黙のご了解」事典 Vol.1 独特の雰囲気にめげない125の知恵』メディア・テック出版、1997年、p.175
  2. ^ 松浦晋也「パーソナルコンピューティングの30年 1985年」『日経パソコン』2012年8月13日号、p.77

関連項目