WXV

WXV
競技	ラグビーユニオン
開始年	2023
主催	ワールドラグビー
チーム数	WXV1 : 6チーム; WXV2 : 6チーム; WXV3 : 6チーム
公式サイト
	www.wxvrugby.com
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WXV（ダブリューエックスブイ）は、ワールドラグビーにより2023年に新設された15人制ラグビーユニオン女子国際大会である^[1]。18チームを強さによって6チームずつ3つに分け、WXV1、WXV2、WXV3という名称で構成する^[2]。ラグビーワールドカップ女子大会の開催年を除き、毎年9月から10月にかけて開催する^[1]^[3]。

第2回大会は、第1回大会の結果を引き継ぎ、各ディビジョンの上位と下位の入れ替えのみにとどめる予定だったが、あらためて全チームに対して2024年3月以降の地域リーグを予選として、再度振り分けることになった。ただし第1回WXV3最下位チームは当初の予定どおり入替戦が行われる^[3]。

（2023年開催の第1回大会については「WXV 2023」もご覧ください。）

設立の背景[編集]

WXV設立以前の女子15人制ラグビーでは、強豪国が参戦するワールドカップや女子シックス・ネイションズ（ヨーロッパ6か国対抗戦）の他には、強豪国以外をも対象とした定期的な国際大会がほとんど無かった^[4]。

ラグビーワールドカップ2025（女子大会）の参加チームが12チームから16チームに拡大されたことに伴い^[5]、参加国が多い常設大会が企画され、ワールドラグビーにより2021年3月16日に新大会WXVが発表された^[6]。ワールドラグビーはこの大会に最初の2年間で640万ポンド（約10億円）を投資した^[6]。当初、2022年9月に開始される予定だったが^[6]、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により延期され、2023年からの開催となった。

2023年5月5日、大会ロゴが発表され^[7]、7月22日にすべての参加国が決まった^[8]。8月13日には第1回大会の全試合日程が発表された^[9]。第1回大会の試合は、10月13日14時（日本時間21時）WXV2 日本対イタリア戦から始まった^[10]。

構成[編集]

第1回（2023 WXV）・第2回（2024 WXV）とも、その年の地域リーグの最新結果をもとに振り分けられる^[3]。設立当初は、第1回大会結果から一部チームの入れ替えのみで第2回を行う予定だった。以下は、第2回大会の出場要件^[3]。

WXV1[編集]

(1)(2)(3)女子シックス・ネイションズ（Women's 6 Nations）上位3チーム、(4)(5)(6)パシフィックフォーシリーズ^[11]（Pacific Four Series）上位3チームで構成^[3]。

WXV2[編集]

(1)ラグビーアフリカ選手権^[12]（Rugby Africa Women's Cup）の優勝チーム、(2)女子アジアラグビーチャンピオンシップ（Asia Rugby Women's Championship）優勝チーム、(3)(4)シックスネイションズ4位・5位チーム、(5)パシフィックフォーシリーズ4位チーム、(6)「シックスネイションズ」6位チームと「ラグビーヨーロッパ女子チャンピオンシップ^[13]（Rugby Europe Women's Championship）」優勝チームとの対戦の勝者^[3]。

WXV3[編集]

(1)ラグビーアフリカ選手権の準優勝チーム、(2)女子アジアラグビーチャンピオンシップの準優勝チーム、(3)(4)オセアニアラグビー女子選手権の優勝・準優勝チーム、(5)「シックスネイションズ」6位チームと「ラグビーヨーロッパ女子チャンピオンシップ（Rugby Europe Women's Championship）」優勝チームとの対戦の敗者、(6)前回大会WXV3最下位コロンビアと不参加チームのうちランキングがもっとも高いオランダとの対戦（前大会結果からの入替戦）の勝者^[3]。

戦績[編集]

詳細は、各出典リンクを参照。

年	WXV 1							WXV 2							WXV 3							出典
年	開催国	優勝	2位	3位	4位	5位	6位	開催国	優勝	2位	3位	4位	5位	6位	開催国	優勝	2位	3位	4位	5位	6位	出典
2023	ニュージーランド	イングランド	カナダ	オーストラリア	ニュージーランド	フランス	ウェールズ	南アフリカ	スコットランド	イタリア	南アフリカ共和国	日本	アメリカ合衆国	サモア	ドバイ	アイルランド	フィジー	スペイン	ケニア	カザフスタン	コロンビア	^[14]
2024	カナダ							南アフリカ							ドバイ							^[3]

女子日本代表[編集]

2023年大会[編集]

