Hitman: Blood Money

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ヒットマン (ゲーム) > Hitman: Blood Money

Hitman: Blood Money』(ヒットマン:ブラッドマネー)は、HITMANシリーズの第4作目としてアイドスより発売されたステルス性重視のサードパーソン・シューティングゲームである。2007年8月30日スパイクからコンシューマ版(Xbox 360)が、2007年11月30日にズーよりパソコン版がそれぞれ日本語版で発売された。海外ではPlayStation 2Xbox版も発売されているが、日本国内では未発売。

ストーリーと概要[編集]

雑誌記者のリックは、先日起こった副大統領暗殺事件についてインタビューするため元CIA長官[1]アレキサンダーの下を訪れる。アレキサンダーは、47のことを語り、信じないリックに47が行った一連の暗殺事件について語り始める。

今作はアレキサンダーが、47が関わった事件を時系列順に回想するという形で進み、47の近況を徐々に明らかにしていく。時系列的には前作(パリでの任務)も含み、前作では明らかにされなかったパリで襲われた原因がわかる。そして、ホワイトハウス襲撃事件(副大統領暗殺事件)の真相まで話したところで最後に現在の47へと移る。

新しく付加された要素[編集]

本作は、前シリーズまでと比べて一段と自由度を高くしたことが売りとなっている。

アクションの追加[編集]

まず基本的な殺害方法が増えており、相手を押す、物を投げるなどのシステムが追加されている。例えば前者なら、ベランダ越しにいる相手を押すことで階下に突き落として殺害する、任務開始直後から最低1つは所持しているリモコン爆弾でシャンデリア等を落として圧殺するなど、従来の作品より事故死に見せかけること(アクシデントキル)が容易となっている。後者の場合、ナイフを遠投することで攻撃する、柵の外から敷地内に武器を放り込み金属探知機などを回避する、無限に所持しているコイン等を投げて音を立て、注意を引く、などが挙げられ、他にも多様な使用法がある(後述)。

次に、拳銃を持っている場合、背後から襲うことで人間の盾にしたり、そのまま後頭部を殴って気絶させることもできる。

また、従来の作品においては素手の場合は何も行動ができなかったが、今作では相手を背後から押す、真正面から相手を殴る、戦闘中であれば相手の武器を奪うといった行動が取れるようになった。加えて、拳銃や注射器など小型の武器を持っている場合、人物が近づくと自動的に後ろ手に隠す動作が加わり、武器を持っているところを見られることによる警戒度上昇がされにくくなっている。

報酬制度と装備、銃器のカスタマイズ[編集]

今作から報酬制度が追加されており、任務の達成法によって上下する仕組みとなっている。基本的に隠密性が高いほど報酬が高くなるが、ステージ中でダイアモンドのケースを奪ってクリアするなど、ボーナスが加算されることもある。逆に、デフォルトのスーツを置いてきたために、その分減算されるということもある。

得た報酬は、装備の購入や銃器のカスタマイズにあてることができる。基本5種の銃器(シルバーボーラーを始めサブマシンガンや狙撃銃など)は最初から選択可能であるが、サイレンサーが付いていない、スコープが無いなど、任務を完璧に達成するには不利な物となっている。それら装備を得た報酬で買うことによって強化することが可能であり、場合によってはステージ毎に装備を変更して、より任務達成にあった物に変えるということも可能である。強化アイテムには他にも手ぶれの低減や威力の増加、装弾数の増加などがある。

あるいは、回復アイテムや防弾チョッキの購入などサブ装備の調達および強化も可能であり、ピッキング時間を減らす、スナイパーライフルが入ったケースを金属探知機に引っかからなくする等ができる。

また、それまでステージ特有のアイテムであった、爆弾や毒薬が標準装備となっており、報酬を使うことで1ステージにおける数を増やしたり強化することが可能である。

他にも、任務開始前のブリーフィングで情報(ヒント)を買うということもできる。また、後述する指名手配度を下げるために、マスメディアに賄賂を贈るということも可能である。

新聞記事と指名手配度[編集]

本作はステージが終了するたびに新聞記事を読むことができる。新聞記事には、47が任務で行った暗殺のことが書かれるが、任務の達成法によって記事内容が変わる。他にも、物語や別のステージに関わる記事が載っていたりする。

