応声教院

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応声教院

応声教院(おうしょうきょういん)は、静岡県菊川市にある浄土宗の寺院。山号は松風霊山。本尊は阿弥陀如来

歴史[編集]

この寺は、855年斉衡2年)勅願により円仁が創建したと伝えられ、元は天台宗の寺院で天岳院と号したという。1175年承安5年)浄土宗の僧法然がこの寺に入り浄土宗に改められたが、法然は師である皇円菩提をこの寺で弔ったと伝えられる。

文化財[編集]

重要文化財(国指定)[編集]

  • 山門 - 切妻造、本瓦葺き、正面3間、側面1間の門。江戸時代初期の建立で、元は静岡市の宝台院にあったものを1918年(大正7年)に移築した。寺院の八脚門は側面を2間とするのが通例だが、この門は側面を1間とする。太い角柱上に冠木を渡し、軒の出を腕木で支えるなど、全体の構造形式は城門に近い特異な門である。

石碑[編集]

牧之原台地の西にある「松本開墾」の功労者・松本丑太郎の徳を讃える石碑が、大正7年(1918年)10月、小笠郡河城村の澤水加さばか原に建立された。題辞『百世常新ひゃくせとこしへにあらたなり』とあり、西園寺公望の揮毫による。篆額大谷嘉兵衛、撰文は孫白詩[1]で、撰文の書は松本君平による[2]。昭和15年(1940年海軍飛行場の建設に伴い、応声教院の山門前(石段西)に移され、現在もこの場所にある[2]

補註[編集]

  1. ^ 孫白詩、中華民国の人。
  2. ^ a b 西園寺公望揮毫の扁額・石碑を訪ねて立命館大学史資料センター編、24頁(『百世常新』碑/第47項)

所在地[編集]

  • 静岡県菊川市中内田915

外部リンク[編集]

座標: 北緯34度44分14.8秒 東経138度4分13.7秒 / 北緯34.737444度 東経138.070472度 / 34.737444; 138.070472