短期大学士

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短期大学士(たんきだいがくし、:Associate degree[注 1])とは、短期大学修了した者に授与される学位のことである。

  • 学士の学位は「学士(専攻分野)」と表記され、通称して学士号といわれる。
  • 学士に準ずる学位は「短期大学士(専攻分野)」と表記され、通称して短期大学士号といわれる。
日本の学位等の分類
分類 大区分 小区分 授与される標準的な課程
学位 博士 規定なし 大学院の博士課程
(前期2年の博士課程を除く)
修士 規定なし 大学院の修士課程
(前期2年の博士課程を含む)
専門職学位 法務博士(専門職)[2] 法科大学院
教職修士(専門職)[2] 教職大学院
修士(専門職)[2] 専門職大学院
(法科・教職大学院を除く)
学士 規定なし 大学
短期大学士 規定なし 短期大学
分類 大区分 小区分 授与される標準的な課程
称号 準学士 規定なし 高等専門学校
高度専門士 規定なし 特定の専修学校の専門課程
(主に4年制以上)
専門士 規定なし 特定の専修学校の専門課程
(主に2〜3年制)

概要[編集]

短期大学士は、2005年10月1日に施行された学校教育法関係の法令改正により、同日以降、学校教育法第104条第3項及び学位規則第5条の4に基づき、短期大学を修了した者に授与される「学位」として規定されている。2005年9月30日以前は短期大学修了者に対しても、高等専門学校卒業者と同様に準学士の称号を授与していたが、短期大学修了者に学位を授与している米国を中心とした諸外国の例に倣い、学術称号から学位への変更が実施されたものである。

同改正前に授与された準学士(短期大学卒業生に対するものに限る)の称号は、学校教育法の一部を改正する法律(平成17年法律第83号)附則第3条の規定により短期大学士の学位とみなされる。短期大学士の学位を取得した者は学位取得後、関連業務経験2年で専修学校高等課程教員資格、4年で専門課程教員資格の要件を満たすとされる[3]

背景[編集]

短期大学は2年間(看護系は3年)という修学期間において、一般教育科目と専門教育科目・外国語(語学)・実技科目などの各専攻に応じた分野を修めて62単位以上を修得し、いち早く実社会に人材を送り出す高等教育機関として存在意義を有している。平成17年1月、中央教育審議会の答申は短期大学を「大学としての教養教育や、その基礎の上にたった理論的背景を持つ専門教育を提供するという特徴を持つ」と定義した[4]。こうした短期大学の意義を明確にする為、高等専門学校と共に与えられていた準学士の学術称号に代わり、現状で4年制大学以上の課程にのみ与えられている学位を短期大学に対して創設する事となった[4]

この動きの背景として、短期大学が一般教育と専門教育を包括した総合的な教育研究を行っている[5]点、学校制度として米国のコミュニティ・カレッジに類似している点も背景に上げられている。文部科学省は諸外国の短期制高等教育においては学位が付与されるのが一般的であるとした上で、「我が国の短期大学卒業生が外国の大学に留学する場合などにおいて、国際的な通用性が一層確保されることが期待される」としている[4]

出典[編集]

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  1. ^ 短期大学に関するよくある質問について 文部科学省
  2. ^ a b c 学位規則(昭和28年文部省令第9号) 第5条の2
  3. ^ 文部科学省令「専修学校設置基準」第18条の2及び19条の3。
  4. ^ a b c 「短期大学士」制度の創設 文部科学省
  5. ^ 短期大学の主な目的は「深く専門の学芸を教授研究し、職業又は実際生活に必要な能力を育成すること」(学校教育法第108条第1項)と規定されており、短期大学はその教育研究を果たしている。

脚注[編集]

  1. ^ Associate degree(en)は英語圏で学士に順ずる概念に用いられている。日本では慣例的に準学士に対する英訳とされてきたが、2005年以降は短期大学士の英訳として用いられる事も増えている。文部科学省は短期大学士に限らず、学士・修士・博士といった学位全てについて英訳を公的に定める事はしておらず、各教育機関の判断に任せるとしている[1]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]