また、任務中に殺すところ等を見られたままステージを終えると指名手配される。10段階評価であり、高くなると何もしていなくても、顔を見られただけで警戒度が上がるということが起こる。また、新聞には顔写真が載るが、指名手配度が高くなるほど、47そっくりになってくる。これを回避するには、目撃者を殺す、マスメディアに賄賂を贈るなどがある。

その他の要素[編集]

ゴミ箱など、ステージにおける死体などを隠す場所の数が増えている。また、クローゼットなど自分が隠れることができる場所も追加されている。

エレベーターのあるステージも多く、エレベーター内では天井裏に隠れることが可能である。さらにワイヤーを使うことで、エレベーター内にいる人間を吊り上げて殺し、隠すこともできる。

これまでの作品よりも自由度が高くなっている分、サイレントアサシン(最高の称号)取得の条件が若干厳しくなっている。前作、前々作ではターゲット以外の敵(武装した護衛など)は一人までなら殺害しても取得に影響は無かったが、今作では一般人同様、一人でも直接殺害すると取得不可能になっている(アクシデントキルは例外)。また、改造した武器を持ち帰らなかったり、最初に着ていたスーツを着ずにミッションクリアした場合も取得は不可能になった。

登場人物[編集]

主要人物[編集]

エージェント・47(Agent 47)
裏の世界で最高の暗殺者と知られるも、あくまで一般には都市伝説扱いされている。彼が依頼を請け負う組織とその敵対組織「フランチャイズ」の対立に巻き込まれ、彼自身も完璧なクローンのサンプルとして狙われることとなる。
終盤、ダイアナの裏切りによって殺害される(実際は仮死状態)。そして彼女に目覚めさせられ、自身の葬儀において今回の黒幕であるアレキサンダーらを殺害する。その後、最後のシーンでは中国系の組織に会いにいっている。
ダイアナ・バーンウッド(Diana Burnwood)
裏組織「ザ・エージェンシー」(以後「組織」と「」付けで表記。)に所属し、47とのコンタクトを取る女性。敵対組織「フランチャイズ」(またはアルファ・ゼロックス)の攻勢により最後の方では「組織」が壊滅し彼女1人になる場面もある。
終盤、自己保身のために47を毒物で殺害しフランチャイズに彼の死体を売る。しかし、用いられた毒物は対象を仮死状態にしたもので、フランチャイズに対する罠であった。そして47の葬儀において彼を目覚めさせ目的を達成する。最後のシーンでは陛下と呼ぶ謎の人物と電話で会話し、今回の顛末を報告している。
エージェント・スミス(Agent Carlton Smith)
CIAの諜報部員。よく敵に正体がばれて大変なことになっていることが多い。今作ではアルコール中毒者向けのクリニックに監禁されている。その後、大統領暗殺阻止のために副大統領暗殺を47に依頼する。

フランチャイズ[編集]

アレキサンダー・リーランド・"ジャック"・ケイン(Alexander Leland 'Jack' Cayne)
CIA長官[1](ただ、リックはFBI長官と言っている。CIAと表記は新聞記事。どちらが正しいかは不明)。フランチャイズの幹部。顔の酷い火傷痕と車椅子が特徴。
リックを自身の下に呼び、47とクローンの危険性について語るが、裏ではクローン暗殺集団「ザ・クロウズ」を使って世界中の暗殺事件に関与している。47と「組織」を追い詰め、「組織」の壊滅と47の肉体を手に入れることに成功する。しかし、これはダイアナが仕掛けた罠であり、自身が主催した47の葬儀の場で目覚めた彼に殺害される。
マーク・パーチェッツィ三世(Mark Parchezzi III)
「ザ・クロウズ」のリーダーで、同じクローン達の中でも最も完璧に近い。だが、クラス2のクローンに違いは無く、自身の死に怯えている。死を回避するため、完璧なクローンである47を狙いホワイトハウスで対決する。
ダニエル・モリス(Daniel Morris)
アメリカ合衆国副大統領。前の副大統領が交通事故で死亡したため、議会の全会一致で指名され就任した。ただし、彼は「アルファ・ゼロックス」の一員であり、前副大統領の死も偶然ではない。大統領を暗殺し、大統領職を継承しようとするが47に暗殺される。公式にはクローン反対派である。また大統領夫人に弱い。
マーク・プラヤ二世(Mark Purayah II)
「ザ・クロウズ」の一員。レイモンド・クリンスキーとアンジェリーナ・メイソンを従え、ニューオーリンズマルディ・グラに紛れてアメリカ内務長官の命を狙う。
レイモンド・クリンスキー(Raymond Kulinsky)
元世界レベルのバイアスロン選手。マーク・プラヤ2世の指揮下で内務長官の命を狙う。相棒のアンジェリーナとは恋仲であり、彼女が死んだことを知ると暴走する。
アンジェリーナ・メイソン(Angelina Mason)
レイモンドの相棒であり恋人。任務中はもっぱら偵察などの裏方に徹する。レイモンドが死んだことを知ると暴走する。
イヴ(Eve)
フランチャイズに雇われた女暗殺者。依頼のため訪れたラスベガスのパーティにてメイナードと共に47を狙う。自身を蜘蛛に例え、ターゲットを罠に誘いこんで襲いかかる。美人だが歌は上手くない。
メイナード・ジョン(Maynard John)
フランチャイズに雇われた暗殺者。依頼のため訪れたラスベガスのパーティにてイヴと共に47を狙う。優秀であるが、芝居がかった手段で任務をややこしくしている。