女子日本代表は、2023年5月28日の「女子アジアラグビーチャンピオンシップ2023」（カザフスタン大会）決勝戦^[15]で11トライと確実なコンバージョンキックによりカザフスタンに72-0で圧勝^[16]。優勝した日本は、WXV2（南アフリカで開催）への出場が決まった。敗れたカザフスタンはWXV3に入った。
2023年8月14日、プール分けと試合日程が発表された。日本はアメリカ・南アフリカと同じプールAに入り、プールBの3チームと総当たり戦を行った。
日本時間で、10月13日(金)21時から南アフリカのステレンボッシュでイタリア戦を行い15-28（前半5-14）で敗れた^[17]。イタリア戦は、WXV全試合日程において最初の試合（開幕戦）^[18]。
21日(土)23時からケープタウンでサモア戦で勝利、27日(金)21時から同じくケープタウンでスコットランド戦では敗れた^[19]。日本は1勝2敗、プール戦で6チーム中4位となった。
日本が出場する試合は、日本国内においてJ SPORTSによるオンデマンド生中継配信と通常チャンネルでの録画放送を実施^[20]。そのため、日本国内では、ワールドラグビー動画配信「RugbyPass TV」で、日本戦以外の試合が視聴できる^[20]。

下表の「Pool A」「Pool B」の名称は、ここで便宜上つけたもので、公式発表されたものではない。

2023 WXV2		A（対戦相手）			B（対戦相手）			勝	分	負	得失点差	勝ち点	最終順位	備考
Pool	国	アメリカ合衆国	日本	南アフリカ共和国	スコットランド	イタリア	サモア	勝	分	負	得失点差	勝ち点	最終順位	備考
A	アメリカ合衆国				●14-24	●8-30	○36-26	1	0	2	-22	5	5	^[21]
	日本				●7-38^[22]	●15-28^[23]	○32-10^[24]	1	0	2	-22	5	4	^[25]^[26]^[27]
	南アフリカ共和国				●17-31	●18-36	○33-7	1	0	2	-6	5	3	^[21]
B	スコットランド	○24-14	○38-7	○31-17				3	0	0	55	15	1	^[21]
	イタリア	○30-8	○28-15	○36-18				3	0	0	53	15	2	^[21]
	サモア	●26-36	●10-32	●7-33				0	0	3	-58	1	6	^[21]

2024年大会[編集]

日本は、「女子アジアラグビーチャンピオンシップ2024」で優勝すると、WXV2への出場権と、同時にワールドカップ2025への出場権が得られる。準優勝の場合は、WXV3への参加となり、ワールドカップ2025に関しては敗者復活予選へと進むことになる^[3]。

日程に関する問題[編集]

2023年の試合日程において、10月21日は男子ワールドカップ2023（フランス大会）準決勝の日にあたり^[28]、WXV2・WXV3の最終日となる10月28日は、男子ワールドカップも決勝戦の日にあたる^[29]。このためイギリスのメディア「The Telegraph」は、WXVへの注目度が落ちると懸念した^[30]。

初回大会のディビジョン分け[編集]

2023 WXV1[編集]

2023年の女子シックス・ネイションズ上位3チーム（イングランド・フランス・ウェールズ）によるプールと、パシフィックフォーシリーズ^[31]上位3チーム（ニュージーランド・カナダ・オーストラリア）によるプールに分かれた^[32]。

2023 WXV2[編集]

プールAは、2023年の(1)パシフィックフォーシリーズ^[31]の4位チーム（アメリカ合衆国）、(2)女子アジアラグビーチャンピオンシップ優勝チーム（日本）、(3)Rugby Africa Women’s Cup 2023優勝チーム（南アフリカ共和国）で構成された^[32]。
プールBは、2023年の(1)女子シックス・ネイションズ4位チーム（スコットランド）、(2)女子シックス・ネイションズ5位チームとラグビーヨーロッパ女子選手権優勝チームとのプレーオフの勝者（イタリア）、(3)オセアニアラグビー女子選手権優勝チーム（サモア）で構成される^[32]。

2023 WXV3[編集]

片方のプールは、2023年の (1)女子シックス・ネイションズ最下位チーム（アイルランド）、(2)Rugby Africa Women’s Cup 2023の準優勝チーム（ケニア）、(3)オセアニアラグビー女子選手権の準優勝チーム（フィジー）で構成された^[32]。
もう片方のプールは、(1)アジア大会（女子アジアラグビーチャンピオンシップ）の準優勝チーム（カザフスタン）、(2)女子シックス・ネイションズ5位チームとラグビーヨーロッパチャンピオンとのプレーオフの敗者（スペイン）、(3)女子選手権における南米大会の優勝チーム（コロンビア）^[32]。

放送および配信[編集]