kasane vavzed

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
kasane vavzed
基本情報
別名 kou/kizumono
出身地 日本の旗 日本東京都品川区
ジャンル
職業
担当楽器 ボーカル
ギター
ベース
ドラム
活動期間 2009年 - 2013年 ([kou.]として活動)
2014年 - 2017年 (VAVZEDと並行して活動)
2018年 - 2020年(kasaneと並行して活動)
2021年 - (ソロ活動:kasane vavzed)
レーベル ko-02 records
公式サイト プロフィール

kasane vavzed(カサネ ヴァヴゼッド)は、日本シンガーソングライター作曲家編曲家音楽プロデューサー作詞家DJ映像作家

別名義・kouとしてkou/kizumonoのプロデューサー、その他イベントのオーガナイザー、キュレーターを務めている。東京都品川区出身。

来歴[編集]

2009年 - 2013年:『損傷怪物(キズモノ)プロジェクト』[編集]

2009年東京で活動開始。[2]当時kasane vavzedではなく[kou.]という名義で活動していた[2]。主にテクノIDMをベースとした海外でのムーヴメントとしての野外ゲリラパフォーマンスや、作曲を行う。2010年、kou/kizumonoの前身となるボーカロイドプロジェクト『損傷怪物(キズモノ)』がスタートし2011年には音声ファイル共有サービスSoundCloudに音源を公開する。

2012年から演奏者としての活動を開始。ドラム、ギター、ベースを主に演奏した。

2014年 - 2017年:『坂ノ下ノ激流』『Sin by CO2』[編集]

2014年10月からコピーバンド兼アーティストバンド坂ノ下ノ激流が開始[2]。ドラマー、編曲者としてメンバー内活動を始める。当時kasane vavzed本人は日本で経験した海外との価値観のズレや政治思想の違いに影響され、音楽を辞めようとしていたがkasane vavzedを含む前身バンドCrimson fieldのメンバー二人と別のバンドとして機能していた2名が合併する形となり、音楽活動が継続された。しかし自身以外のメンバーの音楽への取り組みに誤差が生じ、2018年から活動を休止している[2]

2015年にSoundCloud限定のアルバム『D』をVAVZED名義で公開。2016年には損傷怪物プロジェクトとして[3]EP『Sin by CO2』を[kou.]名義で公開する。[4]7年間の自身による日本でのIDMの動きに軌道が見いだせなくなったことで、Sin by CO2の内容はエレクトロ、テクノが主体となって構成されている。

2017年 ニコニコ動画にて損傷怪物プロジェクト[5]のSin by CO2から「Clumsiness feat.IA」のミュージックビデオを公開。[6]当時ATOLSなどといったボカトロニカのカルト的立ち位置に参入することとなった。同年にSoundCloudにて公開したEP『Sin by CO2』のBandCamp販売を開始した。[7]

2018年 - 2020年:『空白の時代』『kou/kizumono』[編集]

2018年1月から4月までの間に「Cardiac feat.IA」「IAちゃんの初恋 feat .IA」「Monster feat. IA」「End silent feat.IA」、四作品のミュージックビデオをニコニコ動画に公開。[8]4月には「IAちゃんの初恋 feat .IA」「Monster feat. IA」「End silent feat.IA」を収録した[kou.]名義、プライベート・アルバムと本人が定義したアルバム『sin by subliminal』を、5月には「Cardiac feat.IA」を収録した損傷怪物プロジェクト第二弾のEPとして『sin by arsenic ep.』[9]をすべてBandCampにて[kou.]名義でリリースした。

2018年3月 EP『05/05』をSoundCloudとBandCampにてVAVZED名義でリリース。

2019年 SoundCloudに音源「Sinbad」をVAVZEDとして投稿した。kasane vavzedは後に2019年から2021年初頭までの期間を "空白の時代" と称しており、自身の活動や精神的な確立が成されなかったことを音楽関係者に話している[2]

2020年2月、映像作家Sugerを招き、約1年半ぶりのボーカロイド作品「Omodal-Ayakashikone feat.IA」のミュージックビデオをニコニコ動画とYouTubeにkou/kizumono名義で公開。8月には同名義によるファーストアルバム『Ozone tokyo』をリリースした。[10]

2021年:『Sin tokyo』『CULT CPU ft.IA(kou/kizumono) × null ars』[編集]

