弦楽四重奏曲第13番 (シューベルト)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

弦楽四重奏曲第13番(げんがくしじゅうそうきょくだい13ばん)イ短調ロザムンデD804は、フランツ・シューベルト作曲による弦楽四重奏曲

概要[編集]

1824年2月から3月にかけて作曲され、作品29-1として出版された[1]。シューベルトの弦楽四重奏曲への試みは、未完成に終わった前作第12番(四重奏断章)の作曲開始から数えて4年ぶりである。作曲者の存命中に出版された唯一の弦楽四重奏曲でもある。1824年3月14日に、ベートーヴェン最晩年の弦楽四重奏曲の初演者として歴史に名を残したシュパンツィヒ弦楽四重奏団によって初演された。初演の際、第3楽章は好評で、聴衆の求めに応じてもう一度繰り返して演奏せねばならなかったと言われる。しかし、シューベルトは初演のできに満足しなかったと伝えられる[2]。楽譜は1824年9月7日ザウアー・ウント・ライデスドルフより出版され、シュパンツィヒに献呈された[2]

演奏時間[編集]

約30分

曲の構成[編集]

以下の4楽章からなる。

  1. Allegro ma non troppo
  2. Andante
  3. Menuetto – Allegretto – Trio
  4. Allegro moderato

第1楽章のメランコリックな第1主題は、シューベルト最初期の歌曲糸を紡ぐグレートヒェン』に基づいている[要出典]。しかしながら、『ロザムンデ』という俗称の由来は、第2楽章の変奏曲の主題が、劇付随音楽ロザムンデ』からとられていることによる(逆にこの第2楽章の主題を劇付随音楽ロザムンデ』に再使用したとの説も有力[要出典])[3]。第3楽章のメヌエット主題は、歌曲『ギリシャの神々』D677との関連性が指摘されている[4]

脚注[編集]

  1. ^ 本作とほぼ同時期に第14番『死と乙女』も作曲が着手された。
  2. ^ a b 音楽の手帖 シューベルト、青土社、1980年、巻末年表による。
  3. ^ この主題は、後に即興曲 変ロ長調 作品142-3にも使用された。
  4. ^ A.アインシュタイン、ロマン的古典主義者シューベルト、「音楽と音楽家」(白水社)所収

外部リンク[編集]