垂れ流し式便所

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垂れ流し式便所(たれながししきべんじょ)とは、便所の方式のひとつであり、糞尿などの水域に未処理のまま垂れ流されている便所のこと。

概要[編集]

水洗式落下式などの便器の形には関係ない。水道が引かれている場所では水洗式、そうでないところでは落下式が使われている。

かつての日本では、河川の上に小屋を作り、その床に穴を設けて便所とすることがよくあった。厠(かわや)の語源である。縄文時代から使われていた。

鉄道車両の垂れ流し式便所[編集]

かつての列車便所はほとんどがこの方式を採用していたため、黄害として列車線路上の環境を汚す原因となっていた。日本ではおおむね1980年代までに旧型客車の淘汰、新型車両等の投入により解消されたが、インドでは2012年現在、依然として5万両もの垂れ流し式便所を有する車両が使われている[1]など、世界的に見ればまだまだ健在である。

出典[編集]

  1. ^ “6億人が今も屋外で排泄 インドのトイレ問題(2)”. サーチナ (MSN). (2012年11月25日). http://topics.jp.msn.com/world/general/article.aspx?articleid=1533814 2012年11月26日閲覧。 

関連項目[編集]