空白の時代は終わりを告げる。2021年4月、SoundCloudに音源「弖爾乎波 ft.IA」をkou/kizumono名義で公開。その後9月にkou/kizumonoとしてのセカンドアルバム『Sin tokyo』をリリース[11]し、コアリスナーから支持を獲得する。同月にSoundCloudにてkasane vavzedとしてnull arsチャンネルから音源「CULT CPU ft.IA(kou/kizumono) × null ars」を公開し、若者リスナーや音楽関係者から多くの評価を獲得した。その後2021年は自身のサウンドクラウドチャンネルから音源を投稿し続ける活動となった。

同年10月、当初別プロジェクトとして公開する計画だったkashinmashintaizu名義音源をkou/kizumonoリリースに変更し、イラストレーター希薄とのコラボレーション・ミュージックビデオ「S feat.可不」をYouTubeに公開。

2022年:『Red』[編集]

2022年2月2日 kasane vavzed名義初のファーストアルバム『Red』をリリース。全30曲収録のデビューアルバムはkasane vavzed の音楽的存在をコアリスナーに認知させ多方面の評価を獲得した。[12]

同年7月 kou/kizumonoとしてサードアルバム『Over tokyo』をBandCampとBOOTH限定でリリース。特別封入版と通常版の二形態デジタルリリースを敢行した。9月には同名義にて、デジタルシングル「一ノ橋JCT feat.可不」をリリース、同月18日にはミュージックビデオが公開され、kou/kizumonoとしての映像表現を再開した。

2023年 - 現在:『Overside』[編集]

2023年2月、kasane vavzed名義としてデジタルシングル『2D』をリリースした。同月26日には自身が全プロデュースした「2D」のミュージックビデオをYouTubeに公開。アジアを代表する月間のアンダーグラウンドミュージックの一つとしてインスタグラムプラットフォーム "亞洲音樂 AsianMusic"[13] にピックアップされた。

2023年3月25日、kasane vavzed名義二作目となるアルバム『Overside』をリリース[14][15][15]Apple Music テクノチャート(日本) で1位を獲得。

2023年4月8日、kou/kizumono名義として北朝鮮拉致問題をテーマとした3曲入りデジタルEP『不可視の融雪』をリリース。

同年4月、アーティスト7_7からの声掛けにより実現した "7_7 × kasane vavzed" の Osu!taiko 2023年世界大会最終決戦[16]のために書き下ろされた音源「7D」が7_7 のSoundCloudチャンネルから公開され、国内外から多数の評価を得る。

2023年5月5日、アーティストLig.を招いたシングル『Ren』をリリース。この作品が同年インターネットラジオ "Music Dept." の8月放送すべてのエンディングテーマソングに起用され[17]、ラジオ内で「日本にこれまでいなかった、出てくることがなかった唯一無二の表現[18]」と評価される。同年6月17日、kou/kizumono名義のデジタルシングル『トーキョーエンジーボーイ』を、7月1日にはkasane vavzed名義としてデジタルシングル『ダーク・ギャザリング』をリリース。

2023年8月11日、kou/kizumono名義のフォースアルバム『Dark tokyo』をリリース。音楽関係者や前衛音楽を追うライター、多方面のリスナーから高い評価を獲得[19]

2023年12月25日、kasane vavzedサードアルバム『Qs』をリリース[20]

ディスコグラフィ[編集]

シングル[編集]

発売日 タイトル 収録曲 レーベル 形態
2023年2月4日 2D 1.2D
2.Blood id (feat. 可不)
ko-02 records Streaming
Download file
2 2023年5月5日 Ren 1.Ren (feat. Rig. & 可不)
2.Ren - んyんy 現現 +Nabe Boss せぇきょう Remix
3 2023年7月1日 ダーク・ギャザリング 1.ダークギャザリング

アルバム[編集]

