時間依存密度汎関数法

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時間依存密度汎関数法(じかんいそんみつどはんかんすうほう、Time-Dependent DFT, TDDFT)は、密度汎関数理論にない時間発展時間に依存した概念を導入したもの、及びその試み。2003年現在、発展途上であり、まだ確立された理論手法となってはいない。類義語としてTDLDA(Time-Dependent LDA)がある。

詳細[編集]

波動関数をΨ(t )、t を時間、ハミルトニアンH とする。この時、出発点としての時間を含むシュレーディンガー方程式は、

 i \hbar { \partial \Psi (t) \over {\partial t}} = H \Psi (t)

となる。ここで、 \hbar = h / 2 \pi hプランク定数)である。時刻t0t でのそれぞれの波動関数の関係をシュレーディンガー表示で表すと、

 \Psi (t) = e^{ -{ i \over {\hbar}}  H (t - t_0) } \Psi(t_0)

となる。少々厳密ではないが、 t \to t + \Delta t  t_0 \to \, t とし、波動関数の時間発展を、Δt の時間刻みによる逐次的な発展として考えると上式は、

 \Psi (t + \Delta t) = e^{ - {i \over {\hbar}} H (t + \Delta t - t ) } \Psi (t) = e^{ - {i \over {\hbar}} H \Delta t } \Psi(t)

となる。問題となるのは、 e^{ - {i \over {\hbar}} H \Delta t } の部分の処理で、HΔt に関して冪展開したり、指数関数部分に関して分解(鈴木-トロッター分解)を施すなどしてΔt に関しての逐次計算が行われ方程式が解かれる。

TDDFT (TDLDA)は、ポテンシャル部分が時間に依存する場合、例として時間によって変動する動的な電場磁場中での電子の振舞いや、断熱近似が成り立たないような化学反応を扱うような場合などに適用される。但し、この手法は密度汎関数理論が前提であり、正しい結果を与えることが保証されるのは基底状態に対してのみである。上記のような時間依存する系は、準位の交差など励起状態を扱う計算となっている。これまでの実際の計算例などから経験的にこのような励起状態をTDDFTは良く記述できていることが分かっているが、どのような場合でも正しい結果を与える保証はない。

関連項目[編集]