ケンタウロスの伝説

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
横浜ケンタウロスから転送)
移動: 案内検索

ケンタウロスの伝説』(けんたうろすのでんせつ)は原作オサム(大竹オサム)、脚色・画御厨さと美による日本漫画作品である。

概要[編集]

『ケンタウロスの伝説』は『週刊プレイボーイ』(集英社)に連載された(1981年)漫画ならびに、これを原作とした1985年制作の劇場用アニメ作品である。2輪レーサーだった兄を持つ主人公箱崎健が横浜でボス、レディ、アーサーを始めとするバイク集団「ケンタウロス」と知り合いながら自らもレーサーへの道をたどっていく。アニメは約95分の作品で、総監督は実写監督の石井輝男である。石井輝男監督が、アニメ作品の監督に参加するのは『惑星ロボ ダンガードA対昆虫ロボット軍団』以来数年ぶり以来となる。なお原作では主人公の名前が「箱崎健」だったのだがアニメ版では「篠崎健」と改められている。

実在のモーターサイクルクラブ「ケンタウロス」を大竹オサムが取材して原作を書き、ケンタウロスのメンバーで漫画の登場人物にもなっている杉崎が一部監修をした。このため登場人物はボス(本名飯田繁男、実際は大将と呼ばれる)以下、漫画に登場するケンタウロスのメンバーは皆実在の人物である。

あらすじ[編集]

ハマ(横浜)の本牧埠頭の港湾で働く鷺山のケン坊こと箱崎健はいかす女性のライダーを追いかけたが転倒してしまった。そこに現れた男たちの背中に「KENTAUROS」の文字を見た。

ケンタウロスに触れ、ボスやアーサー、そして謎のある女性レディに接していくうちにライダーの心に触れていく健は、兄箱崎修二のレース中の事故死という過去を乗り越えて2輪レーサーを目指して成長していくのであった。

登場人物[編集]

主人公とその周辺[編集]

箱崎健(はこざき けん)
横浜本牧埠頭で港湾の仕事している大学生。「鷺山のケン坊」の通り名でハマ(横浜)の暴走族ではちょっとした顔である。兄箱崎修二の後を追いたくないがため暴走族まがいの走り方ばかりしていたが、ケンタウロスのメンバーであるアーサーなどに感化されて「スピードのむこうがわをみたくて」レーサーになる。レーサーのゼッケンは兄と同じ28番。レーサーはTZ-250(77年型)トガシスペシャル。普段の愛車はカワサキのZ400FXだがアーサーとのチキンレースで海に沈没。
あかね
ハンバーガーショップでバイトをしている女の子で健の彼女。健がレディに目移りしているのにもかかわらず献身的に応援する。
箱崎修二(はこざき しゅうじ)
健の兄で2輪レーサー。努力型のレーサーで雨中のレースで実力を示しかけたところで転倒して事故死し、レース関係者の間で伝説となっていた。レディの恋人でもある。ゼッケンは28。
富樫(とがし)
2輪修理工場トガシエンジニアリングを経営する。メカニックとして箱崎修二、健兄弟のレーサーをチューンした。箱崎健の2輪レースのコーチでもある。

ケンタウロスのメンバー[編集]

ボス
横浜でモーターショップ「ケンタウロス」のオーナーかつチーム「ケンタウロス」のボス。ひげが濃く太めで一見明るいが怒るときつい目つきになる。暴走族まがいのレーサーだった健に兄の思い出を汚すくらいならオートバイに乗るなと意見し、結果として健のレーサーへの道を開く。脱走兵だったアーサーをいろいろな形で保護し、アーサーの最終レースを完走させた。愛車はホンダの大型。
アーサー
主人公の一人。元アメリカ海軍第7艦隊の技術兵曹でベトナム戦争に参加した。物語の10年前に横浜で脱走をして以来脱走兵としてアメリカのMPに追われる身である。レーサー仲間の中ではクレイジー・アーサーと呼ばれている。健とはレディを奪い合うなどぶつかりながらも友情を培った。愛車はヤマハの゜ミッドナイトスペシャル”だが途中でMPの警戒をかわすためにボスの用意したヤマハのXJ-400に乗り換えた。レーサーはヤマハのTR-3 。
レディ
謎を含んだ女として健の前に現れ彼をひきつける。実は健の兄である修二の恋人で、修二が事故死した後バイクに乗り始めてケンタウロスのメンバーになった。愛車はヤマハのRZ-250。
杉崎
健と同じ本牧の港湾で働くので健と仲良しになった。実在の杉崎は本作の監修を手伝っている。
イージー
本職は新聞記者。その怪力で曲がったハンドルを素手で直すことも出来る。
キム
通称「全開のキム」その高速運転でアーサーを追ったMPを罠にはめて海へ落とした。

単行本[編集]

集英社・プレイボーイコミックスより全2巻で刊行、現在は入手困難

  1. うまくやんなよ 横浜暴走ストーリー:初版1981年08月25日
  2. 笑って全開 横浜ライダー イン ザ ナイト:初版1981年10月25日

アニメ映画[編集]

ストーリー[編集]

バイクレーサーの兄、修二をレース中の事故で亡くした篠崎健は悲しみと怒りで自暴自虐な生活をしていた。偶然、とてつもないバイクチーム・ケンタウロスに出会う。彼らと共にツーリングし、レディと呼ばれる美女に惹かれる。レディは、健がかっての恋人(修二)の弟であることを知り、レーサーに育て上げようと心に誓う。レディに心をよせるアーサーは、レディの心が健に傾くことに敵意をいだき、その決着をレースでつけようと挑発する。横浜を拠点として、日本全国にその名を知られたバイクチーム・ケンタウロスの伝説がここに語られる。

メインスタッフ[編集]

メインキャスト[編集]

ケンタウロス[編集]

モデルとなった「ケンタウロス」は、1964年に飯田繁男と数名の仲間によって結成されたモーターサイクルクラブである。作画の御厨さと美はメンバーの1人である。御厨は(飯田から)メンバー用のチョッキを貰ったと述懐している[要出典]。しかしそれと同時にこれはあくまでも飯田の好意によるもので、自身がメンバーの資格を有しているとは考えていないという趣旨の発言もしている[要出典]

主人公の箱崎健を除き、アーサー・クレイトン伍長、杉崎、キム、イージー、ボス(飯田)、アンコー等、漫画に登場した主要人物は全て実在する。また、横浜から神戸にある喫茶店「路地」までコーヒーを飲みに行くためだけに日帰りの高速ツーリングをする「600マイル・ブレンド」のエピソードも実話。モデルになった店は三宮の「茜屋珈琲店」。作中で、飯田は路地(=茜屋珈琲店)のコーヒーを「ここまで走って来る価値がある」と評している。

ちなみに「600マイル・ブレンド」は当時の気合の入ったライダー達に流行っていたもので、こちら葛飾区亀有公園前派出所にもエピソードが登場した。

脚注[編集]


外部リンク[編集]