免疫グロブリン大量療法

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免疫グロブリン大量療法(めんえきグロブリンたいりょうりょうほう)あるいは免疫グロブリン大量点滴静注療法: Intravenous immunoglobulin、略称: IVIG)とは、Fc活性をもつIgG静脈投与する治療法である。

投与される製剤には1000人を超える献血者の血漿から抽出された多価IgG免疫グロブリンG)が含まれている。IVIGの効果は2週間から3カ月続く。以下の3つの主要な分類群に対する治療法として主に用いられている。

作用機序[編集]

不明な点が多いがいくつかの仮説が存在する。

Fcγ受容体を介した機序
大量投与されたIgGのFc部分によってFcγ受容体が阻害されマクロファージの活性化が阻害される。
補体を介する機序
C3bといった補体成分とIgGが結合することでC5b-C9複合体の生成が減少する。
抗イディオタイプ抗体による自己抗体の制御
抗イディオタイプ抗体によって自己抗体が中和される。
炎症性サイトカインの制御
IL-1αやIL-6といった炎症性サイトカインに対する中和抗体が含まれている。
T細胞の制御
サイトカインバランスに働きかけて自己免疫性疾患を調節する。

適応症[編集]

 

投与方法[編集]

γグロブリンとして0.4 g/Kgを5日間連続点滴静注を行う方法が一般的である。投与方法としては投与開始の始め1時間は0.01 mL/Kg/min、徐々に速度を上げて0.03 mL/Kg/minとし重大な副作用がなければ翌日からは最高速度で投与する。

  ml/Kg/min 単位 体重10Kg 体重50Kg 体重70Kg
開始から1時間 0.01 ml/hr 6 30 42
その後の最高速度 0.03 ml/hr 18 90 126

副作用[編集]

頻度の多い副作用としては肝機能障害、悪寒、発熱など認められ、稀であるが重大な副作用として過粘稠症候群ショック、急速投与による肺水腫などが知られている。

参考文献[編集]