F-Secure インターネットセキュリティ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
F-Secure インターネットセキュリティ
Gthumb.svg
開発元 フィンランドの旗 フィンランド
エフセキュア
最新版 2013 / 2012年9月13日
対応OS Windows XP / Vista / 7/ 8
種別 インターネットセキュリティスイート
ライセンス プロプライエタリ
公式サイト http://www.f-secure.com/
テンプレートを表示

F-Secure インターネットセキュリティ(エフセキュア-)とは、フィンランドのF-Secure社が開発するインターネットセキュリティスイート。日本での販売は、現地法人のエフセキュア株式会社による。


概要[編集]

開発元のエフセキュア社は、元々は、Linuxサーバー用途を主として、企業ユーザー向けに、アンチウイルスソフトの開発を続けてきた老舗である。同社の販売する、エフセキュアインターネットセキュリティは、個人ユーザーやSOHOユーザー向けに開発された、統合セキュリティ製品である。

この数年で、BIGLOBEJCNなどの大手インターネットサービスプロバイダによる、月額制のSaaS提供が広がっており、特にBIGLOBEからは、Windowsだけでなく、インテル製のCPUを積んだ、Macでも利用が可能な「BIGLOBE Protection for Mac」が提供されている。また、マルウェア対策だけに特化した、エフセキュアアンチウイルスは、オンラインのみでの販売となっている。これは同社が、エコロジー意識の高い、北欧フィンランドの企業であり、SaaS形態によるセキュリティソリューシュンの提供を行うパイオニアであることから、パッケージを必要としない、オンラインでの購入を推奨していることによる。パッケージ販売が一般的な日本市場では、ライセンスキーのみが記載された、カード版の提供も行っている。その場合、プログラム本体は、ホームページからのダウンロードによって提供される。

かつては、本社のあるフィンランドにちなんで、イメージキャラクターにムーミンが採用されており、ソフトの操作画面には、ムーミン谷の登場人物たちが使用されていた。

2009年平成21年)からは、ブランドの認知と製品の普及を目指した、様々な取り組みが行われており、同社のスローガンも「BE SURE(必ず、間違いなく、などの意)」から「Protecting the irreplaceable(かけがえのないものを守る)」へと変更され、ブランドロゴやホームページが一新された。しかしながら、日本語のQ&Aのページに関しては、未だ以前のレイアウトのままである。日本市場での取り組みとしては、社名や製品名の表記を、アルファベットからカタカナに変更したり、売上の一部を途上国の子供にワクチン費用として、寄付する活動を行っている。

また、同社の「業界全体の発展を促すことが、ユーザーの安全を守ることに繋がる」という理念は、マルウェアや不正サイトのデーターベースを、競合する企業とも共有する姿勢に表れており、その他にインターネット利用時のセキュリティをトピックとして、日本語のブログやTwitterによる、ユーザーのセキュリティ意識を高める活動も行っている。

インターネットセキュリティスイートとして、マルウェア対策機能には、ウイルスやスパイウェアルートキットなどを検出する、守備範囲の異なる3種の検出エンジン(Aquarius、Hydora、Blacklight)を採用しており、その他に、ブラウザ保護、ファイアーウォール、迷惑メール対策、ペアレンタルコントロールなどの機能を備えている。

マルチエンジンやプロアクティブディフェンスなど、他社に先駆けて実装された機能も多く、特に、同社がDeepGuardと呼ぶ、「システム内で稼働する全てのプロセスを監視して、クラウド上の定義ファイルと連動する、サンドボックス型のセキュリティモデル」は、他社が実装する2、3年前から、いち早く製品化が行われてきた。2011年版では、マルウェア対策機能だけでなく、その他の保護機能についても、定義ファイルのほとんどがクラウド上で扱われるようになった。また、ユーザーの意見を反映して、近年に再設計されたインターフェイスは、専門用語を省いた表現と、シンプルな操作画面が特徴的である。

AV-Test.orgAV-Comparativesなど、第三者機関による認定において、マルウェアの検出性能や、動作の軽さなどを含めた、総合的に高い評価を獲得している。

マルウェア検出エンジンの特徴[編集]

エフセキュアアンチウイルスは、特徴のことなる複数のマルウェア検出エンジンを搭載することにより、様々な種類のマルウェアに対して高い検出率を誇る。2010年版以降、エンジンの一つが、長年採用されてきたKaspersky製のAVPから、BitDefender製のAquariusへと変更されており、自社製のHydra、Gemini、Blacklightといったエンジンを加えたマルチエンジン構成となっている。

現在、使用されているエンジン[編集]

BlackLight 
F-Secure社の開発する、ルートキットの検出に特化したエンジン。
Hydra  
F-Secure社の開発する、Orionの後継エンジン。
Aquarius  
Bitdefender製のエンジン。Kaspersky製のAVPに代わり、新たに採用された。
Gemini  
DeepGuardで使用される、サンドボックス機能のエンジンである。

かつて使用されていたエンジン[編集]

Orion  
F-Secure社が独自に開発した、未知のウイルスに対して効力の高い。ヒューリスティックエンジン。
Libra  
F-Protの後継である、ブートセクタなどに感染するウイルスに対して、高い効果を発揮するエンジン。
Pegasus 
Norman製のサンドボックス(仮想環境)型エンジン。
Draco  
Ad-Aware で有名な、Lavasoft製のスパイウェアアドウェア検出に特化したエンジン。
AVP  
他社にOEM提供している、Kaspersky製のエンジン。提供されるバージョンは最新のものより、一つ前のものとなる。

ディープガード[編集]

初代ディープガード

ディープガードの最初のバージョンは、エフセキュア アンチウイルスおよびエフセキュア インターネットセキュリティの一部として2006年9月に発売された。Windows アプリケーションに一連のチェックを行う際、従来のパターンマッチングだけではなく、振舞い分析機能が作動する。 ディープガードの振舞い分析は2つの主要なコンポーネントによって構成されている。

ジェミニ  
ヒューリスティクエンジン。ファイルの静的なチェックを実行。すなわち、マルウェアに一般的に見られる特徴をチェックし比較する。例えば、ファイルが圧縮されている、シグネチャがない、等。
ペガサス  
仮想実行環境(サンドボックス)。ペガサスは疑わしいファイルを仮想環境の中で実行し、ホストOS の環境に一切影響を与えることなく、ファイルの振舞いをチェックする。

ディープガードは上記2 つのエンジンのアウトプットから行動スコアを算出し、このスコアをもとに疑わしいファイルに対するアクションの判断をする。

スコア アクション
アクションなし。ファイルは実行可能。
ユーザにシステム変更の詳細に関するダイアログが表示される。アプリケーション実行許可あるいは拒否はユーザが選択。
アプリケーションを自動的にブロックし、実行不可にする。
ディープガード2.0

初代ディープガードに、「ネットワーク ルックアップ」という新たな機能が追加されたもの。 ファイルの実行前にファイルのシグネチャ(ファイル固有の識別子)がエフセキュア の「リアルタイム プロテクション ネットワーク」の 検索サーバに送られ、「良性」、「悪性」、あるいは「不明」の判定が返される。 悪性と判定されたファイルは、自動的にブロックされ、良性と判定されたファイルは実行を許可される。ファイルの性質が不明の場合、追加情報の収集がされる[1]

脚注[編集]

外部リンク[編集]