その他[編集]

リック・ヘンダーソン(Rick Henderson)
「ファースト・エディション」誌の記者。アレキサンダーに客観的な記事を書くということで気に入られている。最初は47を都市伝説の1つにしか思っていなかったが、アレキサンダーの話を聞いて実在することを信じるようになる。
最後、アレキサンダーが主催した47の葬儀に参加するが、彼と共に殺害される。
トム・スチュワート(Tom Steward)
アメリカ合衆国大統領クローン支持者であるが、それを良く思わない「アルファ・ゼロックス」に命を狙われる。本作では直接は登場しない。
スポールディング・バーク
アメリカ合衆国前副大統領。故人。公には自動車事故で死亡したことになっているが、ダニエル・モリスを副大統領職につけたい「アルファ・ゼロックス」によって暗殺されたと推測される。
ジム・シリー(Jimmy Macklin)
アメリカ合衆国内務長官。クローンを始め、中絶なども支持する典型的な反保守派。「アルファ・ゼロックス」に命を狙われる。

用語[編集]

アルファ・ゼロックス(Alpha Zerox's)
通称"陰の政府機関"。規模や目的など不明だが、副大統領の暗殺とそれに伴う副大統領指名の操作など、かなり大掛かりな組織である。一応、CIAやFBIは尻尾を掴んではいるようだが、スミスの話やアレキサンダーの例を見る限り、上層部にシンパがいる可能性は高い。
フランチャイズ(the Franchise)
アルファ・ゼロックスの下部組織。クローン暗殺者集団「ザ・クロウズ」を有し、世界中で暗殺事件を起こす。本作では「組織」こと「ザ・エージェンシー」と抗争を広げ、最終的には「組織」を壊滅させることに成功する。
ザ・クロウズ
フランチャイズに所属するクローン暗殺者集団の総称。表舞台ではクラス2・クローンの特徴から「アルビノ」もしくは「アルビノ暗殺団」と呼ばれる。クローンらしく非常に高い能力を有すが、皆クラス2ゆえに短命である。
クラス
クローンの種類。より正確には成人までに加速成長させたヒト・クローンの種類である。クラス1と2がある。
クラス1
完全なクローン。現状ではオルトマイヤー博士のみが完成させた。47によって後継の「48」もろとも博士が殺害されたため、現在クラス1の技術は事実上失われたと言っていい。しかし、このクローン技術の資料を手に入れたフランチャイズは、現在わかっている唯一のクラス1・クローンである47を手に入れれば技術的にクラス1・クローンを作れるようになると考えている(ただし、2作目に登場したセルゲイの部下「17」のようにクラス1クローンが他にもいる可能性は否定できない)。
クラス2
不完全なクローン。一応、成人して能力を発揮するが、成熟後18ヶ月以内に大半は死亡してしまう。アルビノであることも特徴の1つ。

注釈[編集]

  1. ^ a b 元CIA長官は新聞記事での肩書きだが、リックは元FBI長官と言っている。どちらが正しいかは不明。

外部リンク[編集]