発売日 タイトル 収録曲 レーベル 規格
1 2022年2月2日 Red 1. X?
2. Tokyo of the X (ft.虻蚊蚊)
3. Tama plaza
4. Xanado
5. Ozyorsk (ft.reincry1ngblue)
6. J-105 HEX (ft.XENO)
7. CULT CPU (ft.IA (kou/kizumono) & null ars)
8. 1 type 1 you (ft.捌)
9. I.C.P. (ft.LilZapMatsuo)
10. kisaragi 404 (ft.iyan D1ke)
11. bite. (Interlude)
12. Flavin
13. PPP
14. Shinkemi (ft.汰 7V 三)
15. Unless less
16. Boltex (Remastering)
17. Penetration (ft.寅吉)
18. Red
19. Thoroughbred (ft.Yani melancholy & gable)
20. KX-037 (ft. S.D.J & 汰 7V 三)
21. Vala Zilant
22. X-ray
23. 触れること
24. 深海 (Remix by kasane vavzed)
25. Omega (Album edition)
26. Lappland (ft.KiRi RosE)
27. Please me? (The person who made the beat is Carp swim)
28. Autorität (ft.SiX FXXT UNDER & 排世)
29. Predation 1 (Interlude)
30. 赤く
ko-02 records Streaming
Download file
2 2023年3月25日 Overside 1. 35.452461, 139.657755
2. Overside
3. Makima
4. 2D
5. yl i lk (recitativo)
6. Situation (feat. flat)
7. Kvell (feat. yomi glaive)
8. Depend you
9. Reverse tokyo
10. 湾岸線 (feat. izolma)
11. Vision
12. False
13. Interlude 11.4 (2022)
14. 瞬間
15. Azabu 25
16. Silent proof
17. 影
3 2023年12月25日 Qs 1. ヰ
2. Secret me 
3. 時空間座標 
4. Quintile
5. □/
6. 彡零
7. Can't mission! (7_7 × kasane vavzed)
8. 12ss
9. Kieran
10.  od
11.  †
12.  Qs
13.  消えて

脚注[編集]

  1. ^ https://ko-02records.jimdofree.com/kasane-vavzed/ より掲載されている公式アーティスト写真
  2. ^ a b c d e Bio https://ko-02records.jimdofree.com/kasane-vavzed/past-performance/
  3. ^ 500円”. koo-fate-solid ページ!. 2024年1月19日閲覧。
  4. ^ 旧オフィシャルホームページにてSin by CO2が掲載されている。https://koo-fate-solid.jimdofree.com/
  5. ^ 2013年から損傷怪物Pと表記している https://koo-fate-solid.jimdofree.com/kou-kizumono/kou-%E3%81%A8%E3%81%AF/
  6. ^ 旧オフィシャルウェブサイトのページ「MUSIC VIDEO」に情報が記載されている。 https://koo-fate-solid.jimdofree.com/kou-kizumono/music-video/
  7. ^ 旧オフィシャルホームページにてSin by CO2が掲載されている。https://koo-fate-solid.jimdofree.com/
  8. ^ 旧オフィシャルウェブサイトのページ「MUSIC VIDEO」に4つの映像情報が記載されている。 https://koo-fate-solid.jimdofree.com/kou-kizumono/music-video/
  9. ^ ニコニコ動画にのみ『sin by arsenic ep.』のトレーラーが現存している。https://www.nicovideo.jp/watch/sm33151943
  10. ^ TuneCoreの自動作成記事に『Ozone tokyo』のリリース概要が掲載されている。https://magazine.tunecore.co.jp/newrelease/84069/
  11. ^ TuneCoreの自動作成記事に『Sin tokyo』のリリース概要が掲載されている。https://magazine.tunecore.co.jp/newrelease/170769/amp/
  12. ^ PRKS9の記事に詳細を記載「それで言うと、今年出た作品ではkasane vavzed『RED』が素晴らしかったです。彼も別名義でボカロPをやっているらしいですね。」 https://prks9.com/2022/08/23/2887
  13. ^ Instagram”. www.instagram.com. 2024年1月19日閲覧。
  14. ^ オフィシャルページのディスコグラフィーから確認致しました。(2024年1月現)https://ko-02records.jimdofree.com/kasane-vavzed/discography-kasane-vavzed/
  15. ^ a b TuneCoreガイドより https://linkco.re/VrdHce2Q?lang=ja
  16. ^ https://osu.ppy.sh/wiki/en/Tournaments/TWC/2023
  17. ^ https://podcast.kkbox.com/jp/episode/-qF2EcGESJ0Gw2u0xp
  18. ^ Music Dept. #61 Music Dept. 2023.8.2 の放送にて https://podcast.kkbox.com/jp/episode/-qF2EcGESJ0Gw2u0xp
  19. ^ 世界的音楽評価サイトRYMに基づく情報です。 https://rateyourmusic.com/release/album/kou_kizumono/dark-tokyo/
  20. ^ オフィシャルページのディスコグラフィーから確認致しました。(2024年1月現)https://ko-02records.jimdofree.com/kasane-vavzed/discography-kasane-vavzed/

外部リンク